連続テレビ小説『スカーレット』とはどんなドラマだったのか?その2 芸術という側面から見た補足考察のまとめ

前回のまとめでは、余り芸術という側面からは語らなかったけど、それでは充分ではないと芸術という側面からの考察もしてみたけど、補足としてはボリュームが大きくなったので、前回のまとめとは別にまとめました。
14
前へ 1 ・・ 3 4
窪田浩一 @ko1kubota

八郎へ報いたいという気持ちに変わって行ったんだと思う。確かに15歳の時に家を出た時に励ましてくれたのはあの欠片だったけど、その欠片に導かれた様に出会い、自分を陶芸の道に進ませてくれたのは八郎であり、自分がここまで来れたのは八郎の励ましがあったからだと気付いたのだろう。 #スカーレット

2020-05-06 22:55:08
窪田浩一 @ko1kubota

何故か無視する人が多いけど、あの縁側のシーンで喜美子が言った「ハチさんと出会えて幸せやった。幸せやから作品作りたい。」という言葉は重要な言葉で、あれこそが喜美子も八郎からのインプットで作品作りに向かって行ったんだという事を表していると思う。 #スカーレット

2020-05-06 22:58:42
窪田浩一 @ko1kubota

喜美子にとっては穴窯で作ろうとしていた作品は、八郎への愛の証であり、だからこそ絶対成功させたかったんだと思う。だから喜美子はその作品が成功すれば八郎は喜んでくれて戻って来てくれると信じていたんだと思う。 #スカーレット

2020-05-06 23:01:38
窪田浩一 @ko1kubota

だから喜美子にとって穴窯の作品の成功はゴールであり、陶芸家としての成功はどうでも良かった。ただ、自分の八郎への愛の証を形にして残せればそれで良かったのである。しかし、八郎は喜美子を愛してるからこそ、喜美子を陶芸家として成功させたかった。 #スカーレット

2020-05-06 23:04:47
窪田浩一 @ko1kubota

だから自分の存在が喜美子の成功の邪魔にならない様にと信楽を出て行く決意をしてしまった。結婚当初から喜美子と八郎はお互いに相手を思うからこそ、その気持ちがすれ違ってしまうという事を繰り返して来たけど、最後には壮大にすれ違ってしまったんだと思う。 #スカーレット

2020-05-06 23:07:06
窪田浩一 @ko1kubota

八郎を愛していたからこそ、その証の作品を作りたかっただけで、陶芸家としての成功なんかどうでも良かった喜美子の思いと、喜美子を愛してたからこそ、喜美子を陶芸家として成功させたくて、その為には自分の陶芸家としての名声なんかどうでも良かった八郎の思いがすれ違ってしまった。 #スカーレット

2020-05-06 23:10:28
窪田浩一 @ko1kubota

それがこのドラマの真実だと思う。そして、八郎への愛の証としての作品を作る事がゴールだと思っていた喜美子はその時点から先には進んでいない。陶芸家として成功して作品が売れる様になった。だから生活の為に仕事として陶芸家は続けているし、勿論陶芸は楽しい。 #スカーレット

2020-05-06 23:12:49
窪田浩一 @ko1kubota

もっと良い作品を作りたいという向上心もあり、自然釉の作品を極めようと作り続けている。でも、亜鉛結晶釉の作品を作り上げて、次は全く新しい作品を作ろうと模索を始めた武志の様に、自然釉とは違う全く新しい作品に挑戦しようとはしない。 #スカーレット

2020-05-06 23:16:01
窪田浩一 @ko1kubota

それは喜美子には八郎や武志の様に芸術家としては常に新しい作品、新しい表現に挑戦し続けるものという感覚はないのだろう。つまり本質的には芸術家ではないのだと思う。だから前に進もうとする八郎には過去は壊して進めばええやんと言うけど、自分は前に進まないし過去は壊さない。 #スカーレット

2020-05-06 23:18:42
窪田浩一 @ko1kubota

だから最初に穴窯で成功した自分の作品は売りもしないし、壊すなんて考えもしない。何故ならその作品は喜美子の八郎への愛の証であり、喜美子が一生大事に抱えて行くものだからだろう。そして、その愛の証である自然釉の作品により磨きをかけて極めて行く事には関心はあるけど… #スカーレット

2020-05-06 23:21:51
窪田浩一 @ko1kubota

陶芸家としてその先に進もうという気はさらさらないのだと思う。喜美子は今後も八郎と武志の思いを胸に抱いて信楽で1人で生き続けて行くんだと思う。そして、陶芸家として前に進むのではなく八郎が出会わせてくれた陶芸を、また別の誰かに出会わせる活動を続けて行くんだと思う。 #スカーレット

2020-05-06 23:26:22
窪田浩一 @ko1kubota

そういう意味では穴窯の最初の成功のあの時から喜美子の時間は止まったままだと言えると思う。その時計がまた動き始めるとしたら、それは八郎が再び帰って来た時なんだと思う。 #スカーレット

2020-05-06 23:28:02
前へ 1 ・・ 3 4