アルバム感想文:第2回『QueenⅡ』

自分用
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Hg(水銀) @Hg0161324

感想文2日目(当時)。今日は名盤『Queen Ⅱ』。前作の発表から一ヶ月後、兼業もしつつ精力的に録音。ロイ・トーマス・ベイカーはもちろん、クイーンのデビュー前にフレディがラリー・ルレックス名義で出したシングル『I Can Hear Music』以来の協力者ロビン・ジェフリー・ケーブルも参加。

2019-07-27 22:53:41
Hg(水銀) @Hg0161324

この伏線は丁度20年後に回収されることになる。またエンジニアのマイク・ストーンも参加。udiscaverによるとこのチームは「並外れたチーム」であり、様々なアイデアをこのアルバムにもたらしてくれた……らしい。

2019-07-27 22:55:19
Hg(水銀) @Hg0161324

このアルバムの最大の特徴は言わずと知れた「ホワイトサイド」と「ブラックサイド」。そう、このアルバムはQueen史上初のコンセプトアルバムであり、オペラ座の夜へと続く大事な過程の一つでもある。ホワイトサイドではブライアン、次いでロジャーの曲が占めるホワイトサイドでは、割と雑多な曲が

2019-07-27 22:55:50
Hg(水銀) @Hg0161324

アルバムを通して披露される。CDやサブスクになって失われたコンセプトではあるが、レコードを裏返し続いてB面では息もつかせぬフレディの「魔法」が聞き手を魅了する。アルバムの影を担当するブラックサイドは寄り道をすることを一切許されない。オウガバトルから輝ける七つの海で許されるまで、

2019-07-27 22:56:46
Hg(水銀) @Hg0161324

聞き手が他のことに興味を示しては行けないのだ。という訳で聞いてみましょー

2019-07-27 22:57:16
Hg(水銀) @Hg0161324

1曲目『Procession』 行進曲。udiscoverでは葬送行進曲って書いてた。ドラムの音が結構耳をつくので正直苦手な曲ではあった。シンセサイザー?いいて、オールドレディです。ブライアン自作のギターレッドスペシャルと多重録音でここまで出せるかというのが印象。

2019-07-27 23:03:57
Hg(水銀) @Hg0161324

ギター弾いたことないんで分かんないんだけどこちらのツイート(twitter.com/masa56128680/s…)でどうやって録音したのかが垣間見える。こういう地道なところ、博士って感じするよね。

2019-07-27 23:04:45
マサ/masa @masa56128680

またまたスリリングな演奏?してみた! 過去にもやってるけど観たこと無い人にもブライアンがクイーンのアルバム制作でどんなことをしてたか知ってもらえたらと思い、またやってみた(^ ^) 1フレーズ目で曲がわかった人にはもれなく、、、、 ってこういうの向いてないや😂💦💦 pic.twitter.com/hKR3rStDKO

2019-05-30 19:57:47
Hg(水銀) @Hg0161324

2曲目『Father to Son』父親から息子へと伝わる言葉とは一体なんなんでしょうね。先ほどのギターも博士が父親ハロルドと試行錯誤して作り上げたもので、おじいちゃんになった今でも大事に大事に使い続けてるのです。そう考えると、この伝わる言葉というのは単なる言葉なのではないのかも知れませんね。

2019-07-27 23:07:46
Hg(水銀) @Hg0161324

昨日もそうだけど、膨大な感情や世界をなんとか表すために言葉というものがある訳で、そうやって息子を1人前に育ててきた父親が息子に伝える「言葉」とは父が生きて来た道、子供に遺してあげたいもの、そういったものを凝縮したものなのかも。

2019-07-27 23:08:21
Hg(水銀) @Hg0161324

映画では取り上げられなかったけど、ブライアンと父ハロルドの物語だけでも映画一本かけるのではってくらいなんだよね。もともとブライアンの家は超貧乏で、1日1枚硬貨を瓶に貯めて大切に使ってたというほど。レッドスペシャルも、実はギターが買えなかったが故に産まれたギターなのです。

2019-07-27 23:09:04
Hg(水銀) @Hg0161324

父親ハロルドはエンジニアで、「やるからには何事も最高までやる」というのが信条。それはブライアンの曲作りにも当てはまるね。そして息子は金に困って欲しくないと奨学金をとってようやく大学まで行かせたわけです。そこで天文物理学の博士になって、人の役に立ってもらいたかった。

2019-07-27 23:09:41
Hg(水銀) @Hg0161324

補足:今でもそうだけれど、やっぱり向こうは向こうで日本とは比較にならないくらい学歴社会なのです。アメリカの話だけど、選挙の結果で大卒とそれ以外に分けられて公表される、それくらい。ブライアンはQueenの活動が落ち着いたあと博士号取得してるけど、並の人間には出来ない。

2019-07-27 23:11:40
Hg(水銀) @Hg0161324

そういう事が出来るくらい頭が良くて、当時これからの宇宙産業を支えてくれる人間だと期待されてたのである。父親の息子にかける期待とはどれだけのものだろうか。

2019-07-27 23:12:41
Hg(水銀) @Hg0161324

そんな息子が選んだ道は収入の安定しないミュージシャン、しかもロック歌手である。ビートルズ初来日の出来事を見ればわかるが、当時ロックと言えば社会に反抗する不良の音楽、言わば反社会的な行為だと思われていたわけで。そんな道を選んだ息子に父は激しく失望、息子を勘当してしまうわけです。

2019-07-27 23:13:33
Hg(水銀) @Hg0161324

私には当時のことは分からないけれど、恐らく、所謂「アニメオタクは犯罪者予備軍」というあの風潮に近いものがあるんだろうとは思ってる。そういった空気、ロックのイメージを大きく変えた、もしくはそのキッカケとなったのがあの1985年のライブエイドな訳です。ロック歌手が、そして音楽業会が初めて

2019-07-27 23:15:02
Hg(水銀) @Hg0161324

社会の為に立ち上がった、それがあのライブエイドな訳です。話を戻すと、そういう事情で勘当されてたブライアンですが、世界的な成功を手にした1977年、マディソンスクエアガーデンでの公演でブライアンは両親を招待します。熱狂の中誰よりも一生懸命にかつて共に作ったギターを弾く息子を見た父は

2019-07-27 23:15:51
Hg(水銀) @Hg0161324

「分かったよ、ブライ。ちゃんとわかったよ。」と息子を認めます。願いとは違った形だけど、息子はちゃんと父の想いを受け継いでいたのです。この話を涙ながらに話し、マディソンスクエアガーデンに感謝を示したブライアン。あのもじゃもじゃの髪の毛も白くなった時のインタビューでの話。

2019-07-27 23:17:33
Hg(水銀) @Hg0161324

今は博士が父親、そしておじいちゃんになって言葉を伝える番。また、彼は映画を子どもたちと見に行って自分達が生きてきた道を示したそう。 そういう意味で、非常に味の深い曲だと思いますね。当時これを書いた時、ブライアンの心中には何があったのだろうか。

2019-07-27 23:19:00
Hg(水銀) @Hg0161324

曲の感想に戻るとクイーンお得意の複雑な構成、分厚いコーラスは健在。トゥルトゥルトゥルットゥからの流れの美しさは流石としかいいようがない。 (疲れてる)

2019-07-27 23:19:41
Hg(水銀) @Hg0161324

3曲目『White Queen (As It Bigan)』。詳しくは記事に任せるとして、ブライアンがハンプトン・グラマー校時代に(高校かな?)の同級生の女の子を念頭に置いて作曲。うーん、青春。前作アルバムのような甘さではなく、透き通るような美しさの曲。プロセッション、父より子へを通して霧の中を進むと

2019-07-27 23:20:59
Hg(水銀) @Hg0161324

その向こうに見えるのがこの曲。歌詞も非常に美的で、報われない恋に無く男の話。最後のところで「どれだけ哀しい終わり方だろうか、まるで始まるかのように。」という余韻を残す終わり方、詩的。なんとなく、「彼女」と「白の女王」は別人な気がするんだよね、どうなんだろう。

2019-07-27 23:21:43
Hg(水銀) @Hg0161324

ギターソロはスタジオ盤でも非常に心動かされるものがあるんだけど、是非ともライブ盤を聴いてほしい。フレディのピアノが加わってより感情的、劇的になっていて自身が曲の世界の主人公であるかのような不思議な体験が味わえる。ミュージックリアリティ。

2019-07-27 23:22:19
Hg(水銀) @Hg0161324

4曲目『Some Day One Day』 非常に叙情的で(使いたかっただけ)美しいアコースティックナンバー。クイーン史上初のブライアンがリードボーカルを取り、驚異のギター三重奏を奏でる。全く独立した三つのギター旋律が一つの音楽を作るような、多重録音を駆使したギターオーケストレーションは後に

2019-07-27 23:25:07
Hg(水銀) @Hg0161324

『オペラ座の夜』で狂気のギタージャズバンドと化す。いや進化しすぎ。 歌詞もなんとなく前曲に繋がるか繋がらないかよく分からないけれど、「Some Day One Day」と過去と未来を並列に並べるところに当時成功を手にするかどうかだった博士の絶妙な心情が込められているのかも知れません、知らんけど。

2019-07-27 23:25:42
Hg(水銀) @Hg0161324

5曲目『The Loser In The End』 子供は親から離れて自由に生きていきたい、けれども親を突き放すのも申し訳ない………出のいいロジャー、中退したけれども歯科医の勉強もしてたぐらいなので、同様に親との軋轢はあったんだろうなーって。裕福で何不自由ない自分の暮らしに疑問を持ってもいたらしいです

2019-07-27 23:28:33