茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2179回「ジェンダー平等の問いかけで、アートフェスが息を吹き返したこと」

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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2179回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、「アートフェスティバル」について。

2019-04-04 07:11:34
茂木健一郎 @kenichiromogi

津田大介さんがあいちトリエンナーレの芸術監督をされるというので、どういう動きになっていくのかな、と思っていたら、出展作家のジェンダー平等を実現するという方向を出されて、それが社会的な議論を生んでいることは、とても良いことだと思う。これで、アートフェスっぽくなってきた。

2019-04-04 07:12:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

地域展開する日本のアートフェスとしては、横浜トリエンナーレとか、越後妻有とかあるけれども、見てきた感覚からすると、瀬戸内が出てきて、タッグを組んでいるのが福武さんと北川さんで、完全にメジャーになったというか一般の方の間でもエスタブリッシュされた感じになった。

2019-04-04 07:14:55
茂木健一郎 @kenichiromogi

それで、これはあくまでも印象なんだけど、瀬戸内のあたりから、日本のアートフェスがさらに横に広がっていったというか、さまざまな自治体が地域おこしを含め取組むようになって、その過程で、メジャーになりつつ、アートフェスとしては「薄味」になるリスクが見えてきたように思う。

2019-04-04 07:15:50
茂木健一郎 @kenichiromogi

個人の見解だけど、現代アートというのは本来批評性をふくんでいるはずで、それは毎年激論を呼ぶターナー賞の選考でもそうだし、バンクシーのアートが落書きなのかどうかということもそうで、そのような切った張ったにくらべると日本のアートフェスは良く言えばマイルド、悪く言えば無毒化されていた。

2019-04-04 07:17:19
茂木健一郎 @kenichiromogi

そういうこともあって、日本のアートフェス、自治体によるアート公共事業、みたいになってきてしまって、もうピークアウトし始めたのかな、アートのエンジンとしては役割を終えつつあるのかな、と思い始めていた頃に、今回の津田大介さんの取り組みが出た。

2019-04-04 07:18:47
茂木健一郎 @kenichiromogi

出展作家のジェンダー平等なんて、今の世界の感覚から見ればまっとうすぎるというか、特に議論を呼ぶこともないだろうと思っていたら、津田さんのツイッターを見るといろいろ言う人がいるようで、びっくりするが、日本はそういう感じなんだと照らし出した時点で、すでに成功と言えると思う。

2019-04-04 07:20:04
茂木健一郎 @kenichiromogi

アートフェスは本来こういうものだということを、津田さんの提起とその後の反響が示したかたちで、ピークアウトして役割終えつつあるかと思ったアートフェスに新しい生命が吹き込まれたことは、とても良いことだと思う。

2019-04-04 07:20:51
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート2179回「ジェンダー平等の問いかけで、アートフェスが息を吹き返したこと」をテーマに7つのツイートをお届けしました。

2019-04-04 07:21:48