【開発進行中】 メタンハイドレート開発実地検討会の会議資料を読んでみた 【計画は生きている】

メタンハイドレート資源開発に伴う地層変形予測プロジェクトを展開 http://www.engineering-eye.com/interview/user/10/ メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム http://www.mh21japan.gr.jp/ 将来有望だけど実現はずっと未来――!と言われて久しいメタンハイドレート開発が今どこまできてるのかについて、最新の実地検討会会議資料を読んでみた。 続きを読む
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加藤AZUKI @azukiglg

.@Shimizu_dream http://bit.ly/ijZOxK 2003年頃の記事ですが、今年は清水建設によるメタンハイドレート開発計画フェーズ2の最終評価年だったはず。2009年以降続報なし。この計画は今も生きているのでしょうか?

2011-05-06 05:57:07
加藤AZUKI @azukiglg

計画に遅れや変更がなければ、MHは2016年にはフェーズ3商業的産出準備(経済性、環境影響評価)の最終評価の予定のはず。んでも震災後の今年3/29にも第19回MH開発実施検討会が行われており、計画はちゃんと生きてる様子。http://bit.ly/jfDKEi

2011-05-06 06:02:37
加藤AZUKI @azukiglg

MHは2011の時点では計画に若干遅れがある?っぽい( http://bit.ly/ljXY0f PDF)2012、14にそれぞれ浮遊式(恒久設備ではない)による海洋産出試験。12は一カ月まで、14はより長期の経済性評価。

2011-05-06 06:08:08
加藤AZUKI @azukiglg

当初、12,14に予定の海洋産出試験は、(少なくともフェーズ1/2003頃の予定では)フェーズ2/2007頃に行われる予定だったものなので、全般に+5年くらいの遅れが出ている、と思われ。

2011-05-06 06:11:34
加藤AZUKI @azukiglg

とりあえず、「ぼくのかんがえたこうてつのせんすいぶるどーざーでめたんはいどれーとをほって、せんすいたんかーでりくちにはこぶぞ!」というような計画ではないものが、ちゃんと進行中ということで(^^;)、MHへの期待を捨ててないものとしては胸を撫で下ろしたw

2011-05-06 06:12:49
加藤AZUKI @azukiglg

メタンハイドレートの開発に当たっているメンバーのうち、生産技術に関わっている天満則夫氏(産総研)は、高温岩体発電の研究者でもあるけど、今はMHに関わってる様子。

2011-05-06 06:22:41
加藤AZUKI @azukiglg

技術的な細かいところは専門家に譲るとして、当初想定されていた開発フェーズは+5年くらい遅れているが、現状計画が頓挫することはなく進行中(つまり予算が出てる)ということ、技術研究が海洋産出実験を行う段階まではきてる、ということを確認。http://bit.ly/iom8nm

2011-05-06 06:25:45
加藤AZUKI @azukiglg

現在はフェーズ2(7年)のうちの3年目第一四半期で、大型室内試験装置(生産手法開発)が完成したとこ。2011年7月に試験候補地の選定、2012年1月に事前掘削。フェーズ3は予定では2018年頃完了、となっているけど、これはたぶん従来の進行からは推測して若干ずれそう。

2011-05-06 06:29:02
加藤AZUKI @azukiglg

参照中の資料は経産省のメタンハイドレート開発協議会の、2010年報告2011年計画確認などの会議資料 http://bit.ly/kbnf72 で、震災以前から準備はされていただろうけど会議そのものは震災後に行われたもの。

2011-05-06 06:36:41
加藤AZUKI @azukiglg

社会的環境の変化から資源として期待されて計画が進む可能性もあれば、震災の影響による予算・資本の不足から滞る可能性もある。素人目にはどちらが大きく出るかわからん。

2011-05-06 06:37:14
加藤AZUKI @azukiglg

海洋産出試験の候補地は年度末(来年1月頃)に確定になるらしいけど、候補地は既に出ている様子。候補地は東部南海トラフ(静岡県~和歌山県沖)のα・β濃集帯とある。正確な場所がよくわからないが、既存資料から推察すると四国沖か室戸沖? それぞれ水深700~1000m程度。

2011-05-06 06:42:09
加藤AZUKI @azukiglg

22年度報告会の資料では、より深い深度1000mのβ濃集帯が試掘候補地として有望、とある。http://bit.ly/ijZOxK これの図にある符号と同じであれば、室戸舟状海盆のあたり(1b)?南海トラフに近い海底傾斜地

2011-05-06 06:45:08
加藤AZUKI @azukiglg

MHはそのまま海底にごろんと転がってるわけではなく、シェールガスのように海底表層部分から200~300m地下にMH層を成している。ここに掘削リグを射し込んで連続的に抜き取るらしい。カナダでの陸上試掘試験、アメリカでの共同研究はシェールガス生産技術と何か関係あるのかな。

2011-05-06 06:47:31
加藤AZUKI @azukiglg

1000m以上ある掘削リグ(パイプ)と海井をどうやって自立させるんだろうとか、海底の資源床からMHを抜き取った後に体積変化・圧力変化で海底地盤が変形する可能性がある(温泉地で地下水汲んだら地盤沈下するようなもん)ようで、このへん、どのように影響が出るかは実証試掘が必要。

2011-05-06 06:49:58
加藤AZUKI @azukiglg

大深度の掘削については、北海油田の最深部が700mくらいだそうで、それよりさらに深い2400m以下の大深度海底にも海底油田が期待されているらしい。そちら方面の既存技術は確立されているので、MHの生産技術は海底油田の技術の延長線上に来るものらしい。

2011-05-06 06:52:29
加藤AZUKI @azukiglg

原油を吸い出してくる海底油田とシャーベットの掘削を行うMHでは技術面でも単純比較はできないのだろうが、既存技術について応用が利くのであればそこで工期の若干の短縮も期待できるわけで、それはそれでよいこと。

2011-05-06 06:54:09
加藤AZUKI @azukiglg

ともあれ、MHの産出によって火発ができるようになれば、LNG/LPGの外交カード化を大幅に抑えられるわけで(また、資源輸出による外貨獲得も)、今すぐってわけにはいかないだろうけどちゃんと進んでますよ、というのが確認できてよかったよかった。

2011-05-06 06:58:25
加藤AZUKI @azukiglg

原発に替わる代替技術(新技術)の開発は、結局どの選択肢を選んだところで実用までには10~20年のオーダーが掛かる。このため、いずれも「中長期的な開発計画」と位置づけるより他になく、原発をこのまま維持するか、経済性・安全保障を踏まえた選択肢を改めて選ぶ必要はある。

2011-05-06 07:00:29
加藤AZUKI @azukiglg

あと、ここまでの資料を読んで気になったけど、特に回答が見つからなかった点。海底資源床からMHを抜き取った場合に、圧力変化から海底の変形(陥没)が起こる可能性が指摘されている。それによって起こる環境変化の評価が4月から始まっている海洋産出試験の目的でもあるのだが。

2011-05-06 07:02:41
加藤AZUKI @azukiglg

海底を震源として発生する地震によって起こる津波は、海底地盤の急激な沈降や隆起によって起きる。(海底における水の容積が急に変わることで、それで水量が隆起するんだとか)MH掘削で海底が急激に陥没するなどした場合に、同様の津波が起こる可能性はあるのかも。

2011-05-06 07:04:34
加藤AZUKI @azukiglg

ただ、じわじわと抜いていくのでじわじわと凹んでいく(急激な陥没は起きない)とするなら、この津波懸念は考慮しなくてよいのかも。試掘予定地の南海トラフはユーラシアプレートの下にフィリピンプレートが潜り込む所でもあって、南海・東南海地震の震源として警戒されているのだが、

2011-05-06 07:06:05
加藤AZUKI @azukiglg

震源になる可能性が高いところにMH発掘施設を設置して大丈夫なのか、地震によってMHが引火爆発しないか、とか(でもそれだったら地震のたびに海底が爆発しとるなw)。近海のMH床のうち有望なとこはだいたいそういった海底トラフに近く、MH開発を目指す限り、そこの問題からは逃れられない。

2011-05-06 07:08:00
加藤AZUKI @azukiglg

メリットだけでなくデメリットもあり、しかしデメリットを過大評価すると開発は進まず、安全対策を怠って過小評価すると災害は制御不能になる。という、教訓を踏まえて、なお資源開発に向かうか、リスクは他国に任せて安全な状態のものを金で買うのか、という。

2011-05-06 07:09:35
加藤AZUKI @azukiglg

結局は、苦労とリスクを忌避するものは、それなりのコストを支払えってなとこに帰結する。原発について「未来からの前借り」は終わったと言うなら、既に使った分の支払いはこれから皆でしていくってことすなあ。できるだけ効率のよい方法で。

2011-05-06 07:10:52
Ikunao Sugiyama @Dursan

@azukiglg メガフロートから吊るした採掘道具で引っ張り上げるような採掘方法にすれば「現場」は大丈夫すね

2011-05-06 07:11:32