アイスランドの火山噴火の経過観察とその影響

2010年4月14日、アイスランド南部の大規模な噴火は、未だにヨーロッパの航空網に影響を与えている。火山噴火の経過観察とその影響についてつぶやかれたHayakawaYukioさんのポストをログ。 参考:http://togetter.com/li/14833
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

ストロンボリオンラインに新しい写真が追加されています。 http://ow.ly/1zKT8

2010-04-18 06:01:24
@iTatazm

【火山メモ】「同火山はマグマのケイ素成分が多いのが特徴で、噴火で粉々に砕け散った火山灰の粒子が0・1ミリ未満とかなり小さくなる。このため、より上空高く漂い、広範囲に拡散しやすい条件が整っていた。」MSN産経ニュース http://bit.ly/9Zf7u0

2010-04-20 09:02:06
早川由紀夫 @HayakawaYukio

.@iTatazm その産経ニュースの解説は火山学的にまったくおかしいです。2文のなかに不適当を3つ指摘できます。

2010-04-20 09:08:00
Yusuke Suzuki @Y_Suzuki

(今回のアイスランド噴火が細粒火山灰なのは水蒸気爆発のせいだと思ってた・・違うのかしら)

2010-04-20 09:09:21
早川由紀夫 @HayakawaYukio

14日からのアイスランドの噴火は、とくに大きくありません。日本の最近の噴火で似ているものをあげるなら、伊豆大島1986年11月21日です。噴出したマグマ量、噴煙の高さ、マグマの化学組成がだいたい同じです。

2010-04-20 09:11:08
早川由紀夫 @HayakawaYukio

.@Y_Suzuki 氷と接触することによって火山シルトがアイスランド国内にたくさん降る効果はありましょうが、ヨーロッパ上空に到達する火山灰雲のサイズ分布と絶対量にそれほど影響するでしょうか。

2010-04-20 09:17:19
早川由紀夫 @HayakawaYukio

.@Y_Suzuki そもそも今回の噴火では噴煙から降り積もったテフラの写真をまだ見たことがありません。コックステイルジェットは確かにありますが、14日の黒々とした高いモクモク噴煙が重要です。何時間も持続したようです。翌日以降は、あっても短命でした、したがって高空まで達しない。

2010-04-20 09:20:02
早川由紀夫 @HayakawaYukio

.@Y_Suzuki 1982年にインドネシアのガルングン火山の噴煙をKLM機が吸い込んだ事故は有名です。あのときも湿った噴火でした。湿った噴火のとき航空機事故が起こりやすいことはあるかもしれませんが、それは火山近傍に限定されます。1000キロ遠にその効果は届かない。

2010-04-20 09:23:05
Yusuke Suzuki @Y_Suzuki

.@HayakawaYukio アイスランド内に堆積した様子はいくつか見つかります http://bit.ly/9Meogb でも、ヨーロッパ本土での火山灰はいまのところ見つけていません。

2010-04-20 09:26:06
Yusuke Suzuki @Y_Suzuki

.@HayakawaYukio 溶岩流出から火山灰の放出に変わったときには驚きました。組成も少し変わったのですが、それよりも氷との接触が大きな要因かと。そのようにして生産された最終火山灰がどうして11kmともいわれる高さに上昇したかは・・なぜでしょう?

2010-04-20 09:28:26
Yusuke Suzuki @Y_Suzuki

.@HayakawaYukio 細粒火山灰の生産は水蒸気爆発。コックステイルジェットで上がる高さはたかがしれているので、それ以降は熱上昇とか・・・ (すみません、特に根拠のないこと書いています)

2010-04-20 09:31:39
早川由紀夫 @HayakawaYukio

.@Y_Suzuki アイスランドでは溶岩流出だけでなく爆発的噴火も普通です。だから、ソラリンソンがテフロクロノロジーという学術分野を開拓しました。湿った噴火でも16キロくらいまで噴煙は簡単に上がります。そういうテフラがいっぱいあります。1万5000年前の十和田八戸が好例。

2010-04-20 09:34:30
早川由紀夫 @HayakawaYukio

.@Y_Suzuki 湿った噴火の場合、マグマが細かく粉砕されるメカニズムが働くことを否定はしませんが、火山灰が団子になって火山近傍に早期落下する効果がめざましい。フラッシュアウトといいます。

2010-04-20 09:36:29
早川由紀夫 @HayakawaYukio

.@Y_Suzuki マグマ噴火でも細かい火山灰は生産されます。ただそれは遠方に拡散してしまうので地層を形成しない。目立たない。しかしいまは、それが航空機に与える影響が注目されています。細かい火山灰を遠方に届けるには、今回のような湿った噴火は不利だともいえる。

2010-04-20 09:38:29
Yusuke Suzuki @Y_Suzuki

.@HayakawaYukio そういえば、豆石ができると思いましたが、そういう報告は見当たりません。すみません、会社いかねば。

2010-04-20 09:40:51
早川由紀夫 @HayakawaYukio

.@Y_Suzuki  ヘクラ、八戸、伊豆大島の噴火と堆積物については、フィールド火山学の第一章をごらんください。 http://ow.ly/1AvlG

2010-04-20 09:43:19
早川由紀夫 @HayakawaYukio

.@Y_Suzuki 三宅島の2000年7月みたいな火山灰ですね。ヨーロッパには、火山灰が積もったどころか、火山灰が降った報告さえみつかりません。おそらくどこにも降ってないでしょう。それくらいの小さな噴火です。

2010-04-20 09:47:00
早川由紀夫 @HayakawaYukio

アイスランドはいま夜ですが、火山の山頂に赤い炎が見えます。噴火は激しい爆発の段階を終わって、比較的穏やかにマグマを火口から排出するスタイルに変わってきたようです。航空機のためにはよいニュースです。 http://ow.ly/1Aw35

2010-04-20 10:23:37