不定期マンガ感想#4：ジャンプNEXT! 2011spring増刊（後）

テリー・ライス @terry_rice88

うし。ジャンプNEXTの後半感想書く。

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前回感想はこちら。http://togetter.com/li/131765　掲載順の感想です。読みながらの感想ですのでよろしくおねがいします。

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では、始めます。

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ジャンプNEXT!'11Spring感想後半

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「キミと私の恋愛相談」（作・佐伯俊）　新人さん、なんですけど予告カットの段階で成年マンガで活躍してるTosh氏ではないかというもっぱらの評判。絵のレベルやカラーの塗りとかからもそれっぽい感じではあるのでほぼ間違いはなさそう。

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絵はそういう出自を考えると、掲載陣の中じゃ頭一つ抜きん出てる印象ではあるかなあ。話の方は桂正和の流れを汲む、ジャンプの正統派ラブコメといった印象。Ｉ’ｓとか電影少女とか、河下水希のいちご１００％とかの主人公よろしく、この主人公も何かとイラっとくる感じではありましたｗ

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まあ、勘違い恋愛相談ものというのはマガジンで連載してるＧＥが上がるけど、あれとは違って、相談相手が意中の彼女の方というのはまあ手堅くはあるかなあ。逆に手堅い以上の感想がなくて、これと言った武器がないのがちょっと辛い所ではあるかなあ。

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なんかジャンプだからって言うことで武器を封印しちゃった印象もあるかなあ。今回の増刊の方針として、ラブコメ復古というのがあるのかもしれないけど、微エロくらいの描写はあってもよかったんじゃないかなあ・・・たしかに純愛路線もToLoveるからの揺り戻しって意味では新鮮ではあるけど。

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ふぁみドル！とこれとどっちがいいと聞かれると自分としてはふぁみドル！をとるかなあ。恋愛相談はジャンプのそれまでのフォーマットだから、新鮮さという点ではふぁみドル！に軍配が上がりますね。少しでもエロが入ってたら、甲乙付けがたかったかもしれませんが。純愛路線ならば、ということで。

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「HIYOTA GET…」（作：後藤逸平）　新人さん。ボクシングもの。ジャンプじゃボクシングものはかなり鬼門の部類のジャンルですが、これはどうだったかっと言うと、ちょっと凡庸な出来だったかなあと。悪くはない、けど飛びぬけて良くもない。

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話は負け知らずで退屈してるボクシングの天才が転校生の才能を見抜いて、自分のライバルに仕立てようとする話を軸に、友情と転校生の自立を絡めた作品。どれも料理しがいのある要素ではあるだけど、それをただまとめただけって感じかなあ。話がずっと平坦に続いている印象で盛り上がりはなかったかな。

テリー・ライス @terry_rice88

原因はこの作品の狙い所と見せたい所がはっきりしなかったせいかなあ。タイトルに名前が入ってる事からも主人公は日陽太なんだろうけど、ボクシングの天才である月人のキャラが濃いから、主役はどっちなんだという点でも曖昧ではある。

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そのようなはっきりとした作品の主張がないから全体的に焦点がぼやけちゃったかなあと。描きたいキャラと描きたい話をちゃんと一本化できれば、これから伸びそうではあるけど。次回作の成長に期待というところでしょうか。

テリー・ライス @terry_rice88

「TORCH」（作：天田貴大）　新人さん。えーと、移動灯台船で海の脅威となっている大魔王イカを守るお仕事をやっているある少年少女のお話ってことでいいのか。うん、作家さんの描きたいことや物がはっきりしているのは凄くいいことだとは思います。

テリー・ライス @terry_rice88

ただ話と世界観に引き込まれたかというと別問題なわけで。この作品世界の設定がどうなっているのかが凄く気になる。ずっと海上で話が繰り広げられているから、作中世界は凄く狭く感じちゃうなあ。政府とかはちゃんとあって機能してるようだけど、よく分からない。

テリー・ライス @terry_rice88

ただ少年少女のドラマはある程度まとまってたかなあ。暑苦しかったけど、少年漫画としては悪くないと思います。異能を持った少女と、燈台守という職務を背負った常人の少年の組み合わせは王道ですよね。

テリー・ライス @terry_rice88

けど、連載を視野に入れる事を考えるとこの設定では連載へもっていけないかなあ。大胆な設定の組み換えと、より詳細に設定しないと、ちょっと難しいと思いました。巨大イカが敵なのも地味ですよね。ファンタジーだと読者に何かしら引き込む設定がないと、やっぱり作品として難しい。

テリー・ライス @terry_rice88

だからまあ、描きたいことがあるのに見せ方に難ありな作品。もっとわかりやすく作家さんの伝えたい事が伝えられて、世界観を読者と共有できれば、より一層良かったんですがそれが一番難しい事なんだろうなあと。独りよがりにならずに次回作も頑張って欲しいです。

テリー・ライス @terry_rice88

「超能力少年哀歌エスパ！」（作：及川貴大）新人さん。ギャグ枠その２。前回感想でも言いましたがギャグ作品はどこのギャグで笑うかは個人差があるので、なんとも言えません。本作は絵はちょっと辛いものがあるけど、言葉のセンスはあるのかなあと。

テリー・ライス @terry_rice88

シチュエーションギャグの一種で、作者紹介にもありますがギャグ漫画日和の影響は強くあるんだろうけど、作者さんの個性は出てるんじゃないかなあと。ギャグ作品にしては絵が整ってますけど、マンガとしての見せ方は上手くなくて辛いかなあ。台詞の畳みかけにはいいものを感じるんですけど。

テリー・ライス @terry_rice88

もっと見せ方が上手くなれば、輝きそうだけど、こちらも新人さんでギャグ漫画で笑いどころが一つでもあるのだからもっと磨いて、本誌に登場してもらいたいなあと思うところです。悪くはないけど欠点もはっきりしてるわけですから、改善できるよう頑張って欲しい所。

テリー・ライス @terry_rice88

「鏡、生存中！」（作：弗田恵介）新人さん。ジャンル的には世にも奇妙な話系でしょうか。都市伝説的なお話で、鏡の中の世界のお話であると。一応、叙述トリック使ったお話なんですけど、使い方がちょっと甘かった、というよりは徹底してなかった感じでしょうか。

テリー・ライス @terry_rice88

話自体は悪くなかったと思いますが、この作品も見せ方がよくなかったかなあと。でも一人よがりになってるというよりかは、描きたいことに対して、見せ方のパターンが少なすぎて、苦慮してた印象があるかなあ。そのせいで一番重要なネタ晴らしのインパクトが凄く良かったのが残念。

テリー・ライス @terry_rice88

鏡の前というキャラはなかなか良かったんだけど、やっぱりお話をナゾで引っ張る力がまだまだ不足してたように感じました。もっと不安を煽ったり、現実と鏡の世界との差異を上手く引き出せていたらよかったと思います。言葉は悪いけど、人をうまく騙すというのはそれなりの技術が必要なんでしょうねえ。

テリー・ライス @terry_rice88

題材とキャラクターは悪くないんだけど、まだまだ全体的に実力不足が目立った作品だったように思います。更なる研鑽を目指して欲しい所。いいところも間違いなくあるので。