濫用される「懲罰・懲戒」処分の現実

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オッカム @oxomckoe

へー、学生にハラスメントやったわけじゃないけど懲戒処分とは、長万部で同僚の先生が受けた事例ですが、解雇とは凄い。良い弁護士知ってますけど、この方なら戦争は僕より詳しいだろう。裁判で戦えばたぶん勝てるんだろうけど組織相手の戦いは消耗しますから気の毒に。

2020-06-30 00:15:40
オッカム @oxomckoe

この手の事案を近くで見てたからよく知っているのですが、組織側弁護士は「悪性立証」の書類を何メートルも積み上げてくるんですよ。もう係争中のことと関係ないどうしようもないことをいっぱい。それを読まされるのが大変。

2020-06-30 00:25:20
オッカム @oxomckoe

事務職員も皆大学側だから、教員は本当に取り囲まれた状態になる。事務書類のミスとかも「証拠」として上がってくる。

2020-06-30 00:28:04
オッカム @oxomckoe

ちなみに前任校は処分の多い大学だったのでICレコーダーが教職員必携のアイテムだった。僕が在籍していた9年間で8件処分出たんだよね(笑)。僕は1度も受けなかったんだけど。まさかのその時期に購入したICレコーダーが、遠隔授業の教材づくりに役立つようになるとは、あの頃は考えられもしなかった。

2020-06-30 01:19:34
オッカム @oxomckoe

というか、今これからこの時代に買ったICレコーダーに講義を吹き込む。運命とは分からないものだ。

2020-06-30 01:20:46
オッカム @oxomckoe

まあ8件の処分事案のうち、僕が陳述書を書いた2件は裁判で処分取り消しになったんだけど。あの時は、サラリーマンとしての勇気を試された試練の時期だったなあ。今確認したら、その時期にも論文書いたり、学会報告している。本当に大変だった。

2020-06-30 01:32:01
オッカム @oxomckoe

僕はわりとカジュアルに前任校時代のことを書くのですが、こういうの一切触れない人も多いですよね。それは人それぞれの考えがあるから自由で良いと思う。僕は非常に思い出深い日々を現在の自分の力や知恵にしたいので、思い出せば何度も再解釈を加えてこれからも書く。大事な人生の一部ですからね。

2020-06-30 03:57:38
オッカム @oxomckoe

僕の場合は、在籍中からわりと書いていたので一貫性はあると思う。組織の一員として貢献することと、組織に隷従することは全く別問題ですからね。一番重要なことは研究。でも人間として人生を生きている実存もまた大切な自分。色々なお考えがあると思うが、僕はこういうのは良いことだと信じている。

2020-06-30 04:08:37
オッカム @oxomckoe

学生へのハラスメントは論外として、近年は経営側が気に入らない教員を就業規則違反的な形式で過剰な懲戒処分をカジュアルに下す事例が増えるでしょうね。この事例については知らないので、一般的な知識の普及の観点から、僕がみてきた事例の経緯を関係者に迷惑をかけない範囲で極々かいつまんで。

2020-06-30 17:27:39
オッカム @oxomckoe

懲戒処分を下すにあたり、形式的にでも調査委員会が開催されることが多い。これは検事が開催する裁判みたいなもので、まあ酷いのだが、結論ありきの調査委員会が開かれることがほとんどかど。それで、これが一応開かれていると、裁判所は差し止めの仮処分は出さないことが少なくないのだそうです。

2020-06-30 17:31:18
オッカム @oxomckoe

近年は組織のガヴァナンスを重視するという方針があるので、調査委員会の瑕疵は厳密には審査しない。仮処分を認めない裁判所の文書を読むと、「一応」という言葉が多用される。「一応」形式が整っていれば、差し止めの仮処分はなかなか出ない。

2020-06-30 17:34:24
オッカム @oxomckoe

それで裁判になるのだけれど個人にとっては本当に辛いことが待っている。教員の一挙手一投足を全て把握している職員から、組織側の顧問弁護士がその人間がいかに悪性を持っているかの「証拠」(学問上のエビデンスとは程遠いエピソード集も裁判の世界では「証拠」になる)が集められる。

2020-06-30 17:40:41
オッカム @oxomckoe

「悪性立証」というのだそうです。これ禁止した方が良いと思うのですが、民事だと結構威力を持つ。不当に思い懲戒処分ですから、これを本当に数メートル集めて個人側の弁護士に送られてくる。これに対応する過程で、弱い人は気力を削られるし、協力者も離れていく。

2020-06-30 17:44:35
オッカム @oxomckoe

処分差し止めの仮処分が下りない場合は、処分されたご本人は結構忙しくなる。まず厚生年金を国民年金に切り替える作業とかも行わなきゃならない。あと雇った弁護士に、預金通帳や手帳、どこにあるか分からない就業規則集を探し出してコピーを提出しなきゃならない。

2020-06-30 17:47:49
オッカム @oxomckoe

あと個人側の弁護士はやるだけやりましたよという履歴を作る必要から労基署や都道府県の労働委員会に調査を依頼する。ちなみにこれらの機関は文字通り「ガキの使い」で、法人側は拒否できる。で、「拒否されました」と報告が弁護士のところに来る。これも全部形式的にやらなきゃならない。

2020-06-30 17:50:45
オッカム @oxomckoe

それで裁判が始まるのだが、個人はどんどんお金が流出するが、組織側には無尽蔵のお金があるので、組織側は全く急ぐ必要がない。負けてもまるでへっちゃら。さらに控訴して個人側の資金が枯渇するまで続けられる。組織側の弁護士は負けても感謝される。経営側が裁判の最中に一体化してチームになる。

2020-06-30 17:53:54
オッカム @oxomckoe

そろそろ頃合いだなあと判断した裁判官が、組織側の弁護士に和解を勧める。これ重すぎるので判決書くと負けることになりますよと。同時に個人の雇った弁護士にも、それとなく向こうはずっと続けますよ、大丈夫ですかという感じでやはり和解を勧める。

2020-06-30 17:58:30
オッカム @oxomckoe

こうして懲戒処分は取り消す代わりに、退職金を上積みするから自主退職の方向で和解が成立する。結局、多くの場合は、やはり処分を受けた側が大学を去ることになる。組織はへっちゃら。理事会では誰も責任を問われない。

2020-06-30 18:01:28
オッカム @oxomckoe

こういう次第なので、文科省が本当はちゃんと介入しなきゃいけない。大月さんの場合は、たぶん戦に慣れておられるので、こうはならないと思うのですが、この場合は、日本の底辺大学が抱えた大問題でもあるので、やはり文科省がちゃんと何かを言わなければならないだろう。

2020-06-30 18:04:35