ミステリと道徳、探偵役と正義

秋月耕太✨オタクに優しいギャルは存在する！ @k_akiduki

@tinydogs えーっと、「悪の探偵」云々の話ですよね？　うろ覚えですが、確か私は「ニッチ受けはするけどブームにまではならない」的なことを呟いたはずで、それなら販売実績を持ち出すのは反論になってないような。思考停止はそのとおりですね。この人呼ばわりは申し訳ありませんでした。

杉本＠むにゅ10号 @longfish801

@tinydogs ご意見ありがとうございます。私もご指摘の通り、探偵役が正義である必要はないと思います。それは国家のプロパガンダのための正義、世間一般の良識に与する正義に縛られる必要は無いという意味においてです。すみません、確かに“唯一の正義”は誤解を招く言い方でした。

杉本＠むにゅ10号 @longfish801

@tinydogs 探偵役は情報を集め、推理し、真相を明らかにすることで客観的状況を明らかにします。そうして、従来の道徳にとらわれず、なんの権力もない個人でありながら、ときに社会正義を代弁し、ときに司法を欺いてでも弱者の味方をする。探偵役は深く倫理的な正しさを追求する存在です。

杉本＠むにゅ10号 @longfish801

@tinydogs しかし、容疑者Ｘ論争のとき、一部の作家や評論家から犯人の人格に対する非難がされました。探偵役が謎を解き、客観的状況を明らかにし、弱者の味方をしたにもかかわらず、それが“正しい”とはみなされなかった。それはなぜなのか？

杉本＠むにゅ10号 @longfish801

@tinydogs その疑問からでてきたのが、この間のツイートです。かつて道徳は国家や社会から押しつけられるものだった。それが90年代あたりから道徳の個人主義化が徐々に進んだ。けれど、それはむしろ集団としてどんな道徳を選択すべきか“空気を読む”閉塞感を生みだしてしまった。

杉本＠むにゅ10号 @longfish801

@tinydogs このため、せっかく探偵役が真実を解き明かしても“客観的には”犯人は不気味な奴だと糾弾されてしまう。探偵役が（深い倫理的役割を務めても）唯一の正義とは認められなくなってしまった……というふうに考えています。

杉本＠むにゅ10号 @longfish801

@tinydogs 普通の一般読者のほうが犯人の“純愛”に感動し、読みの達人であるはずの作家や評論家のほうがむしろ世俗的な正義に囚われる逆転が生じてしまう。私は、東野圭吾が、きれいごとの正義では済まされない状況に生きる人物を描いたからこそ一般読者の共感を勝ち得たと考えています。

秋月耕太✨オタクに優しいギャルは存在する！ @k_akiduki

@tinydogs 今トゥギャッターを確認しましたが、どうも私は「『次世代』の探偵像」という表現に引っ掛かってたようです。論点のズレの原因はこちらにありました。すみません。仰るとおり一定の需要はあるので、商業出版物として成り立つことは間違いないと思います。

杉本＠むにゅ10号 @longfish801

@tinydogs その一方で、探偵役の倫理的な役割はいったいどうすれば果たしうるのかが課題として残ります。「悪の探偵」「無関心な探偵」はその課題に対する模索だったのかもしれません。朝から長文連ツイート、失礼しました。m(_ _)m

杉本＠むにゅ10号 @longfish801

……てな感じで、探偵役の倫理的役割について延々と論じた評論「虚ろの騎士と状況の檻」を収めた探偵小説研究会機関誌「CRITICA」第５号を 6/12 文学フリマ(エ-10)で頒布しますよ！ http://bit.ly/e5eBN4 試供版→ http://bit.ly/eyvq7p

氷川透 @toru_hikawa

探偵が司法の側にいる？　とんでもないですよ(笑）。 QT @tinydogs //個人的にはたまたま探偵って司法の側にいるって言う風に思ってたからなぁ。//

祐川葵 @a_fabulist

@tinydogs 昨晩から今朝にかけてのＴＬを眺めてた。難しい議論はわからないけど、理性的な悪人に惹かれるということについては同感。魅力的な謎であればあるほど、解法を探す探偵よりも、問題を作成した犯人に感服する。倫理的な問題は別にして。

杉本＠むにゅ10号 @longfish801

犯人です。RT @tinydogs いえいえ、お気になさらないでください。なるほど。論旨は把握しました。倫理的な役割ですか。難しいですね。近年だと百鬼夜行シリーズの京極夏彦さんが近いですかね。ところでXの弱者って誰ですか？　いまいち測りかねます。もし問題なければ教えて頂けませんか