୨୧ He who is tender

rui @dtu_j

2ヶ月に1回くらいに起きる嫌な事が溜まりに溜まって爆発寸前期間に偶然前を歩いてた見つけた黒セーター着てるすばるくんの背中に飛びつきたい。『うお、○○？』「…」返事の代わりにお腹に巻き付けた手の力強めるとその手ポンポンして何事もなく歩いてほしいし背中に顔埋めたまま着いて歩きたい。

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A組の安田くんに用事があったすばるくんはそのまんまの状態でA組に向かいます。2ヶ月に1回起きるので周りも(あ、もうその期間か〜)で☺️こんな顔で見守ります。平和。『ヤス』『あ、しぶやん〜ってうわあ、また亀さんになったんやねえ〜笑』と安田くんはこの光景を“亀さん”という。(私が甲羅らしい)

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『おん。カメ』『じゃあ○○ちゃんにこれあげといて〜。○○ちゃん、無理せえへんようになあ』とすばるくんに飴ちゃんを預ける安田くんの言葉にわたしもウンウン頷く『返しきた』『あ〜。ありがとう』『で、これ貸し来た』『やった〜！』『遅れたわごめんな、じゃあ俺行くわ』『ほーい』亀、移動です。

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と、どこかへ移動してるとき『お。大倉や』すばるくんが呟くのが伝わる『あ！すばるくん！』『おー』『またなんか背後霊ついとるけど(笑)』『さっき取り憑かれてん』『成仏せな(笑)』『まだええわ笑』大倉はこの光景を背後霊という。失礼な。『すばるくん顔ゆるゆるで歩いてる思ったらどおりで』なぬ？

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大倉のその発言にすばるくんの体が強張るのが伝わる。……図星なのか？「どゆこと？」『あ、背後霊喋った』抱きついたままの状態で横からすばるくんの顔を見上げると、すばるくんも右斜め上からわたしを見下ろす。『…』「……」『…黙って背後霊しとけ』「わ」左手で顔をガっと雑に掴まれる。見えない

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顔を掴む手から逃げるため再び背中へ避難。『大倉』ムッとしたような声でいうすばるくんと『ごめーん笑』と思ってなさそうな声で謝る大倉。なんか隠し事されてる感じが嫌で背中にグリグリとおでこを押し付けると『なんやねん笑』と後ろに回しわたしの背中を叩くすばるくんの手。無視してグリグリ

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グリグリをやめ暫く大倉とすばるくんが話してるときもずっと黙って亀の甲羅になってたらなんか眠くなってきた。ついでに嫌な事もどうでもよくなるくらい順調に幸せになってきた(好きな人パワー恐るべし)。好きだな〜眠いな〜て思って顔を横に向かせ目を瞑り少し体重をかけると『眠たいん？』と優しい声

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何故わかる…。頷くと『そおか』とあまり気にしてなさそうだった。立ちながら寝るぞ、いいんですかコラ。もっとぐで〜と体重をかけるもビクともしない体にときめく。男子なんだなあ。と思ってたけど、『重い』はいカチン！いやわたしが悪いけどカチン！！体重かけてること知らない大倉は『え？』て。

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重いと言われたので離れようとお腹に回してた手を離そうと少し力を緩めたが そうさせないようにすばるくんがわたしの両手を片手で握り、少し硬いお腹に押し付け戻される(伝わって頂きたい…！)…不覚にもキュンときたので離れることやめよ…。『嘘やって』「……」『まだご機嫌ナナメなん』

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背中に付いてる私に向かってすばるくんの声が右斜め上から再び降ってくる。「……ナナメじゃない」『もうちょい？』「うん」『そかそか』とわたしの手を宥めるようにポンポン叩く。『いつもどうなったら完全復活になるん？』『さあ、わからん』『とりあえず抱きつかせとけ的な？』『おん』そうなんかい

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まあ間違ってはないですが。『真正面から抱きつけばええのにな？』『背中がええらしいで？』『変なの』『ま、それで機嫌直るんならええやろ』『○○に甘いよな〜すばるくん』『…うるさいわ』……にやける。今の会話でもう完全復活です「すばるくん」『なに？』「なおります」『あ、もう？』「はい！」

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すばるくんの背中から離れるとすばるくんが後ろを向くので向かい合う形になる。「ありがとうございます」『おん』『すばるくん俺いくな〜』『おー』大倉が去ったのですばるくんと2人。『もう本当に大丈夫なん』「うん」『そおか』よかったやん、と頭を雑にポンポンされる。よかったですアザマス

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嫌な事はリセットされすばるくんパワーで幸せチャージしてスッキリしたわたしはもう一度ありがとうとお辞儀してから自分の教室に戻ろうとバイバイしてから背中を向け歩き出す。すばるくん好き好き〜と呑気に歩いてたら、「っわ」背中に衝撃、と共に先程まで近くにあったすばるくんの匂いがふわりと香る

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要するにわたしがさっきまでしていた背中から抱きつくという行為をすばるくんがわたしにしている訳で。「え、え」自分がするのはいいけどされるのは、ましてやすばるくんに。いやさばるくん以外にされるなんて無理だけど。すばるくんに後ろから抱きしめられるなんて初めてだから、ちょっと焦るのですが

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「あの、廊下だし、人見てる…！」『それお前が言う？』「ひ、」耳元で言われたことにビビって肩がビクリと揺れてすばるくんの腕も揺れた。「わ、わたしはどうすれば」『んーなんもせんでええけど』質問をすると肩に軽く埋められてた顔が上がりわたしの後ろ頭を顎でグリグリされる。ちょ、いたたた、

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試しに歩いてみるとすばるくんも付いてくる。……可愛い『寒』「あったかいけど」『んー』「カイロいる？」『いる』じゃあ、とカーディガンのポッケに入れてあるカイロを出そうとし『あー、あったかいわ』…って、お？！両手を掴まれ誘導されるようにポッケにスッポリ入った私の手とすばるくんの手。

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ポケットの中でにぎにぎされる手。ちょっとキュンとしすぎてわたし動けないのですが。『ちっさいのお』「うるさい」『○○タクシー』「…なんじゃい」『教室つれてってや』「はい」『なん、照れてるん』「…うるさい」『ふ、じゃあ出発』そう笑って歩き出すすばるくんに押されるようにわたしも歩いて

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すばるくんの教室に到着。「到着です」『ご苦労さん』「じゃ、」ハナレテクダサイ…と思って動いたら、『あー、待った』ポッケから出てきたすばるくんの右手がわたしを抱き覆うように左肩を掴む。そして耳元に顔を近付けられ『ーーー、』「……〜っ、…遠慮シマス……、🏳」fin

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『ーーー、』

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課題に追われ徹夜続きで全然眠れない日が続いてたとき、珍しくキャンパス内で会ったすばるくんに『全然寝てないん？』て目の下のクマを親指で優しく撫でられたい。うんと頷くと『無理すんなよ』その時は頭撫でられただけだったけど、家に帰って課題…と思ったらチャイムの音と『…おす』すばるくんが。

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「え？」『お邪魔します』「え、え？」今日泊まる予定…じゃないよね？ていうか課題し始めてから連絡してないし。どうして？「すばるくん？」『はー、さっぶ』「す、すばるくん…？」『お腹空いとる？』「う、うん」『俺も』「あ、じゃあ何かつく『カレーでええ？』え？」『俺が作るわ』「……え？！」

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すばるくん料理出来るっけ…と驚いてるとき、ほれほれ座れ。と腕を掴まれソファへ誘導されたので座るけど…。って、課題！『あ、おい』「え？何？」『やっぱこっち来て』「？うん」やっぱ料理出来ないのか〜と思って袖を捲ると『お前は何もせんでええ』とのこと。……ナゾイ

rui @dtu_j

課題やらなきゃなんだよなあ「すばるくん、」『どっか行ったら拗ねるで』………か、可愛い…！やばい久々の癒しすぎて堪らない…！「行きません」『よし』「じゃあ手伝『わんでええ』うぐ」『…寒い？』「え」『寒いか』待っとって、と言われ待ってたら私の愛用してるブランケットを持ってきてくれた。