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そうして次々に尾を苦しむ猫達に与えた。そんなある時、母猫がいよいよ天寿を全うする日がやってきた。 九尾は母にも尾を与えるが、どういう訳か尻から外れない。それもその筈。既に尻尾は最後のひとつ、もはや九尾は唯の猫となっており、その尾で母を撫でる事しか叶わなかった。#四文転結の乱一回戦
2019-10-16 09:35:39「日本一周」 今日ね定年退職したんだ。 夢の日本一周鉄道の旅するぞ。 何があるって? 駅弁。温泉。地酒。そして 人情 人の縁。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-19 16:35:36『当たり』 今日のあなたの要注意アニマルはズバリ馬、大当たりしちゃう。 なんて占いで言われたからではないが、競馬に行ったらやはりかまさかの、大穴大当たり。 やったな、とお祝いに馬刺しにビール。 ここでも、大当たり、さっきからおなかを押さえてトイレに籠っている。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-15 15:24:12『最強球団』 今日の対戦チームは厄介だ。 エースは消える魔球を投げ、4番は神業のような打撃。 有名なOBが監督に挨拶に来たっていうから、見に行ったらドラキュラだ。 本当に厄介だ、世田谷エロイムエッサイマーズは。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-14 21:01:57#四文転結の乱一回戦 『大食い』 今日は記念だ! ペヤングの大盛ってやつに挑戦してみようかな。 ススッズーズー、ススッズーズ。 あれ、5分で食べきってしまったよ。
2019-10-17 20:48:39「誕生日」 今日は僕の兄弟の十歳の誕生日。 僕らは生まれた時から側にいたんだ。 これからもずっと一緒に遊べたらどんなに幸せだろう。 目の前に置かれた特別なご飯に、尻尾が激しく揺れた。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-15 20:20:56『同じ日なんてないんだ』 今日も端に並んで立ち止まると、ゆっくり景色が降りていく。 後ろに続く列と、隣りを駆け上がる学生たち。 前の男が歩き出したから、「さて」と一歩踏み出し歩き出す。 同時に、乗りたい電車も走り出す。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-12 01:56:33『あっちの世界』 今日も私は手を合わせ、祈る。 妻はあっちの世界で楽しくやっているだろうか? そうだといいなぁ。 さて、そろそろフレディ・マーキュリーとカラオケに行く時間だ。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-19 23:20:30『発想の転換』 「去年定年退職した森先生を大野の家が雇ったって知っていた?」 「あいつ、いつも森先生の数学の授業居眠りしていたのにやる気あるなあ」 「ところで、大野が不眠症で悩んでいたの、知っているか?」 「いや、初耳。最近、居眠りもしないし顔色良いしな」 #四文転結の乱一回戦
2019-10-15 12:55:21『クレーム』 偶太郎は大忙しで、客が何でも聞いてくるもんだからどうもいけない。 最悪のやつなんざ、「おい偶太郎、あのーあれ、なんだっけ」なんて。 偶太郎ついにキレちまって「馬鹿野郎、聞くこと決めてから話しかけろ」 「おい偶太郎、お前を黙らせる方法を教えて」 #四文転結の乱一回戦
2019-10-15 23:13:13「町外れ」 「クソッ、実験動物が逃げた!」 逃げ回るネズミに連れられ、とうとう町外れの壁まで来てしまった。 壁にある梯子を登って行くと外に出る扉があったので、俺は生まれて初めて町の外に出た。 すると上空から、 「クソッ、実験動物が逃げた!」 という声が聞こえた。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-19 22:24:12#四文転結の乱一回戦 「贈り物」 クリスマスの夜、ある少女の待つ部屋に侵入した。 「サンタさん?」と少女は笑顔で迎える。 おれは素敵な贈り物をあげようとしたが「泥棒だ!」という父親の声に遮られた。 「おれの存在を信じる最後の子だったのに」と呟きながら、おれはこの世界から消えた。
2019-10-13 15:18:35#四文転結の乱一回戦 『私が天才探偵と呼ばれた訳』 1.警察に美術館への犯行予告が届きましたとさ。 2.しかし警察はお約束通り無能のガバッガバ警備です。 3.そしてが怪盗はお間抜けな目立ちたがり屋でした。 4.2と3の理由から私は天才探偵と呼ばれるに至ったわけであります。
2019-10-13 15:17:36『指名』 結局、働き方改革はうまくいかなかった。 日本人は、頑張るのが好き過ぎたから。 総理から変える必要があったのだ。 指名されたのは、のび太君。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-19 22:57:49「サプライズ」 「結婚してください!」 小さな箱の中で、私が好きなルビーの指輪がキラキラと輝いている。 私の喉はあまりの驚きに声を息に乗せるのが難しくなってしまったようで、言葉が途切れ途切れになる。 「あの、ごめんなさい……あなた、誰、ですか?」 #四文転結の乱一回戦
2019-10-16 23:36:09『記憶の波間に』 「結婚してくれ」と告げると、彼女は私の体を拭く手をとめて、涙を流して顔を覆った。 その左手には、銀の指輪が鈍く光っている。 「こんなに嬉しいのは五十年ぶり。人生で二度目よ」 私はふと視線を落とし、自分の左手薬指にもそっくりの指輪を見つけた。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-17 22:06:32『玉手箱』 決して開けてはならない玉手箱。 玉手箱を開けた浦島太郎は老人となり、やがて鶴となりどこかに飛び去っていった。 だが降り立った地には、他にも大量の鶴が。 現在日本に生息している鶴は玉手箱の被害者であり、竜宮城に対して法的措置を検討しているという。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-19 23:59:06#休日の午後の様子を四文で描写してください。 「日曜日の午後」 月曜から土曜まで働きづめで疲れたわ〜。 ん、なんやなんや、週末にこしらえた泥人形どもが暴れだしよったぞ! こらあかん、何か対策立てんとなぁ。 よっしゃ、大洪水起こして、1回地球をリセットしたろ! #四文転結の乱一回戦
2019-10-13 17:06:39「待ってる」 玄関を出ると大きな駐車場がある。 皆は外遊びに飽きたらしく、もう帰ってしまった。 でも僕はここで今日も1人で遊びながら待っているよ。 きっと迎えに来るはずはないと分かっているけど。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-16 01:50:39@4buntenketu 『瞳の奥に』 恋するあまり、僕の目はぬいぐるみの瞳になった。 毎晩、枕元で君のかわいい寝顔を見つめていられるだけで、十分幸せだったんだ。 でもある夜、知らない男に抱かれて眠る君を見て、その回路を切ることに決めた。 よかったよ、カメラだけでなく爆弾も仕込んでおいて。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-19 21:44:57『生まれ変わったら』1/3 故郷を誇りに思えって大人は言うけど、私はこんな場所になんて生まれたくなかった。 言語は少数派だし、経済は縮小してるし、少子高齢化は激しくて、技術力もないし、軍はめちゃくちゃ弱くて、災害は怖いうえ、資源も乏しいって、終わってるじゃん。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-15 10:10:35『生まれ変わったら』2/3 向こうの友達はコミュニケーションに困らなくて、寿命も長いし、資源も豊富で災害はコントロールしていて、出生率は右肩上がりで、容姿は変え放題、おまけに軍事的に強くって植民地をどんどん増やしてるから、観光地がすっごくたくさんあるんだって。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-15 10:11:36『生まれ変わったら』3/3 あーあ、私も太陽系の地球人なんかじゃなくって、シリウス星系かアンタレス星系に生まれたかったなぁ〜。 #四文転結の乱一回戦
2019-10-15 10:12:11#四文転結の乱一回戦 「ほくろ」 国語学者も歳を取り、最近めっきり黒子の数が増えた。 皮膚は弛み経絡に沿うようにして点々と黒子が連なっている。 ある日、国語学者が首を締められ死体となって発見された。 彼が「黒子」を「黒衣」と書き間違え、自身の背中に棲息する黒衣に後ろから襲われたのだ。
2019-10-14 21:37:35#四文転結の乱一回戦 「パカッ!」 5才になるアリスちゃんは、卵を割るコツを覚えた。 不思議なことに軽く指で触れただけなのに「パカッ!」と簡単に卵が割れるのだ。 冷蔵庫にある卵が次々と割れ、嬉しさのあまりまだ眠っているお母さんを起こそうとしました。 いつものように、頭に触れて⋯⋯。
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