掌小説語り~自作つぃのべる集~47

自作ついのべるのまとめです。 2017年3月分。
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リュカ @ryuka511

母様が義理の姉様を殺したなんて嘘だ。ガラスの棺に眠る姉様はとても綺麗で、優しい姉様の心を表しているようだった。母様の部屋にある花と、姉様が食べた林檎に同じ毒が入っていた。だから処罰を林檎に与えてみた。この林檎が姉様を死なせた。母様がやったんじゃない、そうだよね? #twnovel

2017-03-25 23:37:17
リュカ @ryuka511

過去を変えられないのなら、何の為にタイムマシンは作られたのか。君を助けようとする度に邪魔が入る。君が死ぬ瞬間を目の前で繰り返して、何度でも君に手を伸ばす。そんな事を繰り返す内に、君の死の現実感が薄れ、涙も出なくなった。時間の檻から抜け出そうと、ただ君に手を伸ばす #twnovel

2017-03-27 01:23:03
リュカ @ryuka511

金目のものを奪おうと神殿に忍びこんだ。神官に捕まりとっさに「夢で雨の日にここへ来いと言われた」と嘘を吐いた。神官は少年を見つめ驚きの声を上げる。「雨の日に突然現れた青い目の子。君が予言の勇者なのか!」興奮する神官に何も言えなくなった。それは、嘘からはじまる英雄譚 #twnovel

2017-03-28 01:12:34
リュカ @ryuka511

百年の眠りから覚めた姫は呪いを解いた王子と結ばれた。しかし百年の空白は大きい。文化も常識も変わっている。やがて周囲は姫を「時代遅れ」「常識知らず」と嘲笑し始めた。夫である王子さえも。絶望した姫は眠れる森への帰還を願う。願いは呪いとなり、茨に包まれた城は時を止めた #twnovel

2017-03-29 00:38:28
リュカ @ryuka511

ずっと後輩のままでいられたら良かったのに。憧れ続けた大きな背中。とうてい追いつけないと思っていた。先輩を追い抜いて行かなきゃいけない日が来るなんて。きっと笑って僕達の背を見ていてくれるだろうけれど。着慣れない黒の礼服で集まった僕達は、未だに現実を受け入れられない #twnovel

2017-03-30 00:26:07
リュカ @ryuka511

「マジっスか!?」アニキがボスの愛人に手を出したと言う。しかも、彼女と一緒に組織から足を洗うなどと言い出した。「俺は本気だ」「そんな事ボスが許すワケ無いっスよ! 」「だろうな。だったら消される前に消せばいい」アニキの本気さに、惚れた。「解りました、手伝うっス!」 #twnovel

2017-03-31 00:18:32