Early Bird @ 41isyoichiさんの英語講座(2020年2月13日分) withとby/英語の冒頭/start+動名詞/finish/you/me/go/over/at/down/bank/company/他

まとめました。
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Early Bird @41isyoichi

中高で英語を教え、大学で英語科教育法と受験英語指導研究を講じてます。教員研修会講師。文科省高校検定教科書 FLEX (増進堂)執筆者。NHKラジオテキスト英文法コラム元執筆者。『英語教育』(大修館書店)など専門誌へ寄稿多数。共著に『夢をかなえる英文法 ユメブン1』(アルク)。未来塾(@miraijuku2015)主宰。

Early Bird @41isyoichi

(1)He was killed with a piece of glass. (2)He was killed by a piece of glass. (1)はガラスの破片で誰かによって殺された場合、(2)はガラスの破片で死んだ場合だ。(1)の with は手段・方法を表すが、(2)の by は動作主を表す。よって、(2)には新たに by Mary などを付けられない。

2020-02-13 08:25:27
Early Bird @41isyoichi

以上、Igor A. Mel'čuk 著 Semantics: From Meaning to Text の第1巻 (John Benjamins Publishing Company, 2012, p.209) を基に記した。

2020-02-13 08:45:35
Early Bird @41isyoichi

(1) A 10-year-old boy caught the thief. (2) The thief was caught by a 10-year-old boy. 英文では話題の中心になる語を主語として文頭に据える。(1)は10歳児に重点が置かれ彼が一体何をしたかに関心が集まる。(2)で話題の中心は泥棒で、一体誰に捕まえられたか、新しい情報が文尾に示されている。

2020-02-13 08:54:04
Early Bird @41isyoichi

そこで、もし「その泥棒はついに捕まってしまった」というだけで、捕まえた人物など問題にしないのであれば、もちろん、文尾に動作主を示す必要はなく (3) The thief was caught at last. などと言えばいい。

2020-02-13 08:54:05
Early Bird @41isyoichi

このように、英語では「話題の中心は文頭に、新たな情報は文尾に置く」のが基本になっている。それと同時に、受動態の文では、新たな情報、すなわち誰によってその行為がなされたのかという動作主を特に示す必要のある場合にのみ、「by +動作主」が文尾に添えられるということを理解しておきたい。

2020-02-13 08:54:05
Early Bird @41isyoichi

中野清治『英語の法助動詞』(開拓社、2014年、p.133) は「Oil floats on water. とも言えるが、will を用いると実験に基づく予測可能性が強調される。実験不可能な真理、あるいは自然法則で繰り返される出来事には、単純現在を用いる (The sun rises [*will rise] in the east.)」と説く。学びました😊

2020-02-13 12:24:41
Early Bird @41isyoichi

[THREAD] (1)He started to speak. (2)He started speaking. (1)は話し出してすぐにやめる場合、つまり、開始した後、途切れてしまう場合、(2)は話し始めてそれがずっと続く場合、つまり、開始した後、継続している場合だ。

2020-02-13 12:53:12
Early Bird @41isyoichi

よって、長い習慣的行為の始まりには 「start+動名詞」の型を使うのが適切だ。 👉 How old were you when you started playing the piano?(あなたがピアノを弾き始めたのはいくつでしたか)

2020-02-13 12:53:13
Early Bird @41isyoichi

[THREAD] (1)You will finish the job by noon. (2)You are to finish the job ny noon. (1)は I order that you finish the job by noon. といった、話し手の直接的な命令を表す。一方、(2)は第三者の命令で、「君は昼までにその仕事を終えなければならない」と伝えている。

2020-02-13 13:14:56
Early Bird @41isyoichi

(1)の will は話し手の権威を強調、高圧的な強い命令を表す用法。親や上司など権威のある人が子供や配下に対し使う。 👉 You will study hard and do as you are told to.(一生懸命勉強し、言われた通りにするんだぞ) 👉 All the members will attend the meeting.(全員が会議に出席すること)

2020-02-13 13:14:56
Early Bird @41isyoichi

[THREAD] 英語ではよく You are right. と言う。この場合 you=what you say で人間そのものを指すわけではない。I can't follow you. は「君と一緒に歩いてついて行けない」の意にもなるが、I can't follow you. Will you please speak more slowly? となれば、やはり you=what you say である。

2020-02-13 13:25:34
Early Bird @41isyoichi

早い話が You are right. や I can't follow you.(Will you speak more slowly?)は日本語でも「君は正しい」「君について行けない」と言い、一々、「君の言うことは正しい」「君の話について行けない」と言わないでもよいわけだ。

2020-02-13 13:25:34
Early Bird @41isyoichi

ところが、Listen to me carefully. はどうだろうか。「注意して私を聞きなさい」では日本語にならない。「注意して私の話を聞きなさい」だ。Do you understand me? も同じで、これを「僕が分かりますか」としたのでは、日本語としては親父の臨終の床にかけつけた息子のセリフになってしまう。

2020-02-13 13:25:35
Early Bird @41isyoichi

また、I heard him coming upstairs. は日本語ならば「私は彼が2階へ上って来る足音を聞いた」としなければ不自然だ。 類例。 👉“A shark! Come back! Come back!” the gunner shouted at the top of his voice, but they did not hear him. 👉 Grandfather heard the car and came out to see us.

2020-02-13 13:25:35
Early Bird @41isyoichi

英語では、日本語の場合よりも、「人間」に重点を置いた表現を使うという特徴がある。「人間」を表す語(名詞・代名詞)によって、その人間を中心としてその時の状況から察せられるものを表すのだ。 以上、江川泰一郎『語学教育の基礎(上) 教室英語の文法』(研究社、1972年、pp.141-2)を基に記した。

2020-02-13 13:25:35
Early Bird @41isyoichi

go は元には戻らない状態に「なる」の意味で使うことができる。 👉 Meat goes bad if it is not in the icebox.(肉は冷蔵庫へ入れておかないと悪くなる) 👉 His hair is going gray.(彼は髪が白くなってきた) 👉 The jelly has gone solid.(ゼリーが固くなってしまった)

2020-02-13 18:19:33
Early Bird @41isyoichi

get over the wall(塀を超える)の over は to the other side of (the wall) と言うに等しく、動きのある行為に伴う over は「何々の上を超えて」「何々の向こうへ」の意となる。超えて向こう側へ行ってしまえば、過ぎて「終わって」しまうことに通じ、Spring is over. (春が過ぎた)のように使える。

2020-02-13 18:45:26
Early Bird @41isyoichi

一方、The milk is boiling over. (吹きこぼれている) のような over は down from the edge (of the pot) ということで、何かの縁から「溢れる」「落ちる」「覗く」などというのも over に縁がある。そこからさらに、物が「ひっくり返って」「振り返って」「繰り返して」「あれこれ」の意にもなる。

2020-02-13 18:45:26
Early Bird @41isyoichi

at という前置詞の根本義をよく表す句は at a point だ。at は「点」の位置を表す。「点」とは幾何学で「位置だけあって、大きさがないもの」と定義されている。at の後の名詞にはまさにこの定義がぴったり当てはまる。at は、専ら、位置を言うための語だ。 👉 He lost his wallet at the airport.

2020-02-13 19:17:47
Early Bird @41isyoichi

look at her のように、at の後に視点、すなわち視線の対象となるものが置かれるのも、at a point の根本義から類推すれば理解しやすいだろう。さらに、laugh at him や throw a stone at a dog のように、at に後続するものが嘲笑の「的」、石を投げつける「的」を表すのも納得がいくのでは?

2020-02-13 19:17:48
Early Bird @41isyoichi

届きました。仲間に広めちゃいます😊 pic.twitter.com/KKO6G9D0s9

2020-02-13 19:49:29
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Early Bird @41isyoichi

[THREAD] go down the road や go down the street は必ずしもその road や street が下り坂になっているとは限らない⚠️ 心理的に中心点と感じられるところ、たいていは話し手の今いる位置から遠ざかる感じを down が表している。逆に、近づいてくる感じは up で表す。

2020-02-13 19:49:32
Early Bird @41isyoichi

👉 She was watching her son go down the road under an umbrella.(彼女は息子が傘をさして遠ざかっていくのを見送っていた) 彼女のいるところを中心にしてそこから遠ざかるので down the road と down を使い表している。もし息子が彼女のところに近づいてくるのなら come up the road と言う。

2020-02-13 19:49:33