蛇に睨まれた蛙

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レン @rain560509

何から何までスマート過ぎる。 「分かりました。片付けして美味しいもの作って待ってます。」 『おん、新しい鍋とかも買うたしな。』 「何か食べたいものありますか?」 『○○ちゃんの得意料理でええよ。』 「分かりました、腕によりをかけて作ります!」 『ありがとうな。』 #エイトで妄想

2020-04-04 01:25:55
レン @rain560509

~忠義side~ 『今夜、横山くんと一緒にクライアントと会食あるねん。』 「そうなんだ。じゃあ、自分の部屋に帰るね。」 『おん、そうして。』 「会食の場所はどこなの?」 『え?あー、オフィスの近くの創作和食のお店やで。』 「そっか、分かった。じゃあね。」 『おん、じゃあな。』 #エイトで妄想

2020-04-06 02:56:59
レン @rain560509

いつの間にか、A子ちゃんと半同棲みたいになってるから、今夜の予定を伝えて仕事に向かう。 ❮ほんなら、進めさせてもらいますんで。❯ 『ありがとうございました、失礼します。』 夜になって、クライアントとの会食。トントン拍子に話が進んでいって上手い具合にまとまった。 #エイトで妄想

2020-04-06 02:56:59
レン @rain560509

❮よっしゃ、上手いこと纏まったし飲み行くか!❯ 『おん、せやな。』 祝杯を上げようと歩き出したところで 〔あれ、たぁくん!〕 声をかけられた。 『え、何で?』 〔たぁくん、会食ってゆうからぁ、友達と女子会してたのぉ〜。それなのに、友達が彼氏に呼ばれて帰っちゃって。〕 #エイトで妄想

2020-04-06 02:56:59
レン @rain560509

『こんな時間に、女の子が一人で危ないやんか。』 〔だってぇ、置いてかれちゃったもーん。〕 ❮大倉?❯ 『あ、えっと、こちらA子ちゃん。』 〔初めまして、A子ですぅ。〕 ❮横山です。❯ 『ごめん、今夜は帰るわ。』 ❮その方が良さそうやな。❯ 〔大丈夫ですぅ。一人で帰れるしぃ。〕 #エイトで妄想

2020-04-06 02:57:00
レン @rain560509

『いや、危ないし。』 〔えー、ダメだよぉ。もしかして今から飲みに行くんでしょ?〕 『その予定やったけど。』 ❮また、今度にしよか。❯ 〔えー悪いですぅ。あ、じゃあ、A子邪魔しないのでついて行っても良いですかぁ?〕 『えっ?ちょっと、』 ❮まぁ、ええけど。❯ 〔やったぁ。〕 #エイトで妄想

2020-04-06 02:57:00
レン @rain560509

そんな流れで3人で飲みに行く事になって、A子が友達と行く予定やったとか言い出して以前2人で話をしたBARに行く事になった。 〔何飲みます?とりあえず乾杯しましょ。〕 『あー、おん。』 ❮ここにはよぉ来るん?❯ 〔A子お酒弱いから、めったに来ないですぅ。〕 ❮そーなんや。❯ #エイトで妄想

2020-04-06 02:57:00
レン @rain560509

それぞれ注文して乾杯した。 〔A子、このジュースみたいなやつ少しづつ飲むので、気にしないで飲んで下さいね。〕 『おん。』 ❮大倉、お疲れ。❯ 『お疲れさま。』 それから、何倍か飲んだ。 〔たぁくん次何?あ、オススメのやつありますかぁ?〕 A子の注文に次のが差し出された。 #エイトで妄想

2020-04-06 02:57:01
レン @rain560509

それを飲んだ瞬間グラッと視界が揺らいだ。 〔えっ、たぁくん?〕 ❮おい、飲み過ぎちゃう?❯ 『いや、大丈夫やけど、何でや…。』 一気にクラクラしてきた。 そっからの記憶は曖昧で。 横山くんに送ってもらってA子ちゃんと帰ってきたはずやけど、起きたらA子ちゃんはおらんかった。 #エイトで妄想

2020-04-06 02:57:01
レン @rain560509

~女の子side~ 横山さんのおかげで、横山さんとの新生活は順調。 あの悲しかった出来事が嘘のように幸せだった。 『今夜はクライアントと会食あるねん。晩飯いらへんから。』 「分かりました。」 『寂しい?』 「だっ、大丈夫です!」 『ははっ、心配せんでもちゃんと帰ってくるで。』 #エイトで妄想

2020-04-07 01:42:14
レン @rain560509

「だから、大丈夫ですって。」 『はいはい。それより、はよ行かな遅刻すんで。』 「あ、もう時間!行かなきゃ。」 『気をつけてな。』 「行ってきます。」 いつも通りのはずだった。 だけどその日、横山さんは帰ってこなかった。 「帰ってくるって言ってたのに、どうかしたのかな…」 #エイトで妄想

2020-04-07 01:42:15
レン @rain560509

早朝になって、横山さんが帰ってきた。 『ただいま…起きてたんや。』 「はい、目が覚めちゃって。」 『そうなんや。ごめん帰れへんくて。』 「いえ。でも何かあったんですか?」 『いや、大したことちゃうねん。』 そう言って通り過ぎた横山さんからは、知っている匂いがした。 #エイトで妄想

2020-04-07 01:42:15
レン @rain560509

ドキッとした。嫌な予感…。 「あのっ、クライアントって女の人もいたんですか?」 『え?』 思わず口をついて出た言葉。 やだ、私そんな事を言える立場じゃないのに。 『気になる?』 私は、ただの居候なのに。 調子に乗ったらダメ、それなのに…。 「あ、いえ。ごめんなさい。」 #エイトで妄想

2020-04-08 23:52:42
レン @rain560509

『おらへんかったで、女の人。』 その一言が、更に胸を締め付ける。 やっぱり、クライアントの人じゃないんだ…。 『どうしたん、心配なった?でも、ホンマに何もないで?』 まるで恋人同士の会話。 でも、私達はそうじゃない。 横山さんは、きっと同情で拾ってくれただけだから。 #エイトで妄想

2020-04-08 23:52:42
レン @rain560509

「すみません。疲れてる時にこんな事言って。」 『いや、ええけど。ほんまどうしたん?何かあったら言うてや?』 「いえ、大丈夫です。もう少し休みます。横山さんも、ちゃんと寝て下さいね。」 慌てて自分の部屋に逃げ込んだら途端にポロリと涙が溢れ出す。 いつの間にこんなにも… #エイトで妄想

2020-04-08 23:52:42
レン @rain560509

~忠義side~ あの日から、A子ちゃんが来てへん。 オレ、酔うて何かしたんかな? …全然、覚えてへん。 確認して謝ろ。 『あれ、オレA子ちゃんの連絡先知らんやん。』 今頃になって、気がついた。 あれ、A子ちゃんとオレって一体何なんやろ? ふとそんな事を考えた時。 ピンポーン #エイトで妄想

2020-04-11 08:47:38
レン @rain560509

インターホンがなって、そこにはA子ちゃん。 『どうしてたん?急にこぉへんなったやん。オレ、何かした?』 〔何かって?〕 『あの時、一緒に帰って来たやんな?』 〔帰ってきたよ。〕 『そうやんな。じゃあ、何でおらんかったん?』 〔 だって、たぁくんが自分の部屋に帰ってって。〕 #エイトで妄想

2020-04-11 08:47:38
レン @rain560509

『そうやけど、一緒に帰ってきたなら別にええやん。』 〔あっ、そうだよね〜。〕 何か違和感を感じる。 『で、何してたん?』 〔え、なにがぁ?〕 『ずっと来てなかったやん。』 〔そんなの、どーでもよくなぁ〜い?〕 『え、』 どうでもええって何なん? 〔さみしかったのぉ?〕 #エイトで妄想

2020-04-11 08:47:38
レン @rain560509

『別に。』 ちょっと不貞腐れてしまう。 〔たぁくん、かーわいっ。〕 『うるさい。』 〔ヨシヨシ、今夜は泊まってってあげるからね。〕 そう言って抱きしめられれば、さっきまで考えてた事も吹っ飛んでた。 〔ぁっ、もぉ♡〕 『ええやん♡』 いつものようにそのままベッドへ。 #エイトで妄想

2020-04-11 08:47:39
レン @rain560509

翌朝、隣にA子ちゃんがいるのを見て安堵した。 オレの思い過ごしやんな。 〔ん、たぁくん…♡〕 擦り寄ってきた素肌が堪らなくて朝から…♡ その後も離れようとしないA子ちゃんと一緒にオフィスへ。 〔お仕事頑張ってね。〕 『おん、ありがとう。えっ…』 〔ヤバっ!〕 そこには… #エイトで妄想

2020-04-11 08:47:39
レン @rain560509

~女の子side~ もう、この部屋を出なければ…。 これ以上ここには居られない。 次の休みには不動産屋さんに行かなきゃな。 いろいろ考えながら、気持ちを落ち着かせてから部屋を出ると、横山さんは自室にいるようだった。 いつものように横山さんの分の朝食の支度をして仕事に行った。 #エイトで妄想

2020-04-14 03:18:17
レン @rain560509

その日の夜、自室に戻る前に横山さんが帰宅したため顔を合わせてしまった。 『ただいま。』 「おっ、お帰りなさい。」 『ええ匂いするな〜、腹減ったわ。』 「すぐに支度しますね。手を洗って着替えて来て下さい。」 『おん、ありがとう。』 意識した途端、いつも通りに出来ない。 #エイトで妄想

2020-04-14 03:18:18
レン @rain560509

でも、横山さんは以前と変わりなく接してくる。 今朝のあれは思い過ごしだったのかな? 『いただきます。』 食事の支度を終えて自室に戻ろうとした。 『もぉ寝るん?』 「えっと、あの、」 『まだ、ええやん。』 「は、はい…。」 『どうしたん?なんか変ちゃう?』 「いっ、いえ。」 #エイトで妄想

2020-04-14 03:18:18
レン @rain560509

『ほんま?ならええけど。』 「ほんま、です。」 『ははっ、なんその関西弁。』 「あっ、その…」 『んっ!』 「えっ、だっ、大丈夫ですか?」 『美味っ!』 「へ、」 『美味い。』 ニッコリしながら言われてドキッとした。 「あっ、ありがとうございます。」 『それ、俺のセリフ。』 #エイトで妄想

2020-04-14 03:18:18
レン @rain560509

美味しそうに食べておかわりまでしてくれる。 『はー、食った食った。○○って、ほんま料理上手よな。』 「ほんとにそう思います?」 『おん。毎日○○の飯食うてるけど、どれも美味いやん。』 「でも…」 『アホ、俺は大倉みたいなことせん。』 そう言って頭をわしゃわしゃされる。 #エイトで妄想

2020-04-14 03:18:19