チルノ世代で見るとリグルが虫たちを従えているが、橙は猫たちを従えられていない。蟲妖怪は虫を従える存在だが、猫又は決して猫を従える立場ではないという差異を出す。それゆえに「式でむりやり魚の自由意志を奪って道具にしている」という想像の切っ掛けにさせる。以上からこのシーンは省けない。
2019-07-26 22:58:46付喪神の撃退、小傘が警告に来て大きな怪物的なデカい付喪神が襲来、マヨヒガを守るために橙と橙の式と小傘が共闘。倒して原因の説明で小槌の話を伝える。このあと橙の式が一部記憶を失うというエピソードを入れる。これは終盤の「このままじゃ式が死んじゃう」と悩ませるためのヒキ。
2019-07-26 23:01:03記憶がなくなるということを衝撃的に描くには、その前にいったん感情の共有や交流があったほうがいい。でもまだ親しくなりすぎる段階でもない。バディものなんかで描かれる、最初は肌の合わなかった二人がケンカし、一度は離れるがとりあえずお互いのことを知ることで息が合うようになる、そのあたり。
2019-07-26 23:02:41このあと、お互いがお互いを認め合い、違うところを理解して交流した上で、今度は一段階関係が進み、それぞれに思うところがあるがゆえに意識のすれ違いが発生し、それが「もしかしたらこの後もう二度と会えないかもしれない」という離別の恐怖に繋がる。
2019-07-26 23:04:52付喪神が攻めてくる前に、式の魚が橙の思いもよらないことをする。知らない相手と過ごすようになって、相手の知らない一面を見るたびに「なんだこいつ」となる段階。このあと「嫌なところもあるけどまあなんとかやっていけるか、今のはちょっと良かった」となったところで一度離別の感情を揺さぶり、
2019-07-26 23:06:53そのあと今度はすっかり馴染みになって「こいつとなら上手くやっていける」と未来が開けたようなイメージを出しておいて、そこに避けようのない離別をこんどこそぶつける。こういうかんじの段階を踏めば、本作初登場のオリキャラでも読者に「いなくならないで!」と思わせられるのでは。
2019-07-26 23:08:37付喪神撃退のタイミングではまだ金魚鉢でいいかもしれない。そのときちょっと水がこぼれるとかそんなやつ。この欠落は一部なので全部を無くしたわけではないが、息のあったコンビネーションで怪物をやっつけたとか達成感のある思い出を失ってしまう。式が式という道具であることを橙が思い知らされる。
2019-07-26 23:11:35この欠落の記憶は会話などで教えることで埋め、橙は式のことをもっと深くちゃんと考えないといけないと思うようになり、その後池に住みたいという式に応える。 で、このあと台風が来るわけだが、その前になんか軽いエピソードが欲しいな。
2019-07-26 23:13:07倒した付喪神を小傘が見に来るとか? もしくは交流のあったチルノ達との会話か。金魚鉢に入れてミスティアの屋台に行くとかでもいい。闘魚は肉食性強いので八目鰻とか目の前で食べられてもあまり気にしない。お酒を飲んで酔っ払うとかそういうのがあるといい。
2019-07-26 23:14:48初回の付喪神乱入では詳しい事情は分からなかったが、後になって由来の推測ができたので(輝針城で霊夢魔理沙が解決に乗り出すタイミング)小傘が様子を見に来るとかでいいか。ここで下克上の説明。自分の意志を持った式が自分に反逆するのだろうかという橙の思考の切っ掛け。
2019-07-26 23:16:28でこの後台風か。助ける相手と助けない相手の線引きについて悩む橙、前に述べたとおり、これはどこまでが自分であるかという、赤ん坊の自我確立の延長。池の魚たち全員を自分だとは認められないが、逆に自分とは無関係だとも思えない。このあたりの思考は橙が式を持ってはじめて自覚したこと。
2019-07-26 23:19:41ラストの解決策は「上位存在に頼る」こと。橙が八雲紫の一部であるということは、八雲紫は橙を守ることが織り込み済みである。式であるということの表と裏。式にした以上、雑に見捨てたり無意味に低評価したり失望することはない。自分の一部なんだから。
2019-07-26 23:21:38このへん、藍の失敗を責めたり、思うとおりの反応をしないと失望する感じの紫がちょっと器が小さい感じであまり好きではないあたりを織り込みたい。紫と藍はそういう関係をもう何百年も前に超越してるのではないかというのが持論。(橙に式を持たせることで彼女たちを一段上にする理由付けもできる
2019-07-26 23:23:40どうあれ橙はもうとっくに藍を通じた八雲紫の一部であるのだから、自分の手に余ることは普通に助けを求めるのが正解。橙が行動することで起きた問題や結果を全て飲み込んで受け入れ、困っているなら陶然力になる、それらの行動が全て織り込まれたものが「式になる」ということ。
2019-07-26 23:26:33橙が式を持とうとしたことを受け入れた時点で、「八雲紫」がさらに大きく広がることを藍と紫は許容している。というか、橙=八雲紫であり(厳密にはただのイコールではないが)、自分のする事なわけだから良いも悪いもない。本作は橙がこのあたりを受け入れる過程である。
2019-07-26 23:28:19このへんのストーリーを「泣いてすがったら全部解決するのかよご都合だな」と言われないために、橙は(スキマ妖怪の式の式でありながらも)全部一人で背負い込もうとしている部分を描写し、また小槌によって橙が藍を安易に頼らない=マイルドな下克上意識があった と説明する。
2019-07-26 23:30:09藍に弱みなんか見せたくない、あわよくば自分の方が優秀であると示したい、そのへんがいつの間にか橙の行動原理になっていた。そのあたりが式が小槌でバグっていた部分。最終的に橙はそれを自身でデバッグする。(デフラグかもしれない
2019-07-26 23:31:15最後は橙の式も魚たちも助かってめでたしめでたし。でもすこし状況は変わる。マヨヒガには喋って侵入者の邪魔をする魚が棲み着き(外に出ないような状況を描くことで、二次設定改変の影響を最小限に留める)、それをイジメると凶兆の化け猫がすっとんでくるようになった、と結ぶ。
2019-07-26 23:33:49橙に新しい立場を持たせることで、彼女の成長性、将来性。主である橙、その主である紫を意識させることで、彼女が将来すごい妖怪になるよね、という事を暗示して、自分の橙びいきを満足させる。
2019-07-26 23:34:59こんな感じかなあ……。個別エピソードは決まってても順番がチグハグだったのがストーリーの起伏としてそこそこマシなレベルにまでまとまってきた感はある。
2019-07-26 23:36:10