食物アレルギーの予防として「同じものを食べ続けるよりも色んなものを食べたほうがよいであろう理由」がタメになる

ハウスダストが決め手なのか
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峰 宗太郎 @minesoh

免疫寛容と感作のお話ですね👶ちょっとどうしようか迷っていたのですが、しかし確かに重要な話ではあります。専門家であるほむほむ先生(@ped_allergy )にお伺いしたい! #peing #質問箱 peing.net/ja/qs/207133738

2019-05-25 05:53:47
リンク Peing -質問箱- 峰 宗太郎の質問箱です 質問・回答はこちら
ほむほむ@アレルギー専門医 @ped_allergy

堀向健太/MD/PhD(医学)/大学講師/アレルギー学会指導医/小児科学会指導医/ Yahoo!/Voicy /Newspicks/医療プレミア/note/ #小児のギモンとエビデンス / #子どものアトピー性皮膚炎のケア/ #ほむほむ先生の小児アレルギー教室 / アイコンは青鹿ユウさん/個別の医学関連の質問🙅

lit.link/pediatricaller…

ほむほむ@アレルギー専門医:ニュースレター|noteメンバーシップ開始しました😌 @ped_allergy

ばぶ先生(@minesoh )先生からパスをいただきました。 食物アレルギー診療ガイドライン2016にある通り、「食物アレルギーの感作・発症の機序は十分に証明されていない」というのが正しいのですが、私の現在の考え方を簡単に説明させていただきます。 twitter.com/minesoh/status…

2019-05-25 07:35:55

同じものを食べ続けても食物アレルギー発症リスクが高まるわけではない説

ほむほむ@アレルギー専門医:ニュースレター|noteメンバーシップ開始しました😌 @ped_allergy

@minesoh 私は、少なくとも「同じものを食べ続けると、その食物アレルギーを発症しやすい」わけではないと考えています。 ではなぜ、「同じものを食べ続けると、その食物アレルギーを発症しやすい」と思いやすいのでしょうか? いくつかの理由があるのではないか、と私は考えています。

2019-05-25 07:36:42
ほむほむ@アレルギー専門医:ニュースレター|noteメンバーシップ開始しました😌 @ped_allergy

@minesoh 過去、妊娠中のお母さんがピーナッツを沢山食べていると、お子さんがピーナッツアレルギーになりやすいのではないかという説があり、2000年に米国小児科学会(AAP)から「妊娠中や授乳中のアレルギーになりやすい鶏卵、牛乳、ピーナッツなどの開始年齢を遅らせる」と推奨された時期があったのです。

2019-05-25 07:38:15
ほむほむ@アレルギー専門医:ニュースレター|noteメンバーシップ開始しました😌 @ped_allergy

@minesoh しかしその推奨後、ピーナッツアレルギーが急増し、2008年にはナッツアレルギーは3倍以上に増えるという結果になりました。すなわち、逆効果だったわけですね。 J Allelgy Clin lmmunol 125: 1322-1326, 2010

2019-05-25 07:48:52
ほむほむ@アレルギー専門医:ニュースレター|noteメンバーシップ開始しました😌 @ped_allergy

@minesoh では何故、お母さんがピーナッツを沢山食べていると、お子さんにピーナッツアレルギーが増えるというイメージになっていたのでしょうか?

2019-05-25 07:49:17

気にするべきは「ハウスダスト」

ほむほむ@アレルギー専門医:ニュースレター|noteメンバーシップ開始しました😌 @ped_allergy

@minesoh それは、家族がピーナッツを沢山食べていると、ホコリの中にピーナッツ蛋白質が増え、ピーナッツアレルギーの原因になっていたからです。 pediatric-allergy.com/2016/03/14/pos…

2019-05-25 07:50:55
リンク 小児アレルギー科医の備忘録 ハウスダスト中のピーナッツが、皮膚を通してピーナッツアレルギーのリスクになる Brough HA, et al. Atopic dermatitis increases the effect of exposure to peanut antigen in dust on pe 1
ほむほむ@アレルギー専門医:ニュースレター|noteメンバーシップ開始しました😌 @ped_allergy

@minesoh つまり、お母さんがたくさん食べたピーナッツがお腹の中の赤ちゃんにそのまま移行したことが問題ではなく、生まれてから皮膚に付着したホコリの中のピーナッツが問題だったわけです。

2019-05-25 07:51:20
ほむほむ@アレルギー専門医:ニュースレター|noteメンバーシップ開始しました😌 @ped_allergy

@minesoh 実際に、ホコリの中には各種の食物アレルゲンが検出されることがわかっており、例えば日本におけるホコリ中の卵蛋白質の量は、ダニよりも多いことが最近報告されました。 Allergology International 2019 [Epub ahead of print]

2019-05-25 07:53:19
ほむほむ@アレルギー専門医:ニュースレター|noteメンバーシップ開始しました😌 @ped_allergy

@minesoh そして特に、ホコリの中のピーナッツ蛋白量が多く、お子さんがアトピー性皮膚炎を発症していると、ピーナッツアレルギーが増えるという関係が判明しています。 この、皮膚をルートにする感作(=即時型アレルギーに関与するIgE抗体ができる)のことを「経皮感作」といいます。

2019-05-25 07:54:09

「経皮感作」について

ほむほむ@アレルギー専門医:ニュースレター|noteメンバーシップ開始しました😌 @ped_allergy

@minesoh なお、感作の数値が高くなるほど、そして食べたときの量が多いほど、症状が出現するリスクは高まります。 これは、「沢山たべると症状がでやすい」という俗説を補強する「体験」になり得ると考えています。 pediatric-allergy.com/2018/11/22/ste…

2019-05-25 07:56:23
リンク 小児アレルギー科医の備忘録 食物経口負荷試験を、3段階の負荷量にわけて陽性予測をするとどうなるか? 負荷量に応じた食物負荷試験のプロバビリティカーブ(予測曲線)。この研究結果が、これまでのプロバビリティカーブを置き換えていくでしょう。

食べたほうが受け入れる力は高まる傾向がある

ほむほむ@アレルギー専門医:ニュースレター|noteメンバーシップ開始しました😌 @ped_allergy

@minesoh さらに、除去をすることでかえって食物アレルギーが増える理由が別にあります。 除去をすることで、「経口免疫寛容」が崩れるのです。 経口免疫寛容とは、食べているものに対し「受け入れる方に働くちから」が誘導されることです。

2019-05-25 07:56:50
ほむほむ@アレルギー専門医:ニュースレター|noteメンバーシップ開始しました😌 @ped_allergy

@minesoh 実際、生後5~10ヶ月にピーナッツを離乳食に開始すると、ピーナッツアレルギーの発症リスクが低下することが報告されています。 pediatric-allergy.com/2016/03/28/pos…

2019-05-25 07:57:32
リンク 小児アレルギー科医の備忘録 ピーナッツを早期に摂取開始したほうがピーナッツアレルギーが減少する(LEAPスタディ) 食物アレルギーの予防研究の金字塔。 ■ 順番が逆になりましたが、先日のLEAP-on研究の前にpublishされたLEAP研究です。 乳児期に早期導入して予防した食物耐性は、中断しても維持される(L 2