久美沙織作品は「ライトノベル」ではない

久美沙織『創世記』　第１５回「“ライトノベル”ってなんなのさ？」

「“ライトノベル”って、いったい何なの？
　誰がどこで言い出したの？」

「　もしこれをいったのが「書き手」だったとするなら、そりゃひどいへりくだりか、さもなきゃ確信犯だ。
　もしこれをいったのが「編集者」だったとするなら、そいつはたぶん商売はうまくて数字は読めるだろうしカンもいいだろう、それでいて実は小説の魅力の本質なんかぜんぜんわかってない（略）、われわれ真摯な書き手にとっては「天敵」として憎むべき相手（略）だ。
　もしこれをいったのが「読者」だったとするなら、……うーん、若いな。“ライト”であることになんら否定感がないどころか、むしろ、だって軽いほうがいいじゃないか！　と思えるひとなんだろうなぁ」

「もう一度、あらためてゆっとくが、わたしはぜったいに“ライトノベル”は書いていないぞ。」