日常生活を全てミステリードラマのトリックの実験台にされて育った人 #激レアさん

モミジさんが小学生のとき、男の子の友達と部屋で遊んでいるとその子が「キスしていい？」と言ってきた。モミジさんは「いいわよ…」と同意し互いの唇が重なる直前「20年早いわ!! お子ちゃまが!!」と母・美沙さんがタイミング良く登場してキスを阻止。モミジさんの服に自作の盗聴器を仕掛けていたのだった。

美沙さんはモミジさんがもし誘拐されたら、電話口で犯人の情報を伝える暗号トリックを3歳のときから教えていた。まず母・美沙さんが「娘の声を聞かせてください」と要求。モミジさんが「ママ」と言ったら顔見知りが犯人。「お母様」と言ったら犯人は知らない人。「知ってる」は、犯人は女性が1人、「心配しないで」は、犯人は女性2人、「全然」は人数が多い、など短い言葉でいる場所と相手の特徴を伝えられるようになっていた。

大人になり自分の生活が普通じゃないと気付くと、モミジさんはトリックの女王に戦いを挑む。大学進学により東京で一人暮らしを始めたモミジさんは、毎日門限の20時に自分の部屋から実家に電話をしなければならなかった。モミジさんは自分で考えたトリックで門限破りを決行。20時に連絡がないため実家の母が電話をかけてきたとき、モミジさんは電話の転送機能を使い友人の家で自分の部屋にいるかのように応答。しかし美沙さんは「あなた、電話の転送トリック使ったわね。応答までのわずかなタイムラグ…今そのトリックを書いているのよ！」とすぐさまバレてしまった。「今、高田馬場の近くにいるでしょ」と電車の音で場所まで特定。慌てて家に帰って家から電話して謝ったら「また新しい転送トリック考えて教えたらなんか買ってあげる」と言われた。