蝉丸Ｐによる供養とオカルト、葬式の話

蝉丸P＠「住職という生き方」「つれづれ仏教講座」発売中 @semimaruP

相続税対策で土地を売って整地してたら、瓶からお骨が丸ごと出てきたでござる！と言うことで、再火葬の手続きやら何やらのご相談＋現場を拝みに行くなど、この前、広江さんと花見ＴＬの冷やかしで「不発弾より数は多いですな」とか言ってたが、また早々に出てきたモノである

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土地によって、共同の埋葬所的な場所に集中してるところや、自宅の敷地の中や、田畑の中だったりとバリエーションはあるが、現住地は圧倒的に自宅の敷地内からというのが多く、土地柄やんなぁ…などと

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小作を抱えてたような富農の家で、さもありなんと言うところながら、こういう時に問題になるのが「再火葬は良いとしてお骨はどうするの？」でして、今回のパターンは、どうあれ、「うちに縁のある人なので累代墓に入れます」とスンナリ解決

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こういう解決例は非常に稀で、世の中には「見ず知らずの人間の骨を自分の家の墓に入れると災いの元だ」とかなんとか、お太夫（たゆう）さんだの霊能者だのが吹き込んで、すったもんだになる事が多い

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手厚く葬って功徳を積みこそすれ、祟られるなんて道理があるものか、というのが坊主の見解ながら、似たような話は嫁の実家の位牌を、婚家の仏壇に入れちゃいけないとか、明治以降の家父長制に依る「家」概念の弊害であるよなぁ…などと。仏壇は寺のミニチュアであって本尊さんが入る人間を選ぶか！と

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しかし、現在の一般的な他界観はＴＶやスピリチュアルや霊能関係など、日本古来の「祟り」「穢れ」などを手前勝手に増幅した言説で溢れかえっており、そういうモノだと認識している人が多数であり、こういう話をどうまとめるか、ってな解決に寺が選ばれるので仏教教義的に～とに行かない事も

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うちは高野山に合祀という手が使えるので、費用も安く抑えられるが、世の中には寺の合祀墓や無縁墓に入れるには多額の供養料とかって話になる場合もあり、つくづく昨今の人達の遺骨観・他界観は厄介な事になってるよなぁ…と実感

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土着的な感覚と、仏教的な感覚や祭祀がごっちゃになっているので、ここからベストに持っていくのが地方寺院の住職の腕の見せ所ながら、杓子定規に寺の規定では～とか供養料は～とかに持ってくヘボが多いというのも事実で、そういったヘボに当たると新宗教ってな流れがあるのも事実

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供養という事も、他者の後生安楽を願う、自分の慈悲を育てる心のトレーニングと捉えるか、呪術的な封じ込めと捉えるかですが、圧倒的に後者の意味合いが強く一般的なので、妙なのが介在する隙間が多いんだよなぁ…と

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ＴＶやラジオ・ネットなどでスピリチュアル系他界観がまじった「怖い話」が拡大再生産を繰り返す、言ってみりゃ公共の電波で「呪い」を振りまいてる状況に対抗するのもなかなか骨の折れる話であるわいなとｗ

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幽霊でも妖怪でも餓鬼でも化生でもＵＦＯでも、情報としてあり周囲が認知すれば「存在」するワケで、受け入れの度合いでリアルに影響を及ぼすモノながら、全て情報や関係性の集積体であり、他に依らず自立するような本質のようなモノは無い状態→「空」なので、気にする事でも無いんですがなぁ

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そういった中で、自分の心と呼ばれる力をどう方向付けていくかが重要であって、他は些末な事でっせ。という本来的な立ち位置を見失っちゃイカンよなぁ