スウェーデン出羽守、「私はmaternity leaveという言葉から育児は大変な仕事ということに気づかされた」と嘘松を語る。

産休をholidayと表現→スウェーデン人「育児はholidayじゃない!産休はmatenity leaveという!育児は大変な仕事!」→私「蒙を啓かれました」という、「外国人がびしっと言ってやった」パターンの嘘松を採集しました。
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鮎 🏳️‍🌈🏳️‍⚧️トランス差別するな @KellyPaaBio

日本在住の外国人は、日本語や日本人の英語に慣れてるから、こちらの暴投も、リーチを広げて拾ってくれたりするけど、慣れてない人にはそうはいかない。わたしはスウェーデンで日本の産休制度について聞かれてmaternity leaveという英語がわからず、苦し紛れに「child birth holiday」って言った。

2019-03-03 14:37:06
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そしたらそのスウェーデン人の先生が、カンカンに怒りまして。「ホリデイ?!子供を産んで世話をするのがホリデイ?!母業っていうのは、24時間週7日、オフが全くない重労働なんですよ!」って言われた。それで、言葉を間違えるとこんなにoffensiveになってしまうんだとイヤというほど学びました

2019-03-03 14:39:19
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この反応で、「holiday」という英語が「マジで何も労働活動を行わない、100%自分の休養や楽しみのために時間を使うこと」、「産休育休」のほうの「leave」は、ただある場所から一時的に離れること(離れた先で何してるかはこの言葉単品では関知しない)という違いも叩き込まれました。笑

2019-03-03 14:43:36
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これだって、もし日本語や日本人英語に慣れてる人だったら、「ああ、休の字が共通してるから、通じると思って使ったんだな」と想像してくれて、この「生の反応」は出さなかったと思うんですよね。だから今思えばありがたかった。当時は「そんなに怒ることないじゃん涙」って思ったけど。笑

2019-03-03 14:40:41
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「子育てがホリデイなわけないでしょ!どれだけ大変かわかってるの?!」わたし「わかってます、わかってます、言葉を間違えました」先生「わかってるならどうしてホリデイなんて言ったの?!」わたし「日本語では、休暇と、子供を産むために会社に行かないことを表す漢字が同じなんです」先生「!」

2019-03-03 14:48:56
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先生「それは…変ですね」わたし「…言われてみればそうですね…」 ということがたくさんあった。日本人と接したことない人との英会話は、正直いちばん伸びる。一番心折れるけどね。

2019-03-03 14:50:32
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ちなみにこの時にmaternity leaveという言葉とともに、「これでは母親だけが子育ての責任を負うかのような言葉なので」ということでpaternity leaveという言葉も教えてもらった。パタニティ!そういうのもあるのか!これで「マタニティ」の「マ」がママのマであることを学びました 笑

2019-03-03 15:31:04
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で、「parental leaveという言葉を使うのが一番ええわ」というジェンダーニュートラルな言葉も教えてもらったのでした。 その他にも「外国籍の人、と言いたいなら、foreignerよりnon-nationalと言ったほうがいい」とかも教えてもらって、先生には感謝してる

2019-03-03 15:33:21
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その時に「foreigner」の話をしていたのは別の日本人学生だったんだけど、「non-national」が「国籍」という軸を持つ言葉ゆえ「東京で見かけたnon-nationalが…」と単純に言葉を置き換えて言い直した瞬間、先生が「待って、どうして見かけただけでその人が日本国籍ではないとわかるの?」と

2019-03-03 15:40:30
鮎 🏳️‍🌈🏳️‍⚧️トランス差別するな @KellyPaaBio

突っ込みを入れてきて、その授業も相当面白かった。厳しい先生だったけど、18歳19歳のわたしたちが、区別もわからず無意識に使ってきた日本語の数々を分解して「自分で言葉の意味に責任を持ち、意識的に選び取る」クセをつけてくれようとした。恩師です

2019-03-03 15:42:05
鮎 🏳️‍🌈🏳️‍⚧️トランス差別するな @KellyPaaBio

課題も多いし考えたこともないことばかりで難しいし、日本の政治や社会制度のことを聞かれて「知らない」と答えると手厳しくて怖かったけど、あんな質の高い授業は後にも先にも受けてない。先生の家にもみんなで遊びに行って、馬を見せてもらったりした。

2019-03-03 15:46:55
鮎 🏳️‍🌈🏳️‍⚧️トランス差別するな @KellyPaaBio

馬の名前、「マンチョイ」に聞こえて、変な名前だなと思ってたら、厩舎に書いてあるのを見たらMount Joyだった。

2019-03-03 15:48:10

このつぶやきには3つ不審なところがある。

1.外国人は英語を十全に使いこなせるわけではないのだから産休のようなピンポイントの単語をどう表現するかにつたないところがあるのは当然なわけで、外国人が産休の表現をまちがったことについていい年した教師が怒って訂正するのは、都合よくヒステリックな態度であり、女臭く、不自然である。

2.holidayは何もしないか自分の趣味にすべてを使う時間なのだとしたら、たとえば「私はholidayにお菓子を作ります」のように、趣味であっても実質的に労働をともなう場合はどうなるのか。料理は趣味だが育児は労働と言えるだろうか。労働と趣味を区分する基準が提示されていないまま育児をするのはholidayではないと決めつけている。

3.一般に、仕事はそれぞれ分業するほうが効率的であるが、育児が大変な仕事であるなら、それを専門に受け持つ人間をもうけるのが効率的だろう。つまり専業主婦が合理的ということになるが、スウェーデンは専業主婦率が低い。つまり(リベラルな)スウェーデン人は育児を労働の合間で行えるものと見下していると言える。そこに言及がなくスウェーデン人は育児に理解があるかのようにほのめかしている。