お薬の内服タイミングと相互作用
夜も遅いので、今日もライトな内容でお送ります。医療クラスタの皆さんには物足りない内容だと思いますが ご了承ください^^
2019-08-29 01:14:44みなさんがお薬を受け取った時、薬袋に用法が記載されていますよね。 食後、食間・・・なんとなく意味はわかるのですが、正確な内服時間がいつか自信を持って答えられる方はそう多くないかと思います。
2019-08-29 01:16:45医師の指示には様々な内服時間が記載されています。 起床時、食前、食直前、食後、食直後、食間、空腹時、眠前、といったところでしょうか。 20:00といったように具体的に時間指定しているものもありますよね。
2019-08-29 01:22:15色々検索してみても、HPによって記載が違ったり、具体的に書いていなかったりすることもあり、混乱される方いらっしゃるのではないでしょうか。
2019-08-29 01:23:38私の勤めているバーチャルホスピタルでは以下のように説明しています。施設によって多少異なることもあるためご注意ください。 食前:食事の前30分以内 食直前:食事の5分前以内 食後:食後30分以内 食直後:食事の5分後以内 食間:食事と食事の間。前の食事の後2-3時間後
2019-08-29 01:27:42少し解説です。 基本的に食後に薬剤が出される場合が多いのですが、必ずしも食事の後でなくても良い場合があります。 これは飲み忘れを防ぐためにわかりやすいタイミングを選ぶことが多いからだと思われます。
2019-08-29 01:30:35食後の薬の場合食事が食べられなくても、薬のみ飲める場合が多いので事前に自分の内服している薬はどうか、薬剤師さんに確認しておくことをお勧めします。
2019-08-29 01:31:45一番ややこしいのが食間のお薬です。 これは、胃の中が空でないと吸収が落ちてしまう薬剤にみられる投与方法です。 そのため、食事から2時間あけるわけですね。 もちろん食間の薬をのんだ後も、2時間程度食べ物を食べるのは避けてくださいね。 食間の薬を飲んだ後にすぐにおやつを食べると台無しです!
2019-08-29 01:34:12一部のお薬では食事とお薬のタイミングが大切になってきます。 例えば、食事によって薬の吸収が低下してしまうものや、逆に上昇するもの、逆に、空腹であると吸収が上昇するものなどもあります。 ちなみに鹿児島県薬剤師会の資料がよくまとまっていてわかりやすいです。 city.kagoshima.med.or.jp/kasiihp/wordpr…
2019-08-29 01:39:05食べ物による薬の相互作用にも注意が必要です。たくさん考えられる組み合わせがあるので、日常生活でよく問題になるものを一部紹介してみます。
2019-08-29 01:52:25レボフロキサシン などのニューキノロン系抗生剤、アジスロマイシンやミノサイクリンといったマクロライド系抗生剤、フェキソフェナジンはCaやMgといった陽イオンを多く含む食品と一緒に摂取すると吸収が低下してしまいます。
2019-08-29 01:56:56また肝臓で代謝されるお薬の場合、肝臓の代謝酵素を誘導したり、阻害したりする薬、食品にも十分注意が必要です。
2019-08-29 01:59:53薬学部の学生の間にはお馴染みかと思いますが、グレープフルーツは肝臓の代謝酵素シトクロムP450CYP3A4を阻害するため、CYP3A4で主に代謝される薬剤の血中濃度を上昇させることで有名です。該当する薬としては免疫抑制剤のシクロスポリンやタクロリムス、アムロジピンなどのCa拮抗薬などです。
2019-08-29 02:03:10ブンタンやスウィーティオといった、グレープフルーツの類縁にある柑橘類は同様のCYP3A4阻害作用を持つためご注意願います。
2019-08-29 02:05:53後薬の相互作用には、 ①胃の中で混ざることで吸収に問題が起こる相互作用 ②代謝や排泄に関係する相互作用 があります。①に関しては内服時間を2時間ほどずらせば回避できるのに対して、②は内服時間をずらしても回避できないため、そもそも併用しないか、用量調節が必要です。
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