幻想郷とオネエ

なんかバーにオネエと推しカプがいたらいいなって思ったときのまとめ ※完全なオリジナルモブです注意
0
前へ 1 2 ・・ 5 次へ
ハチ🐾 @hachisu716

咲「…………」 オネエに作ってもらった水割りを、ぐっと飲み干す咲夜。 魔理「えっ、スルー……」 オネエ「さっき咲夜ちゃんに、一杯飲んでから謝ってきなさいって言ったからでしょ」 口出してからそっぽ向くオネエ。 空になったグラスを両手に持ったまま魔理沙のほうを向く咲夜。 咲「……まりさ」

2020-05-11 20:32:48
ハチ🐾 @hachisu716

魔理「……ん」 咲「……ごめんなさい。イヤなこと言って」 魔理「……うん」 バツが悪そうに斜め前の床を見る魔理沙。 魔理「……聞き耳立てててごめん。だいたい、何言ってたか知ってるんだけど、一応聞く。なんでケンカしたんだと思う?」

2020-05-11 20:36:03
ハチ🐾 @hachisu716

咲「わたしは、魔理沙がいなくなったら、いやで、……そう。悲しいから」 魔理「……ん」 咲「だから、魔理沙も、わたしがいなくなったらいやで……悲しい。かも」 魔理「かも、じゃないよ」 咲「……うん。だから」 グラスを持つ指の位置を変えながら、咲夜が視線を伏せて話す。

2020-05-11 20:40:10
ハチ🐾 @hachisu716

咲「……わたしは、いつ死んじゃってももう、いいって思ってたけど。……だって、もう充分、いっぱいだから」 魔理沙がわずかに片眉をあげたのを、視線を下げているから見ていないのに気配で感じて、咲夜が「……えっと」と付け足す。 ゆるく握った片手を、胸に当てながら。 咲「……満足、が」

2020-05-11 20:44:24
ハチ🐾 @hachisu716

咲「……もう辛いこと、心配なこと、何もないから。……胸が、もう魔理沙と、お嬢様と、ええと……とにかくいっぱいだから」 うまく言葉が見つからないのか、いつもなら相手をじっと見て話すのに、ずっと視線を下にやっている咲夜さん。 咲「……だからもう平気って、思ってたの」

2020-05-11 20:47:23
ハチ🐾 @hachisu716

咲「でも、魔理沙との“いっぱい”の時間を、いらないってことじゃなくて。捨てていいってことじゃなくて。いつでも終わらせて、かまわないってことじゃなくて」 考えるように、ゆっくりまばたきする咲夜さん。 咲「…………仕事以外の、生きてるだいたいの時間を……一緒にいたいって思う」

2020-05-11 20:51:46
ハチ🐾 @hachisu716

咲「……だから。ええと……わたし、うまく言えてなくて。自分のことを見ていて……魔理沙の気持ちのこと、分かろうとしてなくて。ごめんなさい」 オネエが音を立てずに、器用に指先を打ち合わせて激しい拍手している。 魔理沙は無視した。

2020-05-11 20:56:15
ハチ🐾 @hachisu716

魔理沙はとりあえず、手元のグラスの水割りを、ぐいっと一気にあおる。 「お、」とオネエがちょっと声をあげた。 ぷは、と息をついて、少々頬の赤くなった魔理沙が咲夜を見る。 魔理沙「…………ぅー…………あー…………えーっと…………」

2020-05-11 20:58:20
ハチ🐾 @hachisu716

魔理沙「……………………うん……………………わかった」 じわじわと耳まで赤くなった顔で魔理沙が言う。 魔理「…………怒ってない。もう」 咲夜が顔をあげる。 咲「……ほんとう?」 魔理「うん……もうちょっと話し合おうと思ってたんだけど、……今ので吹っ飛んじゃったな……」

2020-05-11 21:01:25
ハチ🐾 @hachisu716

咲「……今、もうケンカじゃない?」 魔理「もうケンカしてない……うん」 オネエ「だって謝罪どころか素敵なプロポーズされちゃったもんねえあっハイハイ空気空気。ワタシは素敵な森の空気。ひとりで深呼吸しちゃう」 真っ赤な顔で睨む魔理沙に、いつのまにか自分用に作ったらしいロックを飲むオネエ

2020-05-11 21:04:03
ハチ🐾 @hachisu716

スッハスッハ!とわざとらしく激しい深呼吸をしながらグラスをちびちびとなめるオネエ。 魔理「……ただ、ないがしろにされてると思ってたんだ。わたしこそ分かってなかった。ごめんな」 咲「……なにがごめん?」 魔理「んー……とにかく、謝る。わたしのほうこそ卑屈になってたかも」

2020-05-11 21:07:17
ハチ🐾 @hachisu716

首を傾げる咲夜に、魔理沙が痛いような笑顔で微笑む 魔理「……うん。わたしも一緒にいたいって思うよ。今死んでも悔いがないくらい幸せ、ってまだわたしには言えるか分かんないけど。でも咲夜と一緒にいられるのは何より……いや、魔法の研究と並べて、すっげー悩むくらい、かな? 正直に言うと」

2020-05-11 21:11:58
ハチ🐾 @hachisu716

幸せの基準からお嬢様をはずさない素直な咲夜にならって、魔理沙もリアルな本音を意識して告げて、笑う。 魔理「……人生の色んなことの中でも、すごく優先したいって、思うから」 咲「……うん」 魔理「……だから、ええっと……ううーん」 赤くなってきれいな蜜色の髪をがしがしとかく魔理沙。

2020-05-11 21:15:40
ハチ🐾 @hachisu716

魔理「こっ…………これからも………………よろしく」 どもって、詰まって、最後の“よろしく”は最も小声で、やっとそこまでを絞り出すように言うと、黙り込む。 オネエがグラスを傾けながら、「ええー?」と笑った。 オネエ「空気的に、無害に、風のうなりとして言うと………プロポーズに対して5点」

2020-05-11 21:21:04
ハチ🐾 @hachisu716

魔理沙「オネエまじでうるさいな……」 オネエ「ワタシも正直ぜったいにオカマが居合わせていい場じゃないなって思っちゃったわよね。なんでここにいるのかしらって。ここワタシの店なのにね」

2020-05-11 21:24:55
ハチ🐾 @hachisu716

オネエってなんやねん

2020-05-11 21:25:37
ハチ🐾 @hachisu716

最初にオネエになりたいって言っちゃったけどこのオネエはわたしと関係ないから。なんとなくホラーノベルゲーの『隣人』のオカマバーのオネエみたいな人

2020-05-11 21:32:06
ハチ🐾 @hachisu716

咲「ありがとう、オネエ」 オネエ「今夜は咲夜ちゃんの株爆あがっちゃったわよね。かわいーのなんのったら。魔理沙ちゃんはやくプロポーズなさい。何さっきの。よろしくって。オフ会で初めて会ったペンフレンド???」 魔理「うるさいな……」

2020-05-11 21:39:21
ハチ🐾 @hachisu716

オネエ「はーいはいはいはい、オネエ店の空気でいるの飽きちゃったからそろそろ自分の城の女王にもどりまーす。さっ今ワタシ、ティーンの煩悶見てすっごく気分いいからおごったげる。しこたま飲んで帰りなさい」 魔理沙「うるせーおごるの好きか。ちゃんと払います。焼酎くれ、熱燗、芋」

2020-05-11 21:43:02
ハチ🐾 @hachisu716

オネエ「おっさんじゃない魔理沙ちゃん。女子なら軽率にカシオレとか頼みなさいよ」 魔理沙「好みに口ださないで」 咲夜「じゃあわたし。ライスのサケのアイス」 オネエ「日本酒の冷やって覚えてね咲夜ちゃん。咲夜ちゃんもしっぶ。なに、幻想郷の女の子たちって。みんな好みしっぶいんだけど」

2020-05-11 21:47:00
ハチ🐾 @hachisu716

そうして今日もオネエの店は多少の幻想少女たちが来て、夜が更けてゆく。

2020-05-11 21:49:23
ハチ🐾 @hachisu716

早苗さんが魔理沙に恋してたとするじゃん? でも魔理沙には他にお似合いの恋人がいて、で早苗さんも、魔理沙が幸せになるのはその相手しかいないって思ってたとして。 その上でバーでオネエのとこで飲んでたらかわいいやんとか考えてた

2020-05-14 21:55:40
ハチ🐾 @hachisu716

オネエ「とりあえずアタックするだけしちゃえばあ? どーせ気持ち持て余すんならぶつかって精算しちゃったほうがラクじゃない」 早苗「精算ってなんですかあ。精算って」 オネエ「あら、シツレイ。終わらちゃいなさいって意味じゃなくてね」

2020-05-14 21:58:16
前へ 1 2 ・・ 5 次へ