理想主義 コミュニズム 共産主義の優等生 ポル・ポトについてもっと知ろう

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ほいれんで・くー @heulende_kuh41

一、現実から遊離し、虚構の砂の上に立った誇大妄想的「バブル革命」であったこと ポル・ポト派は自力で「米帝国主義」と「南ベトナム政権」、「ロン・ノル政権」と「ベトナム人(北ベトナム)」の四つの敵に勝利し撃退したと思い込んでいた。実際にはほとんどタナボタだったにもかかわらず、である。

2019-08-11 16:53:19
ほいれんで・くー @heulende_kuh41

実態とかけ離れた虚構の上に立った結果、ポル・ポト派は「四つの敵」が常に自分たちを取り巻き革命を破壊しようとしている、という強迫観念を亢進させた。ポル・ポト革命はまず「敵」ありきであり、その敵を潰すことだけを考えた。同時にその革命は何より優れた「歴史的金字塔」であると考えていた。

2019-08-11 16:56:28
ほいれんで・くー @heulende_kuh41

何より優れた「歴史的金字塔」なのだから、その勢いでどこよりも速く変革をしようと、過激な集団化その他の変革を国民に押し付けた。

2019-08-11 16:57:19
ほいれんで・くー @heulende_kuh41

二、「人間不在の革命」 「お前たちを死なせてもなんの損にもならない」という発言に見られるように、ポル・ポト革命の指導者たちにとって人間は家畜以下の存在だった。800万人の国民が革命の結果100万人に減っても構わないとも口にしていた。「敵」のほかは「家畜以下」という認識になってしまった。

2019-08-11 16:59:54
ほいれんで・くー @heulende_kuh41

三、借り物革命 独自の思想がなく、他国(中国、ソ連、フランス革命、ベトナム、北朝鮮など)の革命から思想を借用しただけだった。影響の総体を十とすれば、中国からは五以上は影響されている(全近代的農業社会から共産主義社会への移行、集団化、農業計画、人海戦術、強制移住、知識人への敵視)。

2019-08-11 17:04:15
ほいれんで・くー @heulende_kuh41

コメの収穫目標数量など、中国とカンボジアとの様々な格差や条件の違いを無視し、そのまま直輸入しているものも少なくない。消化不良のまや強引に模倣した経済計画は、国民の餓死等、間接虐殺にもつながった。

2019-08-11 17:06:04
ほいれんで・くー @heulende_kuh41

四、子ども革命 頭に何も入っていない子どもたちを指導者が思い切り利用した。知識も判断力もない青少年に、具体的基準も示さずただ「敵を粉砕せよ」とだけ命じた。(大人は潜在的な敵であるが、子どもならばその心配はないから、ほいれんで・くー補足)

2019-08-11 17:08:16
ほいれんで・くー @heulende_kuh41

五、「自主独立偏執病革命」 カンボジア人は歴史的経緯から自主独立にかける思いが特に強いが、そのカンボジア・ナショナリズムに強い力がかかり過ぎ、偏執病的に歪んだ結果、人種差別・民族浄化へと繋がった。 他方、強すぎる自主独立心は国民に犠牲を強いた。内戦で荒れた国民生活の再建には(続)

2019-08-11 17:11:05
ほいれんで・くー @heulende_kuh41

外国からの援助が不可欠であったのにそれを拒み、友好国中国からの援助物資も国民に分配せず倉庫で腐らせた。援助ではなく対等の貿易であると言い張るために、特に北西部から住人用のコメを取り上げて輸出に回し、飢餓を引き起こした(飢餓輸出政策)。

2019-08-11 17:13:06
ほいれんで・くー @heulende_kuh41

六、ブレーキのない革命 ポル・ポト政権にはチェック機能がなかった。チェックしようとした者は皆粛清された。 指導部はいちおう集団指導制ということにはなっており、ポル・ポトはその中のナンバーワンに過ぎず、独裁者ではなかったと言われているが、粛清が激化するにつれて、その最終決定権を(続

2019-08-11 17:15:23
ほいれんで・くー @heulende_kuh41

握るナンバーワンの力が強化されることは間違いない。 ブレーキがかからない中で権力の維持に懸命になった最高指導者、もしくは最高指導部は暴走してしまう。

2019-08-11 17:16:57
ほいれんで・くー @heulende_kuh41

以上が山田寛氏が指摘するポル・ポト革命が虐殺政権になった六つの原因です。 つい先日、ポル・ポト政権ナンバー2だったヌオン・チアが死亡したとのニュースを聞き、半ば衝動買いした『ポル・ポト〈革命〉史』でしたが、非常に勉強になりました。

2019-08-11 17:19:59
ほいれんで・くー @heulende_kuh41

飢餓輸出政策に関してはソ連がウクライナに対して行ったホロドモールとチャウシェスク政権ルーマニアしか知らなかったが、クメール・ルージュもしっかり行っていたという……国民の必要不可欠な分のコメを収奪して兵器と物資を買う……ああ……

2019-08-11 18:05:34
伊藤チコ@革命的cinema同盟 @the_pulp_cinema

#2019年度分パルプシネマ三十六房 【番外編】33.ポル・ポト革命史。ポルポト誕生と崩壊後の世界の通史。ジャーナリストからの視線で描かれている。ホント…90年代まで続いていた出来事。ポルポト政権って元教師多かったんだね。狂気が孕んでくるのはやっぱり政権奪取後。有名なエピソードの他に pic.twitter.com/NKoldv95Ik

2019-04-27 01:03:27
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伊藤チコ@革命的cinema同盟 @the_pulp_cinema

中国との関係も記されている。なんか中国も扱いに困っていた感じ…本書を読む限りポルポトを国民が支持しているような感じはあんまりない。反ベト、独立を達成できればよかった感じがする。その結果が…。ポルポト死後も残党幹部は戦争犯罪・虐殺を押し付けあっている

2019-04-27 01:03:28
伊藤チコ@革命的cinema同盟 @the_pulp_cinema

このあたり、なんとなく旧日本軍の構造に似てるというか。なんというか…ある意味ナチスってわかりやすいよね。ソ連もイタリアも ポルポトは在任中表には殆どでず、彼がトップというのはだいぶ後になってわかったらしい なんつーかなんつーか そもそも党も表に出してなかったようで。

2019-04-27 01:03:28
伊藤チコ@革命的cinema同盟 @the_pulp_cinema

こういう秘密主義的なところに独特な不気味さがあり、他の独裁者とはなんか違うどろっとしたものがあり、特に極端な虐殺政策は書き手も首を傾げている…

2019-04-27 01:03:29
服さん @fukusanity

ポル・ポト話題だけどルーマニアの独裁政権もわりとヤバく、子を多く産んだ者に奨学金を出す人口増加狙いの政策を実行→政権崩壊で金を出せなくなる→捨てられた子が街頭で生活/ルーマニアの闇、下水道で暮らす「マンホール・チルドレン」と呼ばれるチャウシェスクの孤児たち karapaia.com/archives/52165…

2020-01-27 23:07:35