まず、部活動の問題として厄介なのは本書の指摘している「1980年代に部活動が生徒指導と結合した」という点ですね。これに代わる(生徒指導の)モデルが日本の学校に無いのではないか?という疑惑があります
2019-05-29 01:31:55身もふたもない言い回しを使うと「日本の中高において音楽とスポーツは、生徒を従順にするための道具である」なってしまうのですが、かといって「部活動を通して従順になった生徒」以外の生徒に対する策が無いのがそもそもの問題じゃないか、と感じました。
2019-05-29 01:33:27また「スポーツ推薦による進学」という部活動の問題ですが、近年の大学設置基準の緩和により、スポーツでの実績で進学できる大学の数は増加傾向にあるので「勉強ができないからスポーツで(大学)進学を!」という声にあらがうのが難しくなっているみたいです。
2019-05-29 01:34:52名古屋大学の内田先生もこの本の著者も「ブラック部活動はブラックバイト、ブラック企業と地続きであり、学校だけの問題ではなく、私たちの社会の問題である」という点を述べていますが、私もこの視点から一言
2019-05-29 01:36:23承前)私がこの本を読んでいて感じたのは「ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われるまでになったはいいけど、そのあとのビジョンがなくずるずると衰退した日本」と「1980年代の体制をいまだに引きずっている学校」ってリンクしてないか?ってことです。
2019-05-29 01:37:34とりあえずの豊かさのレベルまで発展したはいいけど、そのあと何をしたらいいのかわからず、とりあえず世間が評価してくれる「有名大学への進学実績」と「部活動の対外試合」に精を出すってすごく「平成の日本」って感じがしませんか?
2019-05-29 01:38:49以前もつぶやいたことの再投下になりますが「1980年代に噴出した「荒れた学校」に対して、権力で押さえつけるという対策しか取れないこと」が日本の根源的な問題を表しているような気がするんですよね。
2019-05-29 01:41:12問題はその前の1970年代で「戦後経済成長のもたらした豊かさ」の一方で「公害問題」「ベトナム戦争」あたりをきっかけに「生きる意味」を大衆が求めるようになった時代だってことが見えてないのが問題だと言いたいのですよ。
2019-05-29 01:42:36(この問題は島薗進という上智大学の先生が新新宗教とかニューエイジとか新霊性運動といった用語を持ち出して色々説明しているので興味のある人は調べてみてね
2019-05-29 01:43:35「1980年代の生徒指導と部活動が合体したシステム維持している学校」っていうのが「とりあえず豊かになったけど、その先に何を求めてどうしたらいいのかという問いに全く無力な日本社会」とダブるんです。
2019-05-29 01:44:53門外漢にはわからんと思うので解説しておくと1970年代より前は、宗教に「生きる意味」なんてものを求めていた日本の人間は極めて少なかったし、そもそも国が貧しかったので「生きる意味」なんて考える余裕は日本人にはなかったぞ。(あー、1970年代の出来事にオイルショック入れるの忘れたー
2019-05-29 01:47:19日本の教育、平成に入ったあたり(1980年代!)から「生徒に自発的に学ぶ姿勢を!!」と声高に叫ばれるようになったのに、平成が終わって令和になってもちっとも前進しねえ!相変わらず子供は受け身だし自尊感情が足りない!!って記事をこの間どっかのサイトで見たぞ。
2019-05-29 01:51:07まー結論を言うと「日本の学校1980年代から何も変わって無くね?そしてそれが日本衰退の実態を反映してね?」というあたりになるのですが。
2019-05-29 01:51:46私の理解としては「部活動は、高価な制服と同じ理由・メカニズムにより生徒指導において「効果がある」」と考えざるを得ないのではないかと思います。
2019-05-29 22:35:51要するに、部活動を課すことで「部活動をするリソースの余裕のない生徒」をていよく学校から排斥できるので「部活動は生徒指導に効果がある」ように見えてしまうのではないかということを著者は言いたいのではないかと。
2019-05-29 22:36:37