(元)幼なじみ

やんちゃる @Okt__75

どうしてこうなった。 高校の卒業式に『もうお前のダメ男好きになって慰めんの飽きたから高校と一緒に幼馴染も卒業するわ』と冷たく言われた(元)幼馴染に、なんで私はベッドの上で押し倒されているんだ。「章大、」『気安く名前呼ぶなボケ』「っ…」『ほんっま変わってないな』 pic.twitter.com/j6CGEbh6Fz

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回らない頭で考える。 何で私はこんなに罵倒されているんだ？しかも卒業してから全く会わなくなった男に 遮ること3時間前。私は合コンをしていた。そしたらそこには章大がいて。 目も合わせないし声もかけられないから私も無視をして知らないフリをした。なのに、『俺と○○さんこっちやから』「は？」

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私のことなんか見ずに腕を引っ張る章大。「ねえ、」『…』“黙れ”そう言われているようで、私は黙って章大について行った。 そして章大の家に連れていかれて、ベッドに押し倒されて、罵倒されているという今の状況。 『お前あの中やったら近藤気になってたやろ』「…」『アイツが1番女癖悪いねん』

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章大が馬鹿にしたように笑って、左手は私の顔の横に置いたまま右手で私の頬を抓る。 『相変わらず男見る目ないな(笑)可哀想に(笑)』 …なによ、章大だってあざとくて女に嫌われるタイプのさゆちゃんにデレデレだったじゃん。 「…うるさいな、もう幼馴染じゃないんだからほっといてよ」

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あの日の章大を真似するように冷たく言い放つ。なのに章大は、私を離す気がないのか手首を掴んで来る。 「ちょっと、！」『せやな、幼馴染じゃないから今の俺と○○はただの男と女。男女がベッドの上ですることって1つしかないやんなぁ？』「っ…展開早すぎ、離してっ！」『力よっわ(笑)』

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「いっ…」 爪が食い込むくらい強く握られて、『…今まで何人と付き合ったん？』「え？」『俺が幼馴染辞めてから、慰めてくれる人に出会った？』「…ちょっと、」『なあ、』「なんでそんな事聞くの」『…』「自分から突き放して、今日まで会わなかったのに」何も言えなくなった章大。

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力が緩んだ隙に、私は章大の肩を押して逃げるように離れる。 ベッドの下に落ちたバックを持って、泣きそうになるのを堪えながら振り向いた。 「さようなら！！もう二度と会うことは無いと思いますけど！！」 ふん、と顔を逸らして私は章大の家から出た。ちゃっかりいい家に住んじゃって。本当腹立つ！

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(安田side.) ○○が帰ったあと、煙草を吸いながら携帯をいじる。近藤からの〈俺○○ちゃん狙ってたんですけど～〉〈どうだったか教えろよ！〉そんなLINEに俺は未読無視をして、灰皿に煙草を押し付けた。誘われた合コン。いつもは行かへんけど、参加する女の子の写真の中に○○がいて来てしまった。

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ずっと好きだった○○。でも○○が好きになるのは、周りから優しいと言われて、いい人だと言われる俺じゃなかった。いつもいつもダメな男ばっか。そんなダメな男に泣かされる○○に、いつか好きになってもらえる、そう思って優しくして、慰めた。でも○○は、相変わらずダメな男に振り回された。

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そんなにダメな男が好きなら、俺がダメな男になればええ話。そう思った俺は、卒業式の日○○に冷たくして、突き放して、会わなくした。ほんまは会いたかったよ。めちゃくちゃ。いつもみたいに『○○、おいで』って言って、泣かされた○○を抱きしめてその男を殴ってやりたかった。(遠回りしすぎたか…)

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今日の合コンでさゆちゃんに○○の情報貰ったし、会社も分かったからいつでも会いに行けるんやけど…電話番号聞いたらよかったな。…着替えよ。スーツを脱ごうとジャケットに手をかけた時、ベッドの上で光る何か。手にしたらそれは、○○がつけていたピアス。 会う口実、見つけた。

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(○○side.) 「あ～…疲れた！」 ぼすん、とベッドに雪崩込む。 章大の家から逆方向だしタクシーのおじさんは耳遠くて何回説明しても聞き間違えるし… 枕元の時計を見たら、もう1時をすぎていて。シャワー浴びて寝よ…明日も仕事だし…明日こそ良い日になりますように…

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「…えっと、なんて？」〈だから～、今日会社に安田さん来るんですっ！〉 安田さん…安田さんっていうのは、章大のことだよね？なんだ、もうそこまでいったのか。じゃあなんで昨日さゆちゃんじゃなくて私を家に連れて行ったんだ？意味が分からない 〈昨日は正直ふざけんなって思ったけど大丈夫です♡〉

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「…そうですか」〈○○さんは近藤さんとどうなったんですか？1番気になってるって言ってたじゃないですか〉「あ～…私、あんまり男の人見る目ないからさ」〈？へえ～〉 別に章大が言ったことを気にしてるわけじゃない。だけどあんなこと言われたら、近藤さんは無いなって思っちゃう。

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〈安田さん着いたって！じゃあお疲れ様でした～♡〉 私に章大とのLINEを見せたさゆちゃんは、手鏡でチェックしてから会社を出た。香水きっつ… 丸「あれ？まだ帰らんの？」「丸山さん、お疲れ様です。今から帰る所でした」丸「そうなんや、じゃあ途中まで一緒に帰ろ～」「丸山さんも今終わりですか？」

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丸「うん、あ、待ってて！今帰る準備するから！」 バタバタと帰る準備をする丸山さんに、頬が緩む。 丸「よし！帰ろか！」歩幅を合わせてくれて、エレベーターも譲ってくれて、出る時も先に出させてくれる。丸山さんの優しさは、私が触れてきた優しとは違う。下心がない、っていうのかな…

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〈あれ、○○さんと丸山さん！〉「…さゆちゃん」『こんばんは』「…こんばんは」 え、なんで近づいてくるの。さゆちゃんの顔は、は？って顔してる。章大はポケットに手を突っ込んで、私の耳元で囁くように屈む。 『ピアス、忘れてへん？』ピアス？ 耳を触ったら、確かにないピアス。

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「っ…返して、」『あーごめん、俺の家にあるわ』 棒読みのごめんに、私の眉間に皺が寄る。『だから俺の家に取りにおいで』「…は？」『じゃあさゆちゃん、行こっか』〈は、はい〉 遠ざかる2人の背中。取りにおいで？１回家に行っただけで覚えるわけないでしょ。丸「…知り合い？」

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「…昨日合コンで会った人です」丸「へえ、○○ちゃん彼氏いないんだ」「はい…丸山さんはいないんですか？」丸「おったら○○ちゃんと帰ってへんよ～」…そっか、彼女いたら違う女の子と帰ったりしないのか。丸「…どしたん？」「…いえ、丸山さんと付き合う人は幸せだろうなって」

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丸「じゃあ、」その時、私のスマホが震える。相手は弟からで。 「あ、ごめんなさい。今日弟と会う約束してたんです」丸「そうやったんや…弟さんによろしく」「はい、お疲れ様でした」丸「お疲れ…」 丸山さんが私の背中を見て、(また言われへんかった)と思っていることなんか知らず私は弟の元に急いだ

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. 《お母さんがいつ帰ってくるの？だって》「…あー、いつかね、いつか」《またそれかよ、早く結婚しろって言われる俺の身にもなれよな》「なんでその話になるの…」《だって姉ちゃんの男の趣味悪いからお母さん諦めて俺に言うようになったんだもん》 …まさかお母さんにも思われてたなんて。

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《もう章大さんで良くね？》 おい弟。お好み焼きのソースを口につけて言う言葉じゃないよ 「…なんで章大なの」《だってお母さん章大さんの事気に入ってるし、結婚だって、》「結婚なんてありえないから！それに…卒業してから会ってない」 嘘をついたのは、どうしてだろう。

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《連絡もしてないの？》「連絡先知らないもん」《…え、まじで？》「まじだよ」《俺とはめちゃくちゃしてるけど》 ほら、と見せられる章大とのLINE。〈また映画見に行こな～〉「…」《連絡先教えよっか？》要らない…だけどピアス…「…一応、教えて」《ん、分かった》

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(安田side.) 〈あの、〉『…んー？』〈○○さんの事、そんなに気に入ったんですか？〉『…せやなぁ』〈そうなんですか…〉 落ち込んだ顔をするさゆちゃん。きっと男にモテるんやろな。 『○○さんの話はいいやん。俺とお話しよ？』〈そうですね、でもまさか安田さんのお部屋に招待されるとは…〉

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俺が注いだ暖かいお茶を飲みながらはにかむさゆちゃんに、俺は優しく笑い返す 『…店だとゆっくり出来へんやろ？』〈たし、かに…〉『…なぁさゆちゃん』〈はい？〉『俺、ダメなやつになりたいんよ』〈ダメなやつ？〉『おん、好きな女に少しでも意識してほしいから他の女抱いたり、その気にさせたり』