『勇者は本気でキレているので、魔王と直接会談に臨むようです。』

あくのぐんだん 夏休みの自由研究
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saiя@【因幡家】ブラック八九寺P蛙城🐸みどりin飯盛稲荷権現堂 @sai006394

『勇者は本気でキレているので魔王と直接会談に臨むようです。』 齏屋 将太

2019-07-23 01:43:30
saiя@【因幡家】ブラック八九寺P蛙城🐸みどりin飯盛稲荷権現堂 @sai006394

つい一昨日のこと、リザードマンが村長を惨殺した。 ちょうど、月に叢雲のかかっていたのを覚えている。 ちょうど勇者として村に宿泊していた俺は、村人達に促され、リザードマン退治に行くことになった。 →next

2019-07-23 01:43:30
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→リザードマンのキャンプ地 「あぁ〜…やっぱり夜は冷えるなぁ…火に当たってないと動きが鈍る…」 パチパチと燃える火に薪をくべるリザードマンが三体、リザードマンチーフが一体。 「あ、支部長ですか?リザードマン小隊です。はい、いつもの定時連絡です。ええ、はい、それではそのように。」

2019-07-23 01:43:31
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「明日には迎えが来るそうだ。」 かさっ… 「誰だ!」 リザードマンが槍を構える。 「魔王軍の手の者か?」 「そうだが…お前は?」 「わたくし、こういうものです。」と、なれた手付きで名刺を差し出す。 『雇われ勇者 マルボロ』 「雇われ…」 「勇者…?」 「ええ、魔王軍と終戦に向けてお話を」

2019-07-23 01:43:31
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チーフが出てきて「魔王軍、東部地方軍リザードマン師団の第二小隊チーフのヤニクルだ。よろしく。」握手のために手を差し出しかけて、「どちらを出すんだったかな…」と、トカゲ特有の足を見つめ直す。 「よろしくおねがいします。」と、右手をさしだす。「うむ、よろしく。本部へ連絡を入れてくる」

2019-07-23 01:43:31
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「師団長ですか?ええ、ヤニクルです。いや、勇者が魔王軍と話がしたいというので。え?何?手っ取り早いから魔王様に連絡してくれる?ありがとうございます!それでは、ええ、そのように。」ピッ。 と、連絡機を切り、鼻を膨らましながら戻ってくるヤニクル。 「勇者マルボロ、改めてよろしく。」

2019-07-23 01:43:32
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と、右手を改めて差し出し、ハグをする。 人心地ついたところで、リザードマンチーフにスロウがかかりかけたので、慌てて、火のそばに連れてくる。 リザードマンA ターラント リザードマンB ニコチーヌ リザードマンC チャッカー リザードマンチーフ ヤニクル 一心地ついたところで名刺交換をする。

2019-07-23 01:43:33
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その頃、ヤニクルの連絡を受け、定時連絡で報告することになったリザードマン師団、師団長のラッター。 「もしもし、ラッターです。ええ、今日は良き日です。明日、雇われ勇者のマルボロ氏から話がしたいと。ええ、そうです。くれぐれもお気をつけておいでください。我らが馳走、サグカレーを用意して

2019-07-23 01:43:34
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お待ちしております。はい。はい。」ピッ。 「あ…火に当たらなきゃ…」と、青くなりかけた体を引きずるように火に当たりに行くラッター師団長。 パチッ…パチパチッ…火花の弾ける音とともに、体の色を取り戻していくラッター。 濃紺に夜の帳を掛けたような色。 それが、ラッターの体色である。

2019-07-23 01:43:34
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ちょっと最近覚えたビッグバンの試し打ちしてきていいかな。

2019-07-23 01:57:08
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「おはようございます、マルボロさん」 薪を焚き火にくべながら、ニコチーヌさんが起こしてくれた。 「すごい魔法を使えるんですね。尊敬しちゃいます。ゆっくり起き上がってくださいね。」 えっとたしか…いつもの野盗を焼き払って…それで…うん、そうだ。ニコチーヌさんの膝枕で寝たのだった。

2019-07-23 04:56:49
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「大変ですね…お互いに。」 「ええ…でも、これで終わらせられます…」 ひんやりとした感覚が気持ちよく、また寝てしまいそうになる。 そんな鼻をくすぐるように、カレーの匂いがしてきた。 「(匂いを嗅ぐ音)ぐぅ〜…」 「身体は正直ですね。」 「ははっ…面目ない。」 足を振り上げ起き上がる。

2019-07-23 04:56:49
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「サグカレーです、魔王軍の水曜日の朝ごはんはカレーと決まっているのです。」鍋をまぜながらターラントが教えてくれる。

2019-07-23 04:56:50
saiя@【因幡家】ブラック八九寺P蛙城🐸みどりin飯盛稲荷権現堂 @sai006394

と、朝食を終え、ひと心地ついたところに、にこにこりゅうおう印の飛行艇からりゅうおうがマントのみを頼りに降ってきた。 衝撃で全身が縮み上がるりゅうおう。 着地の衝撃で起きた風が頬を撫ぜる。 「………勇者どの…早速だが…ホイミを頼めるかな…」 「ホイミ」(勇者はホイミを唱えた。」

2019-07-24 11:28:00
saiя@【因幡家】ブラック八九寺P蛙城🐸みどりin飯盛稲荷権現堂 @sai006394

りゅうおうの足の怪我が治った。 りゅうおうの見る目が垂れ目になった。 りゅうおうは謝辞を述べた。「ありがとう、旅の者よ。何か、お困りのようだね。君を雇ってあげよう。」 少し離れた場所に降り、タキシングしてきた飛行艇の前部が開き、階段タラップが降りてくる。 「詳しい話は中でしよう。」

2019-07-24 11:28:01
saiя@【因幡家】ブラック八九寺P蛙城🐸みどりin飯盛稲荷権現堂 @sai006394

りゅうおうに招き入れられ、飛行艇に乗り、りゅうおう城へ向かう。 next→

2019-07-24 11:28:01