【スワローズ妄想劇場】戦国絵巻燕の城 第6話
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本編 第6話
第6話「幕張水軍討伐戦」沿岸を荒し回る海賊「幕張水軍」の討伐にやって来た館山隊。幕張水軍の根拠地に突入すると、あっと言う間に制圧してしまった。(・・・何かおかしい。弱体化していると聞いてはいたが手応えが無さすぎる。) #swamou
2011-06-02 03:05:36館山がそう感じていると「陣後方の沿岸に敵船多数!補給部隊のいる地点に逆上陸してきます!」先日の戦いで負傷した川端に変わって物見を務める森岡が叫ぶ。館山が「しまった、ここは囮か!」と悔しがるが、延びきってしまった部隊を戻すには時間がかかりそうだ。 #swamou
2011-06-02 03:07:24「後方の補給陣地には誰が残っている!」と尋ねると近くにいた田中が慌てた様子で「山本隊の他、少数しかおりません!あと補充の部隊が本国から送られて来る筈なのですが、まだ合流していません」と答えた。「全軍、沿岸に向かうぞ!間に合わなければ食料を奪われ全員餓死だ!」 #swamou
2011-06-02 03:09:38そう館山が叫んで駆け出す。畠山も血相を変えて走り出した。・・・「くそっ、どうしてこうなった!」沿岸では奇襲を受けた山本隊が絶望的な防御戦を繰り広げていた。強風で煽られ弓の狙いが定まらず押し寄せる大軍にジリジリと追い詰められていった。 #swamou
2011-06-02 03:13:16と、敵の前方に馬車に乗った武将がこちらに向かっていることに気付いた(・・見た事無い旗印だが・・・味方か?)あちらこちらにフラフラと走っているように見える(何を考えているのだ?)敵も気がついたらしい。馬車の荷物を狙っている様だ。 #swamou
2011-06-02 03:14:53「おお、獲物だぞ!まずはあの荷を奪ってやろう!」幕張水軍の武将、里崎が叫ぶ。号令一下、皆が馬車を追いかける。馬車はフラフラしながら進む。しかし、捕らえようとすると素早く逃げて、なかなか捕らえられない。ムキになって追い掛け、やっと追い付いた。 #swamou
2011-06-02 03:16:35しかし、馬車の武将は素早く馬車と馬を切り離して馬で逃げてしまった上にいつの間にか敵を攻撃していた筈の全軍が馬車の回りに集まっていた。「まあいい。よし、荷物を頂くぞ!」里崎に促され、高濱が中を探ると荷物はジャガイモの様であった。他に何か無いか探し始める。 #swamou
2011-06-02 03:18:39(折角だし先に少し頂いておくか)隠して二つ三つ手に取り自分の袋に入れようとした時、違和感を感じた。(・・重いぞ?)良く見るとそれはジャガイモではなく石であった。と、その石の下に箱があるのを見つけた。(おっ、お宝か?)そっと近付くと箱から火縄が延びていた。 #swamou
2011-06-02 03:20:20全てを理解した高濱が叫ぶ「逃げろっ!」荷車はすぐに大爆発を起こし、満載の石が一ヵ所に固まっていた部隊に礫のように襲いかかった。混乱を極める幕張水軍。そこに間に合った久古が放った幻影が更に追い打ちをかけ「食い物の恨みは恐ろしいんだぞ?」と畠山隊が襲いかかる。 #swamou
2011-06-02 03:21:21堪らず退却するところに脇から宮出隊、白戸隊が挟撃を行う。最後は林隊が掃討戦を行い、この討伐戦に勝利した。駆け戻って来た館山隊を含め補給陣地に皆が集まると先程の馬車の武将がやって来た。「時間を稼いでくれたお陰で助かった。で、貴殿は?」館山が尋ねる。 #swamou
2011-06-02 03:25:08「補充として参りました小野寺です。遅くなり申し訳ありませぬ」と答えた。「おおそうか。しかし派手な参陣であったな。今度はもう少し心臓に悪くない戦いを、な。」館山がにこやかに話すと皆は堪らず笑い出す。小野寺は恥ずかしそうに、しきりに頭をかくばかりであった。第6話・完 #swamou
2011-06-02 03:28:09