- Gashly_sousaku
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何の絵柄も施されていない真黒な色に蝋の紫が目立つ、差出人に覚えのない封筒。 開いてみると、中には一枚の招待状と名刺、見知らぬ家の写真、地図、それから切符類が入っていた。
2020-09-04 22:19:02【招待状】 ■■■様 この度、私の作品作りにご協力をお願いしたく、招待状を送らせていただきました。 期間は約3ヶ月。 その間、■■■様には私の屋敷で生活していただきたいと思います。 勿論、報酬はご用意しております。 pic.twitter.com/HBzwQxpyEh
2020-09-04 22:21:02屋敷で生活していただく間の衣食住、娯楽もこちらで保障致します。 つきましては下記日時に指定の場所へお集まり下さい。 屋敷までご案内させていただきます。 記 日時:■■■■年9月11日 ■■時 場所:■■■■■■■ 連絡先:■■■■■■■■■■■ Gashly
2020-09-04 22:21:23多少文面に差異はあるものの、同じような招待状を貴方がた13名は受け取ったことだろう。
2020-09-04 22:24:02疑念を抱いた者は屋敷へ行く前にと連絡を取ったかもしれない。 或いは素直に招待を喜んだかも。
2020-09-04 22:26:40ゆらゆら、と蝋燭のあかりが揺れている。 科学が発達したこの時代にそぐわない、どこか懐かしさすら感じる古びた大きなお屋敷。 その一角にあるテラスで、13のファイルと一枚のリストが置かれた机を囲んでくつろぐ4人の影があった。
2020-09-04 22:32:16「……さて。あと一週間でお客様方がいらっしゃいますが、屋敷内の準備は出来ましたか?」 黒ずくめの青年がリストを手にスケジュールを確認する。
2020-09-04 22:34:42「ほんとですか~?あとでシィが屋敷内を回って、埃見つけたら鏡花嘘つきちゃんになりますよ~!ふふ!」
2020-09-04 22:38:18仲が良いのか悪いのか。 いつものように言い合いをする二人を車椅子の青年は微笑ましそうな目で見守っている。
2020-09-04 22:40:08「シエルも鏡花もほどほどに。大丈夫でしょう?君たちは仕事はちゃんとするだろうと信じてますよ」
2020-09-04 22:42:03「ふふん、もちろんですよ!シィは仕事を完璧にする人間ですからね!信じてくださいな!」
2020-09-04 22:44:03_____招待の日まであと一週間。 屋敷は、彼らは、貴方がたの訪れを心待ちにしている。 どうか、なにがあろうと最後まで心のままに楽しんで足掻いて藻掻いて愉しんで。 すべては貴方がた次第なのだから。
2020-09-04 22:48:55