87歳の辻真先先生（1932＝昭和７年生まれ）が、最新のアニメやエンタメを愉しみ過ぎていてすごい…2019年の資料

辻　真先 @mtsujiji

あけましておめでとうございます。 ただいま本年読初めの一冊を読了したばかり。菅原和也「あなたの罪を教えましょう」講談社タイガ文庫から頂戴した。血腥くもグジャグジャのデロデロな死体の数々。新春に読むにはミスマッチなミステリだが、読んで後悔するどころか歓喜した。見事な出来ばえだもの。

辻　真先 @mtsujiji

正月２日仕事はじめの日らしい。米寿記念？のミステリ「殺せない死にたくない　昭和２４年の推理小説」の資料収集に忙しい。 さてウェルメイドキの「ゴブスレ」を観了したが、他方で「グランブルーファンタジー」の一括配信がどんな影響を与えるのか？　課題というには逼迫しすぎた現状を見守りたい。

辻　真先 @mtsujiji

宝島社から頂戴した降田天「すみれ屋敷の罪人」を読了する。ミステリを読む快楽を、たっぷり味わった。時の重みに見合う構成、行き届いた描写。謎の空白部分を埋めてゆく手つきに、惚れ惚れした。ヒナというキャラが全貌を晒すあたり読者を慄然とさせるが、それさえ伏線でしかなかったには、ただ茫然。

辻　真先 @mtsujiji

東京創元社から頂戴した「開化鉄道探偵　第１０２列車の謎」読了。明治初期の日本鉄道（知らないだろうね。ぼくは知ってたぞ）で起きた貨物列車脱線事件に始まり、碓井峠に挑むラストへと、さすが現役がものした鉄道ミステリ。隠された真相にいたるまで大いに読まされた。新顔の綾子さんが魅力的です。

辻　真先 @mtsujiji

講談社ノベルス　北山猛邦さん「千年図書館」を恵送にあずかり読了。物理トリックではなく幻想系だが、ミステリの工夫もさまざまに凝らされて、５短編を一気読みした。短くても強い印象をのこすキャラたちの存在。クロネ、ラジー、八重。それにとんでもない密室トリック。どれでもいいから真似したい。

辻　真先 @mtsujiji

「サイボーグ００９」ＣＧ版１・２を、スト配でやっと初見できた。「ゲゲゲ」どうように、ぼくは第一期第二期を書いていた。制作プロが違うだけに「ゲゲゲ」より新鮮な違和感？があるのは、興味深い。９人のキャラの履歴紹介に苦労したのは同断だろうが、ＩＧプロと神山構成脚本を信頼して見届けます。

辻　真先 @mtsujiji

「母さんがどんなに僕を嫌いでも」歌川たいじ作品。以前に角川さんから送ってもらった「やせる石鹸」は小説第一作で凄かったが、これはコミック。いじめられッ子の肥満児で母と対立して家を出てゲイ。問題ありまくりの過去を描出する。こんな履歴を経て、あそこまで前向きな作品が書けたなんて、敬服。

辻　真先 @mtsujiji

いとうのいぢさんから、冬コミ出展のキャラシートほかを、アンド・ナウの会経由で頂く。「コンレボ」の星野輝子ちゃんたちに大いに萌える。同会の高倉さんには、来年の夏コミに出れば、たぶん最高齢参加の記録だろうと唆され？たが、年明けたばかりでそんな話をされては、鬼が笑い死ぬでしょう。 pic.twitter.com/tka7S8BOcj

拡大

辻　真先 @mtsujiji

コミック第一巻の２冊を読み、読解力を試された思いだ。環望「ダンス　イン　ザ　ヴァンパイアバンド　ＡＳＯ」、これが１と思えないほど不親切な展開なのに、人物も話も快調だから戸惑わされた。石黒正数「天国大魔境」、内外の並列描写に首をひねったが、この作家ならではの企みがあるにに違いない。

辻　真先 @mtsujiji

講談社タイガ文庫「閻魔堂沙羅の推理奇譚　点と線の推理ゲーム」を頂戴、読了。沙羅に「日常」があるとは知らなんだ。メインキャラに血肉の付与はいいことだ。美少女、熱海にこないかな。第１話の点同士の結びつきはさすが。第３話は小道具の露出ぶりに、ぼくも気づいた。さとみの彼を見たかったよー。

辻　真先 @mtsujiji

速水螺旋人さん「大砲とスタンプ」８を読了した。しばらくぶりです，速水さん。マルチナ危機一髪の場面、キリールと結ばれるベッドシーン。とてもいいのだが，中でも印象にのこったのは野良猫アーネチカと戦車殺しのエピソード、そして奇跡の聖女像の皮肉な結末。戦争を笑いで批判してのける作者の眼。

辻　真先 @mtsujiji

ＮＨＫテレビ「お笑い三人組」といっても知る人は少なくなったろうが，「ふしぎな少年」の前、ぼくが演出していた。カラーを試験的に放映させられ、予算も舞台中継の形もおなじなので、面白かったが苦労した。三人のひとり一龍斎貞鳳さんが亡くなっていた。金馬師匠と噂したこともあった。改めて合掌。

辻　真先 @mtsujiji

アンド・ナウの会冬コミの新刊がアマゾンに入荷しました。熊倉さんには「エイトマン」でお世話になったが、ぼくとしては「日本人のへそ」初舞台の颯爽たる演技演出が忘れられません。マイクから左右に顔を出してる二人、わかりますね？　石橋さんかっこいい！　敵役ってのはこうでなくっちゃ。 pic.twitter.com/hI07y6cnTY

拡大

辻　真先 @mtsujiji

「サイボーグ００９」３ＤＣＧアニメ版観了した。ＣＧならではのアクション、クライマックスの事象の地平線世界、いろいろ見せてくれる。加速装置を駆使する間のジョーを取り巻く風景という趣向は、思いもよらなかった。なるほど！　キャラは一部を除き違和感がのこるが、欧米向きといわれればウーム。

辻　真先 @mtsujiji

「約束のネバーランド」アニメをアマゾンの配信で見る。構成としてはここで切るだろうなと想定内であったが、第１回のキモである子供たちの笑顔の演技は、原作を知るだけに胸にしみます。大人を信用するなという話を、今の大人が怒りはしないよね。年寄りの余計な心配と関わりなく、いい出来だと思う。

辻　真先 @mtsujiji

半世紀近い前のぼくの原作で、作画の池上さん少年週刊誌デビュー作です。メモリーバンクの綿引さんのおかげで、世に出ました。立東舎刊　￥２４００＋税 pic.twitter.com/Vonwvqmksk

拡大

辻　真先 @mtsujiji

光文社から阿津川辰海「星詠師の記憶」を頂戴、読了。見立て殺人の新機軸、犯人を殺人に駆り立てた動機の実態。終章に盛られたミステリ論里の工夫は大いに読ませる。主役の刑事以外の人物が、やや書き割りめいているのが残念で、作者の操る人形に見えてしまう。水晶の予知は面白いが、やや半熟の感も。

辻　真先 @mtsujiji

２日に酔ってつぶやき舌足らずだったが、ネトフリのような一括配信が増えると、シリーズ構成にも影響が出そうだ。週刊誌のヒキと書き下ろしの違いか。３０分ごとの波瀾以上に、全体のムードやキャラの魅力がユーザーを掴む。どちらの配信方式でも「ゴブスレ」や「からくり」は強い磁場を持つと思うが。

辻　真先 @mtsujiji

「ブギーポップは笑わない」アニメの１・２話を見る。発表当時に原作を読んで、見知らぬ物語の地平を垣間見せられ、自分の未来に暗澹としたが、アニメはついてゆけなかった。今回はどうだろう。昔ドラマの脚本で少女に「ぼく」といわせたら、役者に嫌がられた。今あの台詞回しが魅力的なのは、なぜだ。

辻　真先 @mtsujiji

大倉崇裕さん「死神刑事」を頂戴、読了。警視庁「の方」からくる警部補が主役だが，アンチ警察小説というべきか。死神の名から想像したのとはまるで違う。新しい形の視座があり隙間推理？の謎解きがあった。犯人探しの素朴な興趣の、新鮮な発展形だ。「死神の背中」に見る、歳月の風雪に感懐を抱いた。

辻　真先 @mtsujiji

アニメ「ハクメイとミコチ」再開。理髪店が新装開店しております。後半のギャンブル話も可愛らしくて笑える。画面の中をコマで分割するテク、なぜか懐かしい気分になる。ゆるいが優しいこの肌触りは「テレビ」アニメならでは。ほかなん本か初見のアニメに接しつつ、模索中。おすすめがあったら教えて。

辻　真先 @mtsujiji

米澤穂信さん「本と鍵の季節」を頂戴、読了する。高校図書委員ふたりの物語。学園ミステリ、高校生のお仕事ミステリ、探偵コンビの連作ミステリ。そんな予想では括れない。リーダビリティの高さ、読者の斜め上をゆくキャラとプロットなど当然として、特に今回は、松倉の飛躍を含んだ台詞に感じ入った。

辻　真先 @mtsujiji

「キングダム」５３巻読了。大河長編を１巻ごとに呟いては屋上屋もいいところたが、今回のラストの盛り上がりには引き込まれたので，やはりブツブツつぶやきます。話も人物もハイテンションだから，さらに筋運びに綾をつけるのは難しいのに頑張ってる。信と賁の前に、端和の血戦をおく工夫も読ませた。