「弱肉強食マウンティング」から「潔さ、器の大きさマウンティング」へ
- ShinShinohara
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人間(男性)はしばしば、マウンティングする。俺の方が能力は高い、俺の先祖はエラい、俺の方が高学歴、俺の方が、俺の方が・・・優劣のマウンティング。 どちらの方が頑張ってるかマウンティングもある。「育児でヘトヘト」という訴えに、なぜか男性「俺は仕事でもっと疲れてる」一体何と戦ってる?
2020-06-19 17:59:45弱みを見せたらマウントを取られ、以後、相手の奴隷にならなければならない、と恐怖するかのごとく、ひたすら自分の方が上だ、とアピールする。こうした人は、弱肉強食の世界観が強い傾向があるようだ。勝ち組負け組という言葉も、負け組に陥ったらどうしよう、という不安恐怖を背景にしているようだ。
2020-06-19 18:02:31弱肉強食という思考のフレームワーク(思枠)を抱いてしまうと、感謝の言葉も出し渋る傾向があるようだ。ありがとう、と言った途端、相手に借りができたような気がするので、できるだけ恩に着たくない。だから相手の世話になりたがらない。ひとり必死に頑張り、気が休まらない感じ。
2020-06-19 18:05:05感謝したら恩に着せられて弱くなる、弱くなれば図に乗られ、軽んじられ、弱者の立場に据えられ、もう勝ち組に這い上がることはできなくなる・・・優劣マウンティングをしてしまう人は、そうした不安、恐怖にさいなまれているのかもしれない。
2020-06-19 18:07:34ところが、面白い光景に出くわすことがある。失敗をあっさり認め、すぐに謝り、ありがとうと感謝を惜しまない。優劣マウンティングの思枠から見たら、これらの言動は相手に弱みを握られ、以後、弱者の立場に据え置かれる恐れのある、いちばんやってはいけない行為のように見える。ところが。
2020-06-19 18:09:57「しょうがないなあ、○○さんは!」と、笑われながら許される。愛される。親しまれ、慕われる。場合によっては尊敬されさえする。弱みを見せてるのに。弱さをさらけ出してるのに。感謝して、恩義に感じてるのに。マウンティング理論から言えば、負け犬、負け組決定のはずなのに。
2020-06-19 18:12:43これは「思枠」がズレたからだ。「弱肉強食」の思枠から、潔さ、器の大きさを競う思枠に。 過ちを認め、謝罪する場合でも、「相手に頭を下げるのはシャクだ」と思いながらだと、かえって弱肉強食マウンティングの形が保たれ、弱者的となる。ところが。
2020-06-19 18:17:58潔く過ちを認め、謝罪し、相手の言葉を受け入れる度量を示すと「器の大きさ」を示す形となる。その場の勝ち負けだけを考えていた相手の予想を超え、せっかくだからこれを機会に改善しましょう!という前向きな姿勢を見て、相手は器の大きさに打たれる。「潔さマウンティング」でむしろ勝ちを収める。
2020-06-19 18:22:36「ありがとう」を言った方が負け、という弱肉強食的思枠に囚われていると、感謝の言葉は言いづらくなる。けれど、「器の大きさマウンティング」では、心から「ありがとう」を言うことで、相手の美点を見つけるという余裕のあるところを示すことになる。むしろ器の大きさで勝ちを収める。
2020-06-19 18:25:36興味深いことに、「潔さマウンティング」あるいは「器の大きさマウンティング」は、相手も「潔さにおいて負けるもんか」「こっちも器の大きさを示さなければ」と、潔さ、器の大きさで負けるまい、と頑張り出す。そして、これもまた優劣を競うかのようで、こちらは好循環が起きる。
2020-06-19 18:27:30互いにありがとうと言い合う。互いに失敗を認め、自分に欠点があることを自覚し、それでいて相手を責めるのではなく、かばいあい、補い合う。どちらの方が潔いか、どちらの方が器が大きいかを競い合うことで、どちらも楽しく、敬意を抱きあい、研鑽しあう、とてもよい関係が築ける。
2020-06-19 18:28:45優劣マウンティング、弱肉強食マウンティング、正邪マウンティング、善悪マウンティング、勝敗マウンティング。これらは、やればやるほど相手を憎しみ、弱みを見せられなくなり、自分も相手も意地の張り合いで疲弊する。 潔さマウンティング、器の大きさマウンティングは逆に敬意を抱きあい、楽しい。
2020-06-19 18:30:38弱肉強食マウンティングより、潔さマウンティング、器の大きさマウンティングを。思枠を「弱肉強食」から「潔さ、器の大きさ」に移すことで、相手との関係構築はずいぶん様変わりする。 どうせ優劣を競いたいなら、「潔さ、器の大きさ」を胸に抱いてみるのは、いかがだろうか。ずっと楽しいし、ラク。
2020-06-19 18:32:15