少前ログまとめ 2020年1月-月投稿分

orphe @orphechin

年が明けてやることと言えばごろ寝と酒と格付けチェックの視聴であり、それにも飽きてやることといえば日常への回帰というのが人の性であるが、人形とて例外ではなくネゲ部のような異常者の集団においてもやはりそうで、この日彼女たちはショッピングに繰り出していた。 #少前ログ

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この日ネゲヴは新宿某所で五千ダイヤのお買い物につき一回出来る割とお高めな福引きに挑戦しており、17回も挑みようやく金賞を奪い取ったところであった。引けば引くほど豪運を引き寄せるマニックブラッド理論に基づく戦術とネゲは称したが外野の視点ではただのガチャ廃人である。#少前ログ

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「金賞ッ！！！プロフェッショナルとして当然の結果ッ！！！新年早々幸先が良いわ！」 「おみくじなんぼも引いて大吉当ててもなんも景気いいことないやろ」 金賞の化粧箱を持ちながら髪の毛を普段の2.5倍増しで天に逆立たせながら百貨店前の路上でイキるネゲヴにガリルが呆れる。 #少前ログ

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「まあ本人なりの努力の結果ですし、いいじゃありませんか。責任も結果も本人の財布持ちですし」とタボール。「ところで金賞ってなんでしたっけ。なんか超有名デザイナーのお洋服だと聞きましたけど」 「大丈夫なんかな?店員、サイズも聞かんとこいつに渡しくさったけど」 #少前ログ

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「あらやだこれだからIMIのおのぼりさんは」ネゲヴが化粧箱のリボンを解きつつ言う。 「なんか言うたかIWIの百姓」「最先端のファッションはサイズを選ばないのよ。"どんな人が着ようと構わない。私の服を着れば誰もが素晴らしくなる"...故人の哲学を技術で裏打ちしたのがここのお洋服」 #少前ログ

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「これを着れば誰もがお姫様、そして自動的に白馬の王子様がやってくるって寸法よ!!!」ネゲヴは化粧箱の封印を解く。 するとどうであろうか、意志持つ繊維が彼女の全身を包んでいく! 2060年代の最先端テックは服の着脱行為に掛かる手間をスマホの電源入れ並に省力化したのである。#少前ログ

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「人前で着替えるんかいな!警察呼ばれるで!」 「これだからIMIの蛮族はアップデートされてないのよ」繊維のカーテンごしにネゲヴのブーメラン的嘲笑が響く。「カタログでみたけどこの着脱作業はカーテンつき、しかも10秒で終わﾈｹﾞｯ」正しく10秒で繊維がネゲヴの全身を覆い縛り付けた。#少前ログ

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化粧箱から飛び出した自律繊維がネゲヴの全身を覆うまでに10秒。そしてそこから全身の骨が砕け肉が擦り潰されるような悍しい音が役1分に渡り響いたのであった。 この惨状にガリルとタボールは抱きつきながら不在ぼ神にただ祈ることしか出来なかった。おおネゲヴよ年始で終業とは何事だ。#少前ログ

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「終業じゃないわよ!!生きてるわよ!」白繭の中からはネゲヴの声が。 「ネゲー!!生きとったんかワレ!」 「良かったです!おっと早速生保会社に誤報の電話入れませんと」仲間の無事に安心する2人。しかし妙にネゲヴの声が普段より甲高いことに気づく。そして繭が破られると #少前ログ

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いかなることであろうか。 「幼」ガリルが硬直する。 「女」タボールも硬直する。 おお幼女、幼女である。そこには外見年齢10歳ほどのプロフェッショナルの幼女がいるではないか。 「幼女ォ!?」プロ幼女が自分の体を見てパニくる。#少前ログ

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「金賞は超一流ブランドの高級服だって書いてあったのに！！おのれヘイト百貨店●勢丹パチモン掴ませるとはマジで許せねえメルカリでメルカバ買っててめえの正面玄関に突っ込んでやる!!!!!」 「いやー、でもこれ実際高級品ですよ」激高するネゲヴの裾を引っ張りながらタボールが指摘する #少前ログ

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「あ、見てみぃほれほれ」ネゲヴの頭を撫でながらガリルが金賞くじの記載事項を彼女に見せる。 「撫でるな...どれどれ...」 "金賞　フランスの高級ブランドPEDOMONのレディース服　　　　　　　　※児童用です" 「見落としてた...」プロの幼女は項垂れた。 #少前ログ

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ネゲヴは膝を抱えて店の前で蹲る。「笑ってちょうだいガリルにタボール、こんな間抜けがプロフェッショナルとかマジ笑っちゃう....」 「まあいいじゃないですか、可愛いことは可愛いですし」「気分転換にはええんちゃう?ほら、生まれ変わりや。新年やし、新規一転がんばりーみたいな」 #少前ログ

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ネゲヴは2人を見上げる。 「私は果報者だわ...ジェリコがいなくてもこんな仲間に囲まれてるんだもの...でも、こんな感じじゃ白馬の王子様なんてまだまだ先の話ね」 その時である。 「いるさっ、ここに1人なッ！！！」 紀伊●屋あたりから高らかな蹄音と名乗りを上げて何者かが接近してくる! #少前ログ

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車を蹴り潰し、歩行者を跳ね飛ばしながらやってくるそれは白馬の王子..!?否！ 「愛の使者、SAIGA-12只今見参！」 白馬のペドフィリアである！！！ 「サイガ...サイガや!!!」 ガリルが絶叫する。話には聞いていた。伝説的幼女人形誘拐犯が東京に上陸したと。しかし白昼堂々犯行に及ぶとは‼ #少前ログ

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瞬間、ガリルとタボールが同時にライフルで漆黒の変質者に向けて発砲! しかしサイガは何一つ防御をすることなくその銃撃を弾き切る。 「不浄な肉体の不浄な弾など、私の愛の前には無力!」サイガは馬に跨ったまま両手に銃を構え反撃!二名はカルカノの挨拶に見舞われたがごとく天高く吹き飛ぶ!#少前ログ

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いや正確にはこの二名のみならず、ネゲヴを除いたその周囲10ｍの人やモノが軒並み吹き飛ばされている。軍用人形をも超える暴力の暴風だ。 ネゲヴは何事かを言おうとしたが、眼前の漆黒の異常者が持つあまりの闘気(原注:おそらくは性欲)に当てられ、微動だに出来なかった。 #少前ログ

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「汚らわしい者たちは去ったようですね、お怪我はありませんか?」サイガは口元に爽やかさ、目元に野獣の情欲を滾らせてネゲヴに話し掛ける。 ーー口を開いてはいけない。開いた瞬間犯される。 ネゲヴのプロとしての生存本能がそうマインドクラウドで叫んでいた。 #少前ログ

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「この汚れた地はあなたのような天使には似合いません。さあ、私が素晴らしい楽園へと連れて行ってあげましょう!」 サイガはネゲヴの背中をひったくるとそのまま激烈なスピードで御苑方面まで走り出し去っていった。後に残るは死体と瓦礫、そしてボロボロになり気絶した二名の戦術人形... #少前ログ

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一方その頃、GK日本支社にほど近い小塚原ふれあい広場では、ちょっとした催し者がなされていた。 そこでは両手両足を柱に括りつけられた数十人の男女が並ばされており、ソビエトの機関銃を持った小柄な少女がそのうちの1人に話しかけている。 「私が好きなものはインドカレー屋だ」 #少前ログ

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「なぜかわかるか?インドカレー屋はお腹いっぱいの食事を出してくれる。出される食べ物はどれも美味い。大変幸せな気分になるが、いいことはそれだけじゃない。何が他の飯屋と違う?何が私をここまで夢中にさせる?その秘訣を教えてやる」少女がマガジンを装填し、男の1人に銃口を向ける。 #少前ログ

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男の首には札がかけられており、そこには彼の職歴、年齢、そして書くも憚られる醜業が記載されている。彼は宗教関係者でありながら、自分よりも50歳も下の女児に男のなんたるかを"理解"させようとしたのである。 「インドカレー屋の真の魅力は」灰色髪の少女が引き金を引く。「ダンスだ」 #少前ログ

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7.62ｘ54mmが神の使者の体をおおらかに躍動させ、その全生命と全存在をダンスに奉仕させる。 「ダンス!ダンス!ダンス!」 彼の縛られた手足の代りに脳と内臓が存分に踊り狂う。 「これを見られるるからあそこに行くのはやめられないんだ。ダンスは楽しい。興奮する...理解したか?」 #少前ログ

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「口もないのに答えようがないわよPKP」灰色髪の少女の後ろで、金髪の警官服の少女が言う。 「年末にかき集めたこのクズどもの始末、さっさとやらないと夜までかかっちゃうわよ」 「一息に殺してやるのも詰まらんと思ったんでな」 「んもう、幼児警察としてもっと真面目にやんなさい」 #少前ログ

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幼児警察。 指揮官がこの二名に与えたバイトであり、東京各地の児童虐待者を狩り集めては河原のふれあい広場で処し、市民に娯楽と癒やしを与えるという社会的意義の極めて高い仕事である。加えて大抵の虐待者は社会的地位が高く、その財を没収出来るので実入りも良い。 #少前ログ