水橋文美江公式Instagram・Fumiemizuhashi大切な友人を放送前に亡くしました。人っていつまでもそこにいないんだな。記憶もいつまでもそこにないんだな。刻んでおこうと思いました。こぼれる想いを綴ります。 #朝ドラ #スカーレット#脚本 担当 #期間限定#水橋文美江

教場 フジテレビ開局60周年特別企画 スペシャルドラマ前編に、
信作によく似た人と、
照子によく似た人が。
喜美子の結婚相手にお父ちゃんが勝手に連れてきた人によく似た人も。NONSTYLE石田明 さん
林遣都 さん 大島優子 さん
そして伊藤健太郎 さんも後編にチラリと。健太郎さんは喜美子の息子役 武志

写真は教場の冒頭の雪道のシーン
そういえば撮影終了後 スカーレット に差し入れいただきました。中江功 監督より
焼肉弁当 ご馳走さまでした。

この撮影時スタッフさんがおせち料理のおすそ分けを持ってきてくれました。美味しくて。一足先にお正月気分を味わせていただきました。料理指導 広里先生 ご馳走様でした！

そして、明けましておめでとうございます。メッセージ読ませていただいてます。ドラマは作り手だけでは完成しない、視聴者に届いて完成なのだと、あらためて感じてます。勉強になるなー。反省もあります。でも、だからこそまだまだ書き続けてゆくのだなー。

1月6日付 北國新聞 掲載「いくつになっても」私の連載コラム。最近はスカーレットのことばかり。今回は松下洸平 さんとマネージャー原さんと飲んだ夜のこぼれ話。

ホテルの窓の向こう
静まりかえって車も人もいなくて

そうか、大晦日か

良いお年を

ここだけの話
こうしましょう、と話していたことをやめました。何度も何度も再考して、悩んで悩んで、迷って迷って、唸って唸って、書いて壊して、壊して書いての繰り返し。ひたすら辛抱強く待ってくれる内田P。泣きそうになる気持ち。浮かぶ俳優さんたちの顔々。スタッフの支え。皆様からのメッセージ。大事なことも、そうでもないことも。そこにあるもの、ないもの、すべてがチカラに。

お父ちゃん。
亡くなるシーン、喜美子だけを呼び止めるのは不本意でした。
でもね、呼び止めずにはいられなかったんでしょう。それだけ深い愛情を持って、ヒロイン喜美子を慈しんでいる常治という人物を、心から演じてくださいました。
北村一輝 さんの俳優としての凄味を感じました。

私はつかこうへいの蒲田行進曲が大好きで、北村さんとマギーさんはそんなところからと、初めてお会いした時に話したら、北村さんも大好きな作品なんですと。瞬時に打ちとけました。互いに信頼しあえる。俳優と脚本家の幸せな出逢いでした。

戸田恵梨香 さん
お父ちゃんの死に際で話しかけるシーン、泣かないでいる芝居がどんなに難しいか。伝わっただろうか、ここにも凄味が。

きっかけはコーヒー茶碗。
当初、台本1ページ程度にコーヒー茶碗作りをおさめたら、そんな簡単に作れるものではありませんと。中島由貴 監督始めスタッフがいかに取材・勉強しているか。頭が下がる思いで陶芸シーンを書き直しました。

結果、コーヒー茶碗作りの過程と互いの影響による創作への変化(キスで茶碗の中のお花が閃く、笑顔で色みが生まれる)を丁寧に描いていたら自然とこうなった12週。あとから、あー恋愛編ともいえるなーと。

メッセージ ありがとうございます。喜美子の人生はまだまだこれから、見守ってください。

おまけ 70回
林遣都 さんと 松下洸平 さん

信作「もイヤヤ、あいつらァ」
八郎「(微苦笑)よしよし」
台本のセリフはこれだけでした。

信作 の恋の行方もいとしくゆっくりと。

恋愛はエゴ。物作りもエゴ。
恋愛編は物作り(陶芸)への始まりでもあり、喜美子の今までにない一面を描いていきます。

八郎の存在がどんどん大きくなりました。
シーン数もセリフもどんどん増えていった。
2人だけのシーンにしようと思って書いたのではなく、
気持ちを丁寧に紡いでいたら、
2人しか出てこなかっただけで。

真夜中によく不安になりました。
この11週も、明日からの12週も、
まだ松下さんに会うことなく、心細げな八郎と向き合っていたので。

あの頃の八郎に、
松下洸平 さんとの出逢いがどんなに心震えることか、
大丈夫！大丈夫だよ！と
言ってあげたい。

八郎沼 ありがとうございます。
私も泣けてきた。
嬉しいです。

信作沼 もよろしくお願いします。敏春沼 も お父ちゃん沼 も
大野沼 も次郎沼も！沼だらけ、目指せ いとしきキャラクター！

(調子悪くて原稿3回消えた)
八郎 (最近よく聞かれること)(追記)
八郎役に松下洸平さんの名前があがったのは、彼が読売演劇大賞他演劇賞受賞される前です。代表作の一つとなった2人芝居「母と暮らせば」もまだ上演されてなかった。(追記 最終決定は今年2月だったのか、時差がある。私は昨年の夏には相手役は松下さんになるという認識でした。そこからずっと松下さんを思ってた。そして名前は最初は「八」だった。発表直前に内田Pが八郎にしましょといって、郎がついた。笑 )

八郎役に決まってからも松下さんは映画や舞台で忙しく、私は執筆に追われていて、お会いできないまま、八郎を書いていました。
(八郎は松下さんがやって来るのを心細く待っていました。←そんな感じ。) 執筆しながら、どんな人なんやろう？どんな芝居をされるんやろう？と思いを馳せて少しずつ少しずつ、八郎に寄り添っていきました。喜美子がそうしたように。

取材 を受ける時間も余裕もなくてすみません。ここにお答え置いときます。
24時間 スカーレット漬け
皆さまの声が大きな力に
松下洸平

直子が名画座で観たのは、大阪編の雄太郎さん映画デビュー作「大阪ここにあり」、休みの日に行くとこなくてゴロゴロしてたら誘ってくれた、という直子のセリフがいくつか台本にはありました。#雄太郎 さんの映画がつまんなくて寝てしもたのです。
「十代田さんの指、きれいですね‥‥」というセリフもありました。書いた後で、実際の松下さんはどうなん？と。皆さんと同じように放送を見て知りました。きれいですね。色っぽい指やなー 松下洸平 さん 、十代田八郎
汚い指だからカットされた疑惑は消えました。笑

戸田さんの指も細くて美しくて。 グローブみたいな私はうっとりです。

直子 よく吠えるスピッツ
犬にたとえるシリーズ
桜庭ななみ さんは中国語話せる可憐なスピッツ
まだまだ執筆格闘中

陶芸指導の高畑宏亮 先生にお話を伺うために信楽まで行った時、松下洸平 さんが残していった太った妖精(小人)を見つけました。練習用に鈴木航 監督と一緒に作った試作品。暑い夏の日。もうずいぶん遠い昔のような気がします。

10週から陶芸シーンが増えていきます。俳優さんだけでなく、スタッフも陶芸を何ヶ月も学んでくれています。頭が下がります。
陶芸シーン は陶芸チーム が支えてくれています。

レコメンドを描いてくださってる矢部さんから本を頂きました。ありがとうございます。いつもあたたかくスカーレットの世界を表現してくださってて、なんだか申し訳なく、気恥ずかしくてあまり目を合わせられませんでした。
そして新たな出演者の発表がありましたね。正門良規 さん。どんな人かなーとリハーサルを覗きに行きました。緊張されてて迷子のビーグル犬のようでした←すぐ犬にたとえる。笑
百合子 役の福田麻由子 さんは可愛いトイプードル

お父ちゃんのセリフの論点がずれている。内田Pは的確に正しい指摘をしてくれました。それでも理路整然とまともに着地させるセリフをあの人物造形からどうしても出せなかった。
精一杯の反論がズレていく。上手に生きられない。上手に語れない。黙ることも出来ない。お父ちゃん
理不尽な世間
あるがまま剥き出し
北村一輝 さんは静かに演じてくださいました。台本はもっと重かった。
巧みですね、ありがとうございます。