若松英輔『考える教室』から(2) 第2章「考える」ことについて――ルネ・デカルト『方法序説』
#考える教室から:2 デカルト主義者にとって、それは世界を理解するための手段かもしれません。しかし、デカルトにとって哲学は、歩いてみなければ分からない道でした。事実、この本(=『方法序説』)の中で彼は、人生はさまざまな意味での「旅」であることを、幾度も語っています。※カッコ内引用者
2019-07-23 13:24:24#考える教室から:2 手段は容易に変えることができます。しかし、道は自分で歩き、切り拓いていかねばなりません。
2019-07-23 13:25:36#考える教室から:2 事実を確認するのは簡単だ、しかし、それを生きるのはじつにむずかしい。頭で分かることと、それを血肉化することはまったく異なる、というのです。
2019-07-23 13:28:17#考える教室から:2 この本(=『方法序説』)を読んで学ぶべきことは、「早く分かる」ということではなく、「長く考える」ことです。※カッコ内引用者
2019-07-23 13:29:49#考える教室から:2 現代人には、たくさんのことを早く知りたがる性向があります。でも、デカルトが私たちに教えてくれているのは、「早く知る」というよりも「たしかに知る」「深く知る」ことの意味です。つまり大切なのは、知るべきことを、知るべき時に知る、ということです。
2019-07-23 13:32:25#考える教室から:2 現時点で分からないということは、必ずしもそれに意味がないことにはなりません。時が満ちなくては、どうしても分からないことがある。
2019-07-23 13:34:26#考える教室から:2 「良い精神を持っているだけでは十分でなく、大切なのはそれを良く用いることだからだ」(デカルト『方法序説』)
2019-07-23 13:36:20#考える教室から:2 デカルトは、自分が分かろうとしていたこと、分かりたいと思っていたことは、実は勉強では分からないことだったと気がついたのです。
2019-07-23 13:38:23#考える教室から:2 真の学びとは、勉強の外に自分が出会うべきものを見つけることなのではないか。デカルトは、こう考え始めるのです。
2019-07-23 13:41:51#考える教室から:2 続けてデカルトは、真に「魂」が顕われるのは、他人に影響を与えようと思う時ではなく、自分を見つめる時、つまり自分自身が変わろうとしている時だといいます。
2019-07-23 13:44:11#考える教室から:2 いかに自分の中に本当に優秀な他者を見出すことができるのか。デカルトは自分と違う価値観の人と深い対話を繰り広げていきました。
2019-07-23 13:48:16#考える教室から:2 哲学に答えなどない。だからこそ、早く出発して自分の人生を深めていくことが重要なのです。
2019-07-23 13:52:24