セカイに絶望した魔王と言霊の力が強すぎる勇者のおはなし

夜中に書き殴り投下した神のみSSまとめです。まとめるの初めてなので追加があればどうぞです 大<やったったでー
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ぽちく(たまに浮上) @pochicool

むかしむかし、セカイに絶望した魔王と言霊の力が強すぎる勇者様がいました。

2011-06-20 00:52:28
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

寝ようとしたらこんな勇者ちひろのお話の冒頭が思いついた!寝れない

2011-06-20 00:53:19
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

脳内勇者ちひろは力が強すぎるから村の人たちとは一線引いてるんだよ。フレンドリーに見えてもちひろは周りの人を傷つけないように距離を置いてる

2011-06-20 00:56:57
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

そしてセカイに絶望した魔王の城がある時国のはずれの森の奥に現れたという噂が流れます。特に何をするでもない魔王でしたが人々は気味悪がりました。「魔王は何がしたいんだろうか…」「この前聞いた噂じゃあ若い娘の魂を集めているそうだ」

2011-06-20 01:01:33
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

王様が魔王討伐の命を出しますがみんな魔王が怖くて名乗り出る事が出来ません。そんな中一人の女勇者が「やったるでー?」と名乗り出るのでした。その言い方はまるで「ちょっとそこまでお散歩に」とでも受け取れるような軽やかさでした。

2011-06-20 01:08:57
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

王様は女勇者にどんなものでも切れる剣とどんなものからも身を守る盾を授けました。女勇者が森に行く前日の夜は国中がお祭り騒ぎでした。国一番の歌姫が旅立ちの歌を女勇者の為に歌いました。

2011-06-20 01:15:54
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

女勇者が国中の人々に見送られ、旅を始めました。旅に出る直前天候を予見する力を持つ少女に「貴女の進む先には雨も降りますが必ず虹は架かります」と言われ、雨は嫌だけど最後は晴れるなら良いか。と思い森へ向かいました。

2011-06-20 01:23:13
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

…こんな感じだろうか。というか大から発展しすぎてえらい事になった気がする…

2011-06-20 01:25:09
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

そして神のみ知らん人には意味不明ツイートですみませんでした!

2011-06-20 01:26:55
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

森は女勇者が思っていたような不気味さはなく、穏やかで優しい木漏れ日に満ちていました。少し拍子抜けしつつも辺りに咲く色とりどりの草花を愛でながら魔王の城へずんずんと進んで行きました。

2011-06-20 01:33:20
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

森の奥に辿り着いた女勇者は魔王の城を初めて間近から見ました。それはそれは大きな城でしたが村から見えていた時よりずっと美しい城でした。

2011-06-20 01:38:34
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

しかし女勇者はふと不思議に思いました。「このお城…なんか綺麗すぎる気がする」確かに、普通どんなものでも綻びが出来たり、錆びたりするはずですが魔王の城はまるでたった今出来たばかりのように綺麗すぎるのです。

2011-06-20 01:42:41
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

女勇者が城の入り口でしばらく立ち止まっていた所に急に雨が降ってきました。しばらく降り続けそうな様子だったので女勇者は「予見が当たったのかな」と思いながら雨宿りも兼ねて魔王の城へ入りました。

2011-06-20 01:48:09
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

城の中は薄暗い為女勇者が灯りを探そうと辺りを見渡していたら奥の方から何とものんびりした声がします。「あわーお客様ですかー?」

2011-06-20 01:53:31
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

声の主は魔王の妹でした。魔王の妹と言ってもとても可愛らしい娘だったので女勇者は「友達になれるかもしれないな」と思いました。魔王の妹は温かいお茶を淹れて女勇者と和やかにお茶の時間を楽しみました。

2011-06-20 01:57:02
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

女勇者と話をする中で魔王の妹は兄である魔王について話始めました。「にーさまはぶっきらぼうではありましたがある日突然このお城に閉じこもってしまい出てきてくれなくなったんです。それ以来にーさまとは扉越しでしかお話していません」

2011-06-20 02:02:32
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

話をしながらくすんくすんと鼻を鳴らし涙を流す魔王の妹を見て女勇者は気の毒に思い、こう言いました。「あんたの兄さんどこ?あたしが何とかしてみるよ」

2011-06-20 02:06:17
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

初めは女勇者の言葉に驚く魔王の妹でしたが真剣な目で自分を見る女勇者を信じてみようと思い、魔王の部屋の前へ案内しました。頑丈な扉でしたが、女勇者は国を出る時王様から授かった剣で扉を一気に切り刻みました。

2011-06-20 02:09:46
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

部屋の中に居た魔王は魔王と言うよりも華奢な少年でした。「にーさま!」「入ってくるなと言っておいた筈だ…それにその物騒な物を持った女は誰だ」「あんたを外に引っ張り出しに来た勇者様だよ!」「…!言ってくれるな。僕は現実に失望している。むしろ現実なんか嫌いだ」

2011-06-20 02:13:55
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

「何があったか聞かないけどさぁ、現実って嫌な物ばっちりじゃないよ?自分の思い通りに行かない事だってある。だからこそ面白いんだよ」「だけど僕は…外に出るのが怖いんだ。また裏切られるかもしれない…だけどここなら…この城なら僕を裏切らない…だから」「大丈夫だよ!」

2011-06-20 02:17:56
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

「お前に何が分かる!」「だってあんたには可愛い妹がいるじゃん?あんたが部屋から出なくなったのをずっと心配してた優しい妹がいる。それに私も助けてあげる」「会ったばかりの僕にどうしてそこまで?」「お節介みたいなもんだよ。それでいーじゃん」女勇者は魔王に笑顔で手を差し伸べました。

2011-06-20 02:22:51
ぽちく(たまに浮上) @pochicool

魔王は始めは無視をしていましたが女勇者が屈託のない笑顔で手を差し伸べるので、気が付いたら彼女の手を取って部屋を出ていました。魔王の妹は目を丸めて驚きましたが何より一番驚いたのは魔王本人でした。

2011-06-20 02:26:31