「4コマと『第四の壁』問題」と『ふーふ』批評

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ya53 @ya53

「ふーふ」の表現を総合的に見たとき、写植・フキダシの最適化問題は個別に対処可能な傷で、全体の構造を否定するものではない、台詞の長さも問題ない、作品全体のポテンシャルを評価するうえで決定的な問題にはならない、というのが僕の評価です(たぶん!どうかな?)。

2011-05-04 17:06:36
ya53 @ya53

もちろんセオリーに反する以上、人を選ぶ作風であることは間違いないし、現状に傷があって相当なダメージを負っているのは確かで、涙目になることもあるんですが! もとより制作サイドの意図を超えたところで評価できないと、作品を救いようがないんですわー。なんだかんだいって売れてないからね。

2011-05-04 17:11:52
@extend_famine

さっきは「ウォッチメンの技法と全く同じ」と言ったけれど、ウォッチメンの場合は視点人物が特定の視点に無理矢理立たされている(拘束ではないが立場的に動けない)&場面としてやたら長回しなのを読ませられ続ける、という二重の縛りがあるからこちらのほうが更に特殊な例か

2011-05-04 17:20:53
ya53 @ya53

@extend_famine ありがとうございます。

2011-05-04 17:48:12
ya53 @ya53

そもそも、いしいひさいちが起承転結のセオリーを破壊してからの4コマ技法の発展は、どれもセオリーからの逸脱に挑んだ挑戦者たちがもたらしたものでなかったのだろうか? もちろんあくまで受容環境との相互作用の元で生じた変化だろうし、作家に自覚があったかどうかは問題じゃない。

2011-05-04 17:22:43
ya53 @ya53

(数々の名作4コマが走馬灯のように脳裏を駆け巡る映像。やごさんは死ぬ)

2011-05-04 17:38:55
ya53 @ya53

あの、その、「細口に小振りではいかにも「合わせた」と申さんばかり…… 鼻につくし面白くもなし…… その席その席を面白うするにはどこかで定石を外さねば…… 大男の利休居士が小振りの道具を用いていたのも同じこと……(以下略)」(山田芳裕『へうげもの』11巻) こういう話があって…。

2011-05-04 17:53:42
ya53 @ya53

そういうつもりで、去年の「HYPERINFLATION」のレビューでは「ふーふ」と「へうげもの」を一緒に紹介したんですね。あっちの原稿では「好みと好みがぶつかりあいそこから生ず新しき価値の旨さ」の方を引用しました。

2011-05-04 18:00:06
ya53 @ya53

@tonarinohey 描いてる人にそう言っていただけるとうれしいです。ありがとうございます。

2011-05-04 18:23:34
塀(H3Y)@上伊那ぼたん @tonarinohey

最近の@ya53さんのツイートを見て、僕も「ふーふ」を読んでみようと思った。氏の漫画は電撃GAMESの四コマ誌上で少し知っているだけだけど、兎に角とっついてみることに。

2011-05-04 18:27:59
ya53 @ya53

「ストーリーマンガは長回しがニガテ」という点を踏まえて(この場合もっと厳密にやる必要がありますが)、「TID」の2章の「ぼのぼの」や「あずまんが大王」の作例が、どれも長回しを使っていることが分かると思います。本文中にもある通り、4コマは実証的見地における「TID」の宿題です。

2011-05-04 18:31:54
ya53 @ya53

ていうか、ぼくの宿題ですね。

2011-05-04 18:32:29
ya53 @ya53

「4コマと『第四の壁』問題」は今は大きく2つの方向で考えています。1つは、4コマがルールとして機能している場合、ルールを破る際にメタフィクション的な劇的効果が得られるという話。もう1つは、4コマの形状が見開きと自己相似形でモニターを模しやすいというさっきの話。

2011-05-04 18:37:23
ya53 @ya53

前者の場合、「あずまんが大王」の非4コマパートで、榊さんの成長課題と進路問題が物語としての「あずまんが大王」を収束に導いたのでは?というのが分かりやすい例かな? これは冬コミの同人誌で書いた話ですね。

2011-05-04 18:39:16
ya53 @ya53

後者の場合、なかま亜咲「火星ロボ大決戦!」で、ロボットアニメのパースのキツい画面を無理矢理4コマに詰め込むことでパロディ化したのが分かりやすいと思う。これもレビューで書いたかと。

2011-05-04 18:42:06
ya53 @ya53

(なかなか「ふーふ」の話にならないのであった)

2011-05-04 18:43:27
ya53 @ya53

とりあえず「ふーふ」の絵は少ないわけですが、4コマ形式を活かしコマ送り形式を多用して、不連続で微細な表情の変化を捉え効果を上げている、と言うぐらいは何も問題ないと思うわけです。

2011-05-04 19:00:26
ya53 @ya53

前作までの長台詞は大体が「ゲーマーが趣味を語ると饒舌になる様子」や「ゲームにはまりすぎて社会生活に支障が生じた際の言い訳」を描く技法だったんですが、『ふーふ』ではさらに思春期的な自意識とセクシュアリティの文脈を絡めることで、マイナス面に対するプラス面を拡大していると思います。

2011-05-04 19:04:52
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