長編 ） 後輩大倉くん ( Tadayoshi & You )

やんちゃる @Okt__75

１つ下の大倉くんは、なぜか目立たない私に構ってくる。 『○○先輩！次の試合来てや！』「気向いたら行くね」『いっつもそれやん〜』地団駄を踏む大倉くんは、体が大きいのにまるで小さな子どもみたいで頬が緩んだ。体大きいのに顔小さいし…本当モデルさんみたい。 #エイトで妄想 pic.twitter.com/rG7ECpPaXZ

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「うーん…」 困った顔をする私の真似をするように、困った顔をして『来てくださいよ…』なんて甘える大倉くんは世界一、いや宇宙一可愛いと思う。 ［忠義！練習始まる！］その時、可愛らしい声が響いて。3年生のさくら先輩が私たちを見つめていた。『はーい、じゃあまた』きっと本命はあの先輩

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友達のめいちゃんが言ってた。さくら先輩は大倉くんの幼馴染で、噂ではさくら先輩の事を好きな大倉くんはマネージャーをしているバスケ部を選んだって。 （…仲良さそう）もう遠くの方にいる大倉くんは、さくら先輩から何か言われたのか優しく頭を叩いていた。本当、お似合い過ぎて逆に微笑ましいな。

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〔また絡まれてたね〜☺️〕「びっくりした…」 めいちゃんがニヤニヤしながら私に近づく。〔で？大倉くんとは本当に付き合ってないの？〕「いや付き合ってないし…大倉くんにはさくら先輩がいるでしょ」〔え〜、でも噂じゃん。大倉くんが○○を好きな可能性は十分…「無い」めいちゃんそんな顔しないの

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〔委員会が同じだけの先輩にあんな懐く？〕「お腹鳴った時にアメあげたから、それだよ」〔そんな理由であんな懐かないと思うけどな〜…しかも好き！ってオーラだだ漏れだし〕「ないない」〔また勝手に決めつけて…横山先輩の時みたいに後悔しても知らないからね！〕…いつの話をしてるの。

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横山先輩は中学時代好きだった人。バスケが上手くて、かっこよくて…確かバスケの強豪校に進学したんだっけ。〔あの時の横山先輩は確実に○○の事好きだったよ〕「…昔の話でしょ」〔だって○○だけ呼び捨てだったじゃん！他の子は苗字呼びなのにさ〜〕「あれは横山先輩がおにぃの親友だったからで…」

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おにぃ、そう言った瞬間めいちゃんの目の色が変わった。忘れてた…めいちゃんおにぃの事大好きだったんだ… 〔すばるさん元気？！〕「うん、元気、相変わらず女取っ替え引っ替えしてる」〔…〕「…嘘だよ」〔タピオカ奢ってくれないと許さない〕「奢らないけどタピオカは行こ」〔行く〜☺️〕

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. めいちゃんとのタピオカをストーリーに載せたら、通知ONにしてるんじゃないかレベルの速さで大倉くんから【ええな〜！今度一緒に行きましょ！】とDMが来る。〔その嬉しそうな顔は大倉くんだな〕「…正解」〔やっぱ好きなんじゃん〕「可愛い弟みたいなもんだよ」〔へ〜😌〕「めいちゃんうざい」

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【いつか行こうね☺️部活頑張って！】 返信したら、直ぐについた既読。 この返信で大倉くんが頭を抱えていることなんか知らず、私はめいちゃんに最近のおにぃ写真を送らされていた。 . （ 忠義side. ） またや。また、いつか。いつかっていつなん？！ タオルを頭に乗っけたまま携帯とにらめっこ

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【いつかっていつですか】 いや、直球すぎるしなんか怒ってるみたいやん。 【そうっすね☺️頑張ります！】 …いやこれもなんか嫌や。会話終わるし ○○先輩って、年下アリなんかな。 でもあの人末っ子気質やし年上好きそうやな… 悩んでいたら、あっという間に休憩が終わってしまった。

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（ ○○side. ） 〔大倉くんから返信きた？〕「…いや、まだ」 既読無視…？そう思いながらストーリーを更新したら、大倉くんがストーリーをあげていてアイコンをタップする。「わ、」爆音で流れた笑い声。私は急いで音量を下げて、そのままストーリーを見た。

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錦戸くん、安田くん、さくら先輩でラーメンを食べている内容。いいな、楽しそう。 「…」〔てかインスタ繋がってたんだね〕「教えてくださいって言われたから」〔ふーん…（鈍いのか恋愛に向いてないのかどっちかだな）〕めいちゃんからの視線を感じて顔を上げれば、なぜかされたため息。

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「え、何そのため息」〔別に、大倉くん大変だな〜って〕「？？」 . 次の日 「うわ」〔どした〜〕「半袖忘れた」〔それは死ぬ、誰かに借りたら？〕 次の時間が体育で着替えていたら、まさかの半袖が無くて長袖が入っていた。この暑さで半袖は死ぬ。

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〔あれ、大倉くんだ〕「…本当だ、何してるんだろ」 廊下で安田くんと楽しそうに話してる大倉くんの姿。みんなより１つ頭が抜きん出てるし安田くんとの身長差が凄い… その時、目がばちんと合って嬉しそうに笑う大倉くん。〔大倉くんに借りたら？〕「何言ってんの…」〔ねえ大倉くん！〕「ちょっと！」

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『はい？』〔○○に半袖の体育着貸してくれない？〕『え』 ほら困ってんじゃん。安田くんを見たら、優しく笑ってて。「…どうも」安「どうも〜」『いいっすけど…汗臭いかも』安「なら俺が貸したろか？」「えっ、いいの」 正直時間無いし安田くんに頼りたい。 『っ…ダッシュで取ってきますから！』

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走って行った大倉くん。 次の時間始まるまで5分しかないけど… 安「ほんま○○ちゃんのこと好きやな〜」「…安田くんまでそんなこと言う。ただ懐いてくれてるだけだよ」安「え、ほんまに言ってる？」〔それが本当なのよ〕安「大倉大変やな…」〔それな〕2人ともうるさい

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『はい！』「本当に早い…ありがとう」 『いえ、○○先輩のためなんで！』 赤くなった顔を見られたくなくて、私は教室に駆け込んで大倉くんから貸してもらった半袖を着た。 （でっか…）安「やっぱり俺の貸したら良かったな…」『汗臭く無いっすか？』「…うーん」半袖を嗅いだら柔軟剤の香り。

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『ちょ、やめ「いい匂いだよ、多分同じ柔軟剤かな？」『…（一生この柔軟剤使おう）』 真っ赤な顔した大倉くんと、ニヤニヤする安田くんとめいちゃん。 〔やばいチャイム鳴る！行こ！〕「うん、！これ洗って返す！ありがとう！☺️」『…い、え』遠ざかる大倉くんに私は頭を下げて手を振った。

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〔いい匂いだよ、同じ柔軟剤かな？〕「真似しないで」 めいちゃんと柔軟しながら、なんであんな事言ったんだろうって後悔。 「キモいって思われたらどうしよう」〔キモいって思ったら顔真っ赤にしないから。でも本当に大きいね大倉くん〕「ね、大きい」〔○○身長何センチだっけ〕「150」〔ちっちゃ〕

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「気にしてるんだから言わないで」〔じゃあ大倉くんと30センチ差くらい？〕「…だね」 30センチ差…か。なんだかその距離が私と大倉くんの距離にも思えて少しだけ、心臓がきゅって締め付けられた。 （さくら先輩、背高いし、心とか色んな距離も近いんだろうな…）〔…どした？〕「…なんでもない」

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（ 忠義side. ） 窓の外から見えた○○先輩 俺の体育着着てる…ほんまにぶかぶかやし。ええな〜同じクラスの人。毎日○○先輩が授業してるの見れて、話せて、体育の時にするポニーテールも間近で見れて。…気づいてくれへんかな 頬杖をついてじーっと○○先輩を見てれば、思いが届いたのかこっちを見た

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俺を見て緩んだ目元、そして何かめい先輩に言われたのか困った顔をしながらも手を振ってくれる○○先輩。 …あかん、好き。ほんまに好き。可愛い。俺のものにしたい。 でももしこんなことを言ったら○○先輩は、また困った顔をして「ごめんね」って言うんやろうな。今のところ脈なしやし。

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先生が俺の名前を呼んでいることなんか気にならないくらい、俺は○○先輩をずっと見ていた。 「…（なんだろう、ずっと見られてる…やっぱ同じ柔軟剤って言ったのキモかったのかな…）」 . （ ○○side. ） 「ただいま〜」〔お邪魔しま〜す❤︎〕 す「あれ、めいちゃん」〔お久しぶりです❤︎〕

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めいちゃんが女の顔になってる… す「せや、○○とめいちゃん今週の土曜暇？」〔暇です！〕す「ヨコが土曜日試合やねん。チケット3枚貰ったんやけど行かん？」「い、〔行きます！！〕 めいちゃん返事が早い。〔デートですね！❤︎〕「私いるけどね」す「せやな〜（笑）」聞けよクソ兄貴とめいちゃん

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ん？でもなんで… 「なんで3枚？」す「お前と俺と村上で行く予定やったんやけど、村上が練習みたいやったから」「…へえ」 私行くことは確定だったんだ。そして横山先輩私の事誘ってたんだ。 す「何、ヨコの事考えてんの」「考えてないから」〔その顔は考えてるな〕「LINEだ」す「逃げたな」