୨୧ happyValentine

𝐢𝐭𝐨 @so_li5

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rui @dtu_j

周りにはあまり知られてないけど、実は話すし結構いい感じな関係の渋谷くんが朝に、横山くんに用事があるとか言って教室来たと思えば私の席にも寄って『昨日夜電話する言うたのに寝たやろ笑』とサラッと周りが驚くような発言落としてくる「ごめん！寝ちゃった」『今日は起きてて』「うん」『じゃ』的な

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『じゃ』と言いながら私の頭に手を置いてから渋谷くんは教室を出る。そのあとはみんなが『え？！渋谷くんとそういう感じだったの？！』とか言ってくるのを、「いや！そんなんじゃないって！笑」て否定しつつもバクバクして浮かれたい

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電話中、いつも通り平和的な雑談してたんだけど渋谷くんが本当に自然にポッっと『バレンタインやん』とか言うからドキッとしちゃう。欲しいとかあげるとか言い合ってないけど、あげれたらいいな…！て感じでちゃっかり渋谷くんの分も作っちゃったんだけどもしかしたら貰ってくれるかもしれない…？

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とりま「そうだねハピバレ〜」って言うと『ハピバレて笑』と繰り返されるからへへって笑う『何か作ったん？』ていうからまたまたドキ「つくった〜」『へえ』「バイト終わりに作りましたよ」『女子やな〜』「きゃるん」『うわ』「うわってなんだし」『ふはは、…てか今の時代本命とか作ったりするん？』

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「…………」『？聞こえとる？』「いや！聞こえてる」『そか』「どうだろうね？結構いるんじゃないかな」まるで図星をつかれたかのような感覚になったからやんわりと答えて別の話題にしようと思ったけど『○○さんはあげたことあるん？』ってこら！困らせないでよ！「や……うーん…」「ない、かな？」

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『かな？』「な、ない！」『そうなんや』「うん」『……じゃあ誰かに本命あげる予定は？』「……え？！」『そんな驚くってことはあるん？』「いや、いやいや！いや！」急いで否定すると何だかつまらなそうな不貞腐れているような声で『ないん？』というから反応に困る。

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「ない……かなあ」だって渡せるか分からないし…『またかな？』「うん」『…ふーん』「渋谷くんは本命貰ったことある？」困らないため少しでも質問攻めされないように質問したけど『ないけど本命貰えたらええのになって人は居る』……自分で自分の首を絞めるとはこの事か、

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渋谷くん好きな人いるじゃんってわかった瞬間悲しくなって、ああもう好きじゃん好きとハッキリわかった瞬間失恋確定キツ。『………おーい』「あ、ごめん」『聞こえへんかった？』「聞こえたよ、渋谷くん好きな子居たのか〜」『わからんかったん』「わからないよ！笑」『そおか』

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渋谷くんの声聞くのがしんどくなって「好きな子居るのに電話してたらまずくない？勘違いされたらアレだし切る……？」こう言ったけど、これで切ったら渋谷くんと仲良くできるのも減るかもと考えたら辛くなる。『ええよ』「じゃあ切るね」『あーっ、そっちのええよやなくて、切らんくてええよの方』

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『……切らんくてええ、っていうか』 切ってほしくないんやけど。と男友達と話している時よりは低く落ち着く声が、静かな部屋で私の耳にダイレクトに伝わる「…わかった」『ありがとう』「うん、」『あのさ』『話戻してええ？』「？」『本命、あげる予定は“ないかな”って、かなって言うてたやん』

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「…」『迷ってるってことなん』『ん〜』『好きな奴、居るんやな』「そっちこそ」『好きな奴どんな人』「やだ言わない」『じゃ俺が3個言うからそっちも3個言って』「え」『1つ目、話してて落ち着く』『2つ目、一緒に話してる時の笑顔が可愛ええ』『3つ目、……今電話してる。めっちゃバクバクしとる』

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今、電話してる…………それって、『はい、そっちも』「ちょっ…、と待って」『なん』「その好きな子って」わたし？という声は期待と疑惑で少し震えた『…せーかい』「渋谷く、」『はい3つ言うて』「え、待っ」『1つ目は？』待ってくれない、

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「…優しい」『2つ』「…電話してるときの声が学校の時より少し低い」『マニアックやな(笑)、はい3つ目』「…」『ん？』「渋谷くん、ってチョコ…好き？」『…質問？』「うん」『……好きやで』「っ、ガトーショコラは好きですか」『いっちゃんすき』「じゃあ、3つ目はガトーショコラが1番、好きな人」

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勇気を出しまくって、告白の返事をしたつもりなのに耳元からは『……ふっ、』と吹き出すような笑い声「ちょ、なんで笑うの」『…や、…ふふっ、あーあかんわ』「…ね〜なんで笑ってるの！」『……可愛すぎて笑けてもた』「ヤメテクダサイ」『照れとる？』「照れてない」『チョコくれるん？』「…はい」

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『本命？』「ほんめー」『ほんめー』「うん」『はよ明日にならへんかな』「恥ずかしいから来なくていい…」『なんでやねん、明日来な直接言われへんやろ』「…？何を？」『ん？好きです付き合って下さいーて』「…今言っちゃったじゃん」『今のはノーカンやし』「こだわってるんだかテキトーなんだか」

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いつものペースに戻りドキドキも治まってきた頃に渋谷くんの『なあ』という低い声「ん？」『俺学校と声ちがう？』「違う」『まじで』「うん、なんか、落ち着く」『…へえ』「ニヤけてるでしょ」『好き？』「ん？」『俺の声』「……フツー」『そこは好きって言えや(笑)』「やーだ！もう遅いし寝るね？」

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『ん。おやすみ』「うん、おやすみなさい」『また明日』「…うう」『どしたん笑』「どう渡そう」『後ろからハグしたらええんちゃう』「ゼッタイしません」『(笑)見掛けたら普通に渡してや』「普通にとか無理」『なんで』「……ドキドキするし」『っふは』「笑い事じゃない…」『チョコ渡すだけやん笑』

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「だけって… 一大事だよ！」『一大事の基準がわからんわ』「じゃあ渋谷くんの一大事の基準はなにさ」『○○さんが後ろからハグしてくれたら一大事やろ』「？！大事件だよ！！」『声でっか』「あ、ごめん」『ま、俺も頑張るからガンバレ』「…頑張る」『おん。じゃあおやすみ』「おやすみなさい」

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と、翌日バレンタイン当日は気合を入れて登校したのだけれども、渋谷くんどこ……？！なんで今日に限って廊下で会わないの…！無駄に廊下で歩いちゃう自分が恥ずかしい……って、『あ、』「！」居た。けど、周りには渋谷くんがクラスで仲良くしている男子達もいて気まずい……どうしよう後にしようかな

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そんな私の考えを察したのか渋谷くんが一緒にいた人達に何かを言ったあと人を避けながら近くに来た。『後にしようかなとか思ったやろ』「バレた」『バレたちゃうわ笑』「うるさい、恥ずかしいの！」『あ、今から一大事やん』「だーっうるさい！シ！」『ふ、はいはい』「…ここ人多い」『じゃああっち』

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って歩きだそうとした渋谷くんのセーターを急いでつかみ引き留める『え？』「ちょ、こ！教室！取ってくる待って！」『秒』「らじゃ」急いで教室に戻り机の横に掛けておいた袋を取ろうとした時クラスメイトが廊下にいる渋谷くんをみて、その後私を見てニヤニヤしながら『ファイト♡』ていうのは無視！

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「ごめん行こ！」『顔赤ない？』「赤くない！」『ファイト♡って言われてたな』にやりといった渋谷くんに漫画のようにズゴッとなる。聞こえてたんかい…！「やだ渋谷くん」『ごめんて、ほらこっちなら人あんま居らん』と言って隅の方に連れてこられた。「……ドウゾ」『ありがとう、本命や』…嬉しそう

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「不味かったら、ごめんね」『いや、もうええ匂いやし』「…じゃあ不味くても全部食べてね」『余裕やわ』「…はい」『おん』……『今、一大事中やけど感想は？』「無事渡セテ安心デス」『それはヨカッタデス』「うん」『おん』「…うん」『おん』「うん」『なあ上向いて』「うん？……ちょ？！」

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素直にいうことを聞いたら頬にちゅと軽く口付けされたから咄嗟に距離をとる。顔が、熱い。『ふふ、顔真っ赤やけど』「だ、だって」『好きや』「…！」『俺と付き合って欲しい』急に真剣な顔されたら、見惚れちゃうのでヤメテクダサイ。『OKならハグで』「バカ」急に子供っぽく笑うのも、ズルいからね？