ミステリと道徳、探偵役と正義

関連まとめ:「ミステリの探偵像とカタルシスについて」http://togetter.com/li/89226
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あびこ @sukiyapotes

手厳しいけど分かりやすい。 RT @anaryusisu: 『容疑者X』も『扉は閉ざされたまま』も犯人に動機はありません、あるのは「何としても読者を感動させなければならない」という作者の動機だけなのです。不自然なトリックが弾劾されることはあっても不自然な「感動」が非難されるこ//

2011-06-13 22:59:01
あびこ @sukiyapotes

ぼくはHMMの二本目のエッセイ「感動したがる人々と善意の殺人者たち」で、人々が悪意や狂気に満ちた殺人物語に倦み「いい殺人」の話を求めているのではないかと書いた。それが『容疑者X』や『半落ち』のヒットに繋がっているのではないかと。でも「いい殺人」なんてそうそう書けないよ、という話。

2011-06-13 23:05:01
野田有 @noda_u

『容疑者X』よりも『秘密』が感動モノ扱いのが違和感(もっと今更ですね)

2011-06-13 23:12:46
千街晶之 @sengaiakiyuki

登場人物みんなが歪んだモラルや価値観を持っていて、そこから美談や感動を演出しようとしているミステリというなら、例えば連城三紀彦の小説とかもそう。にもかかわらず『容疑者Xの献身』を特別扱いして批判するから、あの小説を否定する人々のことは信用する気になれない。

2011-06-13 23:26:56
千街晶之 @sengaiakiyuki

というか、他人のことは言えないけど、みんな『容疑者Xの献身』について語るのが本当に好きだなあw

2011-06-13 23:27:49
あびこ @sukiyapotes

@sengaiakiyuki 少なくともぼくは特別扱いなんかしてませんよ。『扉』も『半落ち』も同じ穴の狢と思ってます。連城三紀彦で「泣かせ」みたいな話があったという記憶がないんでそっちは全然思いつきませんけど。

2011-06-13 23:35:37
千街晶之 @sengaiakiyuki

@sukiyapotes 私は「泣かせ」だけが感動だとは思っていないのです。連城作品の殆どは、歪んだ価値観を持つ登場人物の倒錯した行動が読者に何らかの感動を齎す物語であり、その点で東野・石持作品と同じだと思っています。もちろんそれが悪いというのではなく。(続く)

2011-06-13 23:39:43
千街晶之 @sengaiakiyuki

@sukiyapotes あと、先ほど『容疑者X』否定派を一括りに信用する気になれないと書いたのは言い過ぎでした。我孫子さんは否定派の中では珍しくまともだと思います。でも否定派の方々には独り善がりの理屈を振りかざす人物が多いと感じるのも事実です。

2011-06-13 23:43:12
1026 @_1026

全部はRTしないけど、仮にベクトルの向きが一緒でもその方向で伸びるためには圧倒的な筆力が必要で、そんなもん連城くらいしか持ってないことを言わないと……。部分だけ見る議論はこの場合は無意味だよ。

2011-06-13 23:49:33
あびこ @sukiyapotes

@sengaiakiyuki HMMにも書きましたが、ぼくは『容疑者X』や『半落ち』で「泣ける」と言い出した評者や読者に対して文句を言い続けているつもりで、「読まれ方」に腹を立てているだけなのです。だから「泣かせ」だけが感動じゃない、とまともなことを言われても困るんですよ。

2011-06-14 00:01:39
@MysYmi

ぶっちゃけ『容疑者Xの献身』は議論の俎上に乗るタイプの作品ではない気がするのだが。まあ議論も作品自体もどうでもいいんだけど、我孫子さんの石持作品とひっくるめた批判には素直に同意。

2011-06-14 00:03:52
千街晶之 @sengaiakiyuki

@sukiyapotes 了解しました。私は『容疑者Xの献身』を泣ける小説として評価しているわけではありませんので、その点で我孫子さんとの対立軸はあまりないようです。

2011-06-14 00:08:48
山田正紀 @anaryusisu

@sukiyapotes もちろんミステリーはどんなにアンモラルな内容であってもそのこと自体で非難されるいわれはない。「読者を感動させたい」という執筆動機も是とされるべきでしょう。非難されるべきは「読者を感動させる」ために小説そのものがいびつになってしまったことではないでしょうか

2011-06-14 06:27:22
汀こるもの@探偵は御簾の中 @korumono

【RT言及】なぜかこれを見て思い出したのは容疑者Xでも半落ちでもなく『ナイチンゲールの沈黙』だった。難病の子供出せば読者が泣くと思ったら大間違いだ。

2011-06-14 06:30:57
丸山天寿 @tenjumaruyama

こんな真面目な「探偵論」を読むと、頭を抱えて逃げ出したくなる。私の物語に登場する「もどき探偵」は、法律も正義も考えていない。推理活動もしない。ただ、物事を収束させるために現れる。作品にミステリーと銘打たれているのが少し恥しくなる。http://t.co/dfco4Mv

2011-06-14 08:23:17
麻里邑圭人 @mysteryEQ

探偵役なんて所詮、謎を解明するシステムの一つに過ぎないわけで、他に解明する手段があるのであれば、別にいなくてもいいというのが自分の考え。ただ、探偵役という存在は色々利用価値はあると思う。

2011-06-14 08:56:21
麻里邑圭人 @mysteryEQ

探偵役の存在もそうだが、道徳の有無もその作品の構図によって決まると思う。構図を際立たせるためには入れてもいいし入れなくてもいい。要するにその辺の取捨選択は作者次第なのではないだろうか。

2011-06-14 09:06:45
杉本@むにゅ10号 @longfish801

なんだろなー。我孫子先生の文章の要旨は確か「作中内人物がみんな犯人に同情的で、客観的に否定する者がいないのが気持ち悪い」だったかな? つまり、作者が犯人の主観に読者をひきずりこんで洗脳するような書き方をしているのは非難されるべきだと。私は、これ自体は客観的で正しい意見だと思う。

2011-06-16 08:08:53
杉本@むにゅ10号 @longfish801

でも、なぜそれが「客観的で正しい意見」になるのか? ミステリ作家は弱者に味方し、反社会的なことを描いて、逆説的に大衆の支持を得るものではなかったのか? その答えとして、道徳個人主義が進んだことで道徳への同調圧力が高まったことがあるのでは……無理やりまとめると、こんな感じかと。

2011-06-16 08:09:28
氷川透 @toru_hikawa

むむ、重要な視点かも。 QT @longfish801 //ミステリ作家は弱者に味方し、反社会的なことを描いて、逆説的に大衆の支持を得るものではなかったのか? その答えとして、道徳個人主義が進んだことで道徳への同調圧力が高まったことがあるのでは……//

2011-06-16 08:11:44
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杉本@むにゅ10号 @longfish801

@tinydogs うーん……米澤穂信『インシテミル』や土橋真二郎『殺戮ゲームの館』は空気の読みあいが重要な要素になりますけど……いまにして思うと麻耶雄嵩『螢』は『容疑者X』に近い話だったのかも……。

2011-06-17 00:43:51
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杉本@むにゅ10号 @longfish801

@tinydogs http://bit.ly/jypKxR ←の終わりのほうに書いたのですが http://bit.ly/lpXUuF を利用して犯人の人物像を悪とも善とも言い切れないところへ持っていくとこが似てるなあと。

2011-06-17 23:49:07
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