『死刑は道徳的でありうるか？』

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掛谷先生 (@hkakeya) が訳された『死刑は道徳的でありうるか? 』を書き起こしてみた。殺人者が死刑に値するような状況はあるでしょうか? 言い換えれば、死刑は廃止すべきでしょうか? デニス・プレーガーが説明します。 youtube.com/watch?v=8dnVZi… pic.twitter.com/9CxBkLgaRS

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社会問題で対立があるとき、ほとんどの場合、両者の意見とも理解できる。税、政府の規模、中絶、社会主義と資本主義など。どれほど強い思い入れがある問題でも、反対意見には理解できる部分がある。しかし、一つだけ例外がある。それは殺人罪に対する死刑である。 pic.twitter.com/ZcvcmpWS6g

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「一部の」殺人犯は死刑を処するべきだと信じる我々と、殺人を犯した人間も死刑に処するべきではないと考える人々の間の溝は埋められないほど深い。一つ例を挙げよう。 pic.twitter.com/KT3PPkYfU9

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2007年7月23日の午後、コネチカット州のチェシャーで、2人の男がウィリアム・ペティット医師と妻のジェニファー、それに2人の娘が住む家に押し入った。男たちはペティット医師をバットで殴って半殺しにし、男の一人は妻を強姦した。もう一人の男は11歳の娘ミケーラに性的虐待を加えた。 pic.twitter.com/l0elwhrOpM

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2人の男はペティット夫人の首を絞めて殺し、2人の娘をベッドに縛り付けた。それからガソリンを撒き、娘たちが生きている状態で家に火をつけた。ペティット医師は生き残ったが、妻と娘たちは命を絶たれた。死刑に反対する人は、この2人の男が命を長らえる権利があると信じていることになる。 pic.twitter.com/UMl47p3Vc5

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そもそも死刑に値する行為はありうるのか。死刑に反対する者の答えはノーだ。実際、死刑に反対する人の多くは、殺人者を殺すことも殺人と同じと信じている。事実、ほとんどの死刑反対論者は、無実の家族を殺すこととその殺人犯を殺すことは同じだと思っているのだ。 pic.twitter.com/0mIcSJVrB6

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また、死刑反対派は、殺人者を殺さないことが人間の命の価値を神聖化すると主張する。でも、それは正反対だ。全ての殺人者を生かしておくことは、殺人の軽視であり、人の命の価値を貶める。それは簡単に証明できる。 pic.twitter.com/a8suwWtcxW

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殺人の罰則が制限速度違反と同じだったと想像してみよう。それは殺人の軽視であり、人の命の価値を貶めることになりはしないか。もちろん、そうだろう。社会は行為の悪の程度を、与えられる罰の大きさによって教えるのだ。それに、愛する人を殺された人の苦しみはどうなるのだ。 pic.twitter.com/qMB70rYG0J

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殺された人は、多くの場合想像を絶する恐怖に苦しみながら死んでいった。家族や友人にその苦しみを与えた人が、ぬくぬくと生きていることは、計り知れない苦しみを残された人に与える。もちろん、殺人犯を死刑に処しても、愛する人が戻ってくるわけではないが、正義が貫かれたとの気持ちにはなる。 pic.twitter.com/08p9RjlGXx

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だから、人々の命を救うことが仕事のペティット医師であっても妻と娘を殺した殺人犯に死刑を望むのだ。彼は言う。「死を以ってしか償えない凶悪かつ残虐な殺人は存在する」と。彼は間違っているのか。非人道的なのか。 pic.twitter.com/UaUMUtxBNA

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あなたが死刑が非人道的だと考えるなら、ペティット医師も非人道的ということになる。 では、冤罪で死刑が執行されるかもしれないという死刑反対論はどうか。この議論は誠実に受け止めるべきだが、不正直さをはらんでいる。なぜか。 pic.twitter.com/phExNDX65Y

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死刑反対論者は、殺人の動かしがたい証拠がある場合でも死刑に反対するからだ。家族を焼き殺す男の動画があっても、死刑反対論者はその男の死刑執行に反対するだろう。 pic.twitter.com/HPV0FkrKBv

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さらに、全ての殺人犯を生かしておくことによる、囚人、刑務官、逃亡や早期釈放の場合は刑務所の外の人も含め、人命が奪われるリスクの大きさは冤罪のごくわずかなリスクの比ではない。そもそも、DNA検査や他の高度な科学捜査法が確立した現在、無罪の人間に刑が執行されることは現実的にありえない。 pic.twitter.com/SjCJX99Vx0

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また、宗教的な観点から、神以外は人間の生命を奪う権利を持たないと主張する人もいる。私はいつも、彼らがどの宗教に基づいてその主張をしているのかと首をかしげる。私の知る限り、そんなことが経典に書かれた宗教はないからだ。単なるでっち上げである。 pic.twitter.com/ib9eFGO7u8

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あなたがこの問題で態度を決めかねているなら、こう自問してみて欲しい。ペティット医師の妻と娘を殺した拷問、強姦、殺人犯のような極悪人に命を長らえる権利があるだろうかと。もしあなたが普通の人間なら、答えはノーだろう。あなたの頭、心、全身全霊が、この世の正義と公正を求めるからだ。 pic.twitter.com/Ku2p8203HF

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でも、もしあなたがこの極悪人たちの命を守るべきだと本当に信じているなら、最初に言った通り、あなたとは理解し合うことは不可能だ。 デニス・プレーガーでした。(了) 英文スクリプト: ↓ prageru.com/video/is-the-d…

Hideki Kakeya, Dr.Eng. @hkakeya

これまで、何十ものPragerUの動画に字幕をつけましたが、その中で最も印象に残っているのはこの動画かもしれません。まだご覧になっていない方は是非ご一読ください。 twitter.com/tarafuku10/sta…