- Banira_moutui
- 1171
- 1
- 0
- 0
2 この時期になれば桜が満開になる頃。天気予報を見れば、天気とともに告げられる桜の開花。 あと数日で桜は満開になるらしい。 満開になれば日本特有のお花見という文化が行われる。 僕もとある人とお花見をするという約束を交わした。 その人は僕の彼女。
2020-05-10 00:00:183 名前は遠藤さくら。桜とさくら...この時期に相応しい名前だと思う。 僕はお花見という文化を実際にはやったことがなかったので... 非常に待ち望んでいる。満開になった桜の樹の下で、お弁当を食べながら何気ない会話をする。 とても楽しそうだ。 pic.twitter.com/8l7UyTQx3T
2020-05-10 00:00:244 ......けれど、悲しいことに満開を迎える前に大雨が降ってしまい、無惨にも桜の花びらは散ってしまった。 心地よい春風を二人で味わいたかった。春の景色を二人で眺めたいと思っていた。 雨とともに吹く風は春風とは言えなかった。まだ冬という季節を拭いきれていなかった。 夜もまだ長い...
2020-05-10 00:00:326 夏という季節は苦手だ。何故なら、気温が上がり日差しが強くなる。 外出すれば熱中症になるという危険性もある。冷房が効いている室内で過ごすのが一番だって... 思っていた......が。 彼女ができてからは、夏に対する嫌悪感というのが消え去っていった。
2020-05-10 00:00:577 夏といえば夏祭り、プール、七夕などがあるが... 彼女との夏の思い出で一番思い出深かった出来事は...花火だった。 それは打ち上げ花火ではなく、 手持ち花火。家の押し入れに保管されていた。 長く保管されていたのか、押し入れの湿気で手持ち花火は変質していた。
2020-05-10 00:01:028 この手持ち花火を永遠に保管するのは勿体ないと思った僕は、彼女と一緒に花火をすると決意した。 近くにある川の付近で行った。 ろうそくの火に花火を近づけてみると...ただ紙が燃えて煙が立つだけだった。 押し入れで長く保管されていたから...このようなアクシデントが起きてしまった。
2020-05-10 00:01:099 でも、彼女はそんなアクシデントを受け入れて嬉しそうな笑みを浮かべていた。 誰よりも可愛い笑顔だった。 この笑顔を見れたからこそ、僕は夏に対する思いを変えることができたんだ。 pic.twitter.com/4D9alRxzAm
2020-05-10 00:01:2311 秋の季節になると紅葉が映える景色へと移り変わっていく。 秋は、食欲の秋やスポーツの秋などがある。 僕達の秋というのは...読書の秋だと思う。この時期はお互いに沢山の本を読み合い、感想を述べていた。 真剣に読んでいる彼女の姿もいれば...
2020-05-10 00:01:3012 物語の登場人物になりきって、台詞を読んで真似をしてみたり... 多彩な表情を魅せる彼女。でもそれは、いつもの君と変わっていなかった。 楽しんでいた彼女はいつの間にか... 僕の膝で心地よく寝ていました。 こっそりと彼女の頭を撫でたのは内緒。
2020-05-10 00:01:3714 時間の流れは早く季節は冬になりました。 冬が訪れたことで、一気に寒気が襲ってくる。 暖房の効いた室内で過ごす...わけではなく。僕達はお互いの体温で冷えた身体を暖めていました。 寒いのは得意ではなかった。でも、冬という季節も案外悪くないような気がしていました。 pic.twitter.com/8vMHrBTF5F
2020-05-10 00:02:0215 冬も終わり...また春が訪れる。来年の春夏秋冬も一緒に過ごせると思っていた僕。 ......しかし、現実というのは過酷だった。 僕と彼女の関係を引き裂く出来事が起こった。
2020-05-10 00:02:0917 突きつけられた現実を受け止めるのは不可能だった。 こんな僕を愛してくれた彼女。愛情を与えてくれた彼女。 大切な人を失った僕には... 後悔という感情が募るばかりだった...
2020-05-10 00:02:3018 僕は素直な気持ちを口に出すことが苦手だ。 照れくさくて言えなかった感謝。 いつか伝えようって思っていた。 嬉しいも寂しいも...できる限り素振りを見せた。 ...でも。君には届いていなかったのかもしれない。
2020-05-10 00:02:3519 君の心に想いを届けることができずに、僕の心に残ったまま。 沢山の努力をしたけれど...全部伝えきれなかった。 君がいなくなった今...僕にはこの想いを言える人はいないんだ。 唯一心を通わせた人間は...君だけだったからだ。
2020-05-10 00:02:4321 今年の桜は満開に咲いていた。雨は降っていないが、一年前と同じ冷たい風は吹いていた。 僕は君と創り上げた思い出を...春夏秋冬思い出すんだろう。 君との思い出は僕の心に焼きついていた。 今年の四季も変わらず美しい景色を見せてくれるのだろう。
2020-05-10 00:02:5322 君と出会う前は...地味な人生を歩んできた。 君を知り、関係を築き上げると沢山の物事を感じられるようになった。 一人で静かに食べるご飯よりも、君と一緒に食べるご飯の方が美味しい。 花の色は一色だけではない。様々な色があって美しく咲いている。 君自身の加工のない甘い香り。
2020-05-10 00:03:1623 君の体温は暖かったり、耳元で囁かれた時のこそばゆい感覚。 何もかも君から教わり興味を持った。 五感の全てを別物に変えてくれた。
2020-05-10 00:03:2124 ...今更だね。気づいた時には君はいなくなっている。 “ありがとう” “さようなら” “ごめんね” “会いたい” 伝えられなかった言葉は沢山ある。時間が経てば感情は更に大きくなり育っていく。
2020-05-10 00:03:29