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車内空間を優しく変える「潤滑油」

働くお母さんが増える中、保育園に預けるまでの車内空間をどうやり過ごすかは、重大な課題。しかし、母子だけではどうにも解決できない。第三者にできることはないか、考えてみた。
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shinshinohara @ShinShinohara

電車の中、子どもがいろいろ好奇心を持つのをいちいち叱るお母さんがいて、その場を離れたという学生さんのお話。 その話を聞いた子育て中のお母さん、考え込んでしまった。そのお母さんは、子育てで疲れて、いっぱいいっぱいなのでは。だから許容度が低くなってるのでは。でもどうしたら。

2019-06-12 09:28:11
shinshinohara @ShinShinohara

相談を受けて、次のように答えた。「「かわいい!」って言って赤ちゃんにいないいないばあでもしながら近づき、その人が学生さんなら、お母さんに「かわいいですねえ、何ヵ月ですか?」とか聞きながら、「子育てって大変なんですか?」と、先輩から教えを乞う形で話を聞いてみてはいかがでしょう。」

2019-06-12 09:32:10
shinshinohara @ShinShinohara

そしたらなんと、そのお母さん、早速試したという。変顔しながら近づいたら、他人なのでちょっと警戒されたけど、「元気で活発なお子さんですね」と声をかけると、「そうなんです!もうよく動いて大変!」と笑顔。車内もなんだかほのぼのした空気になった。

2019-06-12 09:36:06
shinshinohara @ShinShinohara

子どもをたしなめてばかりだったそのお母さん、子どもがイラストに興味を持つのをみて、「これが好きなの?」と笑顔も。さっきまで余裕を失い、子どもをたしなめてばかりだったけど、「お母さん」の顔に戻ったという。

2019-06-12 09:38:03
shinshinohara @ShinShinohara

家の中では優しい「お母さん」も、電車の中だと、「規律を守る一市民」になってしまう。子どもに厳しくたしなめてしまうのも、「一市民として恥ずかしくない振る舞い」を優先して、余裕を失ってしまうから。「お母さん」に戻りたくても、節度のない人間だと叱られたら。その恐怖に萎縮する。

2019-06-12 09:40:48
shinshinohara @ShinShinohara

ちょっとした声かけが、「ファシリテーター」になる。お母さんが「一市民」の顔からお母さんに戻る手助けをし、その優しい笑顔をみて、車内の人間もほだされる。ほんの少し、声かけという潤滑油を一滴垂らすだけで、ギスギスした車内空間が優しい空間に変わる。

2019-06-12 09:43:18
shinshinohara @ShinShinohara

有名な動画を一つ。草原で寝そべる人ばかりの中、デタラメに踊る人が一人。このままではただの変わり者で終わるところ。ところがもう一人、一緒に踊る人が現れ、周囲を誘い出したあたりから様子が一変。「踊らにゃ損、損」に空気が変わった。 m.youtube.com/watch?v=OVfSao…

2019-06-12 09:47:29
shinshinohara @ShinShinohara

電車の中で、お母さんは「変わった存在」扱い。孤独を強いられ、なんとか「規律を守る一市民」の仮面を被ることでその場をやり過ごそうと緊張する。その緊張が伝わり、車内の空気もこわばる。 そこに一人、空気を変える「フォロワー」が現れたら。

2019-06-12 09:49:41
shinshinohara @ShinShinohara

無理に声かけしなくてよい。私は男性だから、変に声かけすると怖がられる。だから私は、赤ちゃんと目が合うと大き目を見開いたり、手で顔を隠して、指の隙間から赤ちゃんを見たり。そんな中で笑うと、赤ちゃんも笑ってくれる。 こうして赤ちゃんとのやりとりを楽しむ大人が一人いると、ずいぶん違う。

2019-06-12 09:56:19
shinshinohara @ShinShinohara

ほんの少し。潤滑油を一滴。それだけで、変わることがある。

2019-06-12 09:56:59