- EarlyFallMale
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「火、貸してくれませんか」 「オイル切れたの?」 呆れた顔一つ、沙弥香はポケットを漁ってライターを取り出そうとする。 「そうじゃなくて」 にやっ、と子供のような笑みを浮かべて、侑は咥えた火のついていないアメリカンスピリットを指で弾く。視線の先には沙弥香のアークロイヤル。
2019-02-23 10:22:05——少し頭がくらりとしたのは、きっとニコチンのせい。決して、火をねだる侑の姿と、その求めるところの行為の背徳的にあてられた訳ではない。 「物好きね、あなたも」 動揺は、きっと隠せた。まるで口づけをするように、侑の小さな顔が沙弥香の視界を満たす。二つのタバコの先端が合わさる。
2019-02-23 10:23:16「どーも」 ややあって、沙弥香の火は、侑の咥えるタバコに移った。存外に、簡単に。侑は何事もなかったかのように、沙弥香の火で生まれた煙を味わう。 「……ままならないものね」 「? なにがです?」 「なんでもないわ」
2019-02-23 10:23:40タバコの炎は約800度。それを貴方に分け移すのはこんなにも簡単なのに、たった36度の体温を、そして恋をして少し上がった発熱を、どうして分け与えられないのだろう。 「さっさと戻りましょう。ここは冷えるわ」 「そーですね」
2019-02-23 10:24:43女性向けのタバコとかわからないんでググって沙弥香に持たせました。アメスピは僕の銘柄。もう侑ちゃん何吸ってそうかわからないから思考を放棄した
2019-02-23 10:33:03「(最近侑のサイドテールが伸びてきた気がする)」 「どうしたんですか燈子先輩」 「……侑、ちょっと髪、解いてみて」 「? はい、いいですけど。最近切れてないんですよね(長い髪ファッサァ)」 「(顔を覆う)」 「なんなんですか…」 「むり…しんどい…」
2019-02-23 23:52:08なんやかんやで発刊後 「どう、当事者としての感想は」 『まあ色々あるけど、その…』 「どしたの」 『読んでから燈子さんが怒られた子犬みたいになってて…』 「なにそれ見たい」 『また本のネタにするでしょ…事あるごとに謝れるのも面倒臭いというか、ちょっとしたホラーだよ』 とかいう
2019-02-24 21:01:51「で、新婚旅行の感想は?」 「侑はすごい、すっごい喜んでくれたから良かったんだけど、本当に良かったんだけど、それはそれとして疲れた…」 「そんなに?」 「西海岸のモントレーベイ水族館と、東海岸のジョージア水族館とリプリーズ水族館をハシゴよ?大陸横断は、流石に…」
2019-02-25 00:50:56侑「次はポルトガルのリスボン水族館に行きたいです!」 燈「わかった!(ノータイム返答)(ポルトガルって英語通じるっけ)(いいや私がポルトガル語勉強しよう)」
2019-02-25 01:25:23昨日の深夜に考えたのか夢でも見たのかわからないんですが「小糸さんで多幸感ドバドバ」というワードだけが脳に染み付いている どういうシチュだ
2019-02-25 15:45:42めちゃくちゃ頑張って頑張って頑張ったのに全く売れずにお金も稼げず心もボロボロになりかけた駆け出し女優の七海先輩と、定職に就いて七海先輩を養って心もケアしてあげる小糸さん
2019-02-25 17:04:28「大丈夫、大丈夫です、燈子さんなら。今はそういう時期なんです。世間が認めてくれなくても、私が認めてますから。私がついてますから、大丈夫です」
2019-02-25 17:14:57燈子が売れることを心から望みつつも売れない彼女が自分に縋っていることに独占欲が満たされるのを覚え、売れてしまったらきっと手元から離れてしまうと矛盾した恐れを持って、今のままが続けばいいのにと思っている小糸さんは、いる
2019-02-25 17:16:48れずでりへるで小糸さんを呼んでおいて「こんなことはやめなさい」とは言えない程度には頭が回ってしまう沙弥香なので、お金と身体の温もりが欲しいなら私があげる、だから、って苦しそうに言うんだな、俺は詳しいんだ
2019-02-26 00:22:19