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そもそも演出という仕事は役職名ではなく、原則で言えば監督の仕事です。監督が行う表現が「演出」なのです。ところが、アニメの現場では演出という行為は紙の上にしかありません。監督が自分の演出プランを現場全体に行き渡らせようとするならば、一枚一枚の絵を細かくチェックする必要があります。
2018-07-15 01:35:13![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
しかしそれは作業量が多いために、何人か助手を立てて仕事を分散することにしました。ざっくりそういう立場の人として捉えてください。劇場作品だとシーン毎に分担したりしますが、テレビアニメだと一話分、で区切るのが普通です。
2018-07-15 01:39:31![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
さて、完成した絵コンテは、すぐに何部もコピーされ、関係各部署に配布されます。演出、作画、美術、仕上げ、撮影、編集…などなど。 pic.twitter.com/zjvrT3YnUz
2018-07-15 01:43:32![](https://pbs.twimg.com/media/DiFIAWYUwAAOKB7.jpg:medium)
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演出の手元に絵コンテが届けられます。演出本人が絵コンテを手掛ける場合もありますが、近年では分業されるケースがほとんど。なので演出はここで初めて絵コンテを見ることになります。 pic.twitter.com/7w08eF1Kni
2018-07-15 01:47:20![](https://pbs.twimg.com/media/DiFI4E-UYAE-kwQ.jpg:medium)
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演出が絵コンテを受け取って最初に行うのが演出打合せ、いわゆる「演打ち」です。 一話ごとに行われます。ここで演出は 監督から作品の概要から絵コンテの細部に至るまで説明を受けます。 pic.twitter.com/W2SWDhAoPp
2018-07-15 01:51:09![](https://pbs.twimg.com/media/DiFJwE8U8AU6Tyv.jpg:medium)
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こうして、監督の意向を受け、演出は 監督のいわば「代理」として現場を仕切っていきます。さてアニメの現場では、いざ制作を始めると色々な相談事、疑問点、確認事項が発生します。その窓口になるのが演出です。
2018-07-15 01:54:37![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
どれも細かいことながら作品の質に関わる内容です。特に重要な判断については監督の指示を仰ぎますが、大半は演出の仕事。現場ではこういった問い合わせが殺到し、演出は手際良く答えを出していかねばなりません。続く。 pic.twitter.com/VFbFDz9Pcv
2018-07-15 02:01:36![](https://pbs.twimg.com/media/DiFMI6LUEAA5Vdw.jpg:medium)
第二部・演出②
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演打ちを終えて最初に組まれるのが作画打合せ、いわゆる「作打ち」です。絵コンテをベースにして、カットの内容を具体的に詰めていきます。そのやりとりを見ていきましょう。
2018-07-16 00:53:09![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
かつて作打ちは、参加する全ての原画マン、作画監督、制作進行、そして演出が一同に会し、一度で終わるものでした。 pic.twitter.com/RFKLKNzsC5
2018-07-16 00:55:27![](https://pbs.twimg.com/media/DiKGl4dU0AAlyDE.jpg:medium)
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最近は原画マンの参加人数が増え、スケジュールもなく、そのスケジュールの合間を縫って個別に行われることがほとんどです。原画マンの担当カットを一カットずつ、細かく内容の確認をしていきます。 pic.twitter.com/I3QDzwu2uh
2018-07-16 01:00:52![](https://pbs.twimg.com/media/DiKH1LoU0AAh6Ry.jpg:medium)
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アニメ一話につき原画マンは10~20人が参加します。なので演出はこの打合せを人数回こなします。作画監督が同席していない場合はこの後「作監打ち」も行います。
2018-07-16 01:03:55![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
続いて美術打合せと色彩打合せ、撮影打合せ。「美打ち」と「色打ち」「撮打ち」。これらはセットで組まれることが多いです。 pic.twitter.com/oxuPlCwzJQ
2018-07-16 01:06:31![](https://pbs.twimg.com/media/DiKJH2iU8AAsy0I.jpg:medium)
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これらの打合せには監督は同席しません。しかし演出が監督の意向をしっかり受けて現場に指示を出せば、監督の作りたかった映像が出来上がるわけです。 pic.twitter.com/McI70Bgo0k
2018-07-16 01:09:01![](https://pbs.twimg.com/media/DiKJsMZVMAAE-vQ.jpg:medium)
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さて、ここまではあくまでも映像化への「仕込み」です。ここからやっと映像そのものを取り扱う段階に入ります。撮影までの作業が済むと「編集」でいよいよ監督が現場に再登場。主導権は演出から監督に移りますが、演出としてはここまでの仕事のクオリティが問われることになります。 pic.twitter.com/1KkGncH2uW
2018-07-16 01:14:34![](https://pbs.twimg.com/media/DiKK9jTVQAAxxCT.jpg:medium)
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現在のアニメの演出の業務はこれ以上の多岐に渡っています。実はここまでの「映像化への仕込み」が「編集」の後に始まることさえ珍しくないのです。編集前に演出がたった一人で仮の仕込み素材を用意しなければならないケースもあります…。続く。
2018-07-16 01:18:46