2018/04/04
都立東高校演劇部『HelloベイビーHelloHello!』
東の新歓。世代すら被っていないけど、俺にとっては思い出深いこの作品を手に取ってくれたことへの感謝を含めて、伝えたい。 もっと「人間」を演じてほしい。前回の野口先輩は赤ちゃんではなく、「野口君」を演じたんだと思う。産まれたばかりで捨てられたという理不尽を背負って、母親を探しながら→
2018-04-04 23:59:52→男らしく成長する姿。他の役者も、「看護婦」や「母親」を演じたんじゃない。そういった役割を超えた一人一人の悩める女性たちを演じたはず。役割を完璧にこなすだけでは意味がない。これはそういう脚本だ。「私は母親だから…」「俺は赤ちゃんなのに…」人物は皆、自分の役割と現実の差に苦しんで→
2018-04-04 23:59:52→いるのだ。今の東にはそれが足りない。それは前回と比べてる訳ではなくて、この戯曲がそうせざるをえないから言っている。もっと内面に目を向けてみないか。
2018-04-04 23:59:532018/04/12
劇団ANARCHY『夜の肖像』
劇団ANARCHYを観た。 役者がスタメンすぎる。特にしょうえんさん、毎度見る度に人の皮被った化物感が増している気がする。ユンさん初演出とはいえ、役者の技術力が半端ないこともあり観ていて苦になることが一切なかった。しっかり整理がついているし、教室の内外でのやり取りが完璧で驚いた。→
2018-04-12 22:44:11→脚本。セリフと構成が丁寧の極み。若干そうたの心境吐露のセリフが丁寧すぎて説明しがちだった気も。それでもクオリティがえげつない。 新三年生が所沢で教室公演を打つ意味。所沢ラストイヤーであることと関係あるのか。そんなことを観劇中に考えていた。→
2018-04-12 22:44:11→ラストは自分の中でも賛否あるというか、絶対的に言えるのはあの優等生ぶった役に観客はムカムカしたままだし、観劇後にモヤモヤが付きまとうということ。観客は必ずそうたの立場からこの問題を考え、最後に自首を決断したことに少なからず疑問は持つはず。 あの場では何も解決されていないのだ。→
2018-04-12 23:23:58→要するに日本で蔓延している「認知されないいじめ」がテーマなんだろうと思った。加害者はもちろん、被害者の方もプライドや思い込み、勘違いのせいにするなどしていじめを認めない。学校側の隠蔽もあるだろうが、被害者も加害者も認めないのだから、日本のいじめが発見されないのは当たり前だ。→
2018-04-12 23:41:03→俺は「ノリ」とか「空気」とか、「被害妄想」みたいな言葉が嫌いだ。そんな言葉になぜ苦しんで、身を投げたり悪者にならなくちゃいけないんだ。 自首を決意したのもたった一瞬「かけがえのない楽しい思い出」が勝っただけで、その後もきっとまた傷が痛み続けるのだろう。キレイに終わらせようとす→
2018-04-12 23:56:50→る、事なかれ主義な日本人を描いたのであれば、あのラストをバットエンドとして提示したのであれば、あの公演はものすごく秀逸な作品だったのだろうと感じた。
2018-04-12 23:58:042018/05/11
あわよくば、あなたの為に『(題名不明)』
#あわよくば演劇 観劇。 舞台上には怪物役者つっちーさんも明るく可愛らしい女子大生たちもいない状態。一番に感じたのは「寂しさ」だった。 嶋さんのような天才が、頭の良い方が、たった一人でバカをやっているのはあまりにも切なく惨めに見えてしまった。理屈では分かっても笑いづらかった。→
2018-05-11 21:48:38→どうしてもあの爆発力溢れる第一回公演と比較してしまうのだが、あそこまで舞台が目まぐるしく変化し、政治ネタまでぶっこんで密度も毒もあったあの公演と比べ、かなりシンプルというか虚ろな空間だった。 バカリズムやポツネンのようなソロのパフォーマンスは頭の良さに附随して己の武器を持つ。→
2018-05-11 21:48:39→前者は見た目で分かるキャラクター性、後者は持ち前の器用さや格好のつけ方である。今回そのような武器として、会場内に漂っていた寂しさや嶋さん自身の鬱屈さを活かした作品にすれば共感を誘えて笑いをより生み出せるのではと思った。自殺志願者の小噺や友達に無視される男の話のように孤独さや切→
2018-05-11 21:48:402018/06/09
劇するふわふわ中毒『僕らはいつもふわふわ中毒』
ふわふわ中毒面白かった。 素敵。熱量。が、やはり長い。二時間半休憩なしはビビる。が、休憩はあの流れの良さの中では要らなかったはずだ。 前半が特に長い。バンドのセルフタイトルのMVを見ている気持ちだとアンケートにも書いた。良くも悪くも。なるほどこれがふわ中なのかととてもわくわくした。→
2018-06-09 23:35:38→何で長く感じるんだろうと思ったら同じことをずっと言ってるからであったのだけど、言葉のセンスがピカイチで、同じ事柄でも手を変え品を変え観客を魅了していた。いつも俯瞰的で、芝居の作り方全部分かってる人の脚本。 スタッフが凄い。舞台美術、照明、音響、オリジナル楽曲に映像までとは…。→
2018-06-09 23:44:56→スタッフの熱が、さらに役者陣の熱を加速させていた。いいカンパニーだなぁ。「自己紹介の芝居」「次回作を楽しみにさせる芝居」「社会人としての所信表明の芝居」…。 大満足なのだけど、これは人を労働させるためのお芝居だなとふと感じた。働かせたいのか。野望はないのか。 かずしカッコ良い。→
2018-06-10 00:00:07→だけど、今回大半が照れたかずしだったので、ぜひ今後キリッとしたかずしもみたいと思った。 役者の中では茶髪ショートの方の中華系の訛りが可愛すぎて言葉もないです。俺ふわふわよりあの方の中毒です。
2018-06-10 00:00:092018/06/10
とどのつもり『どうしようもないひと』『小鳥とミルク』
とどのつもり。長かった。 せっかく美しい言葉で、美しい役者で、美しい美術で伝えようとしているのだから、そこにハッとさせられるものをポンと置いて観客の興味を引いてほしかった。対面型の客席だったけど、集中切れてしまってる観客もちらほら。しかしハッとしたことが全くなかった訳でもない。→
2018-06-12 10:01:32→片足だけのハイヒール、リボンが焦げ付いたようなレース、手から手へ渡されていく裁ちばさみ。ハッとした。美しさというのは実はこういう不具合や毒に支えられているのではと感じる。 セリフの間やテンポなどはもっと変化をつけられたと思う。これも集中が切れた原因か。 主人公が失恋をして自死を→
2018-06-12 10:01:33→選ぶのであれば主観的な情報だけではない根拠を持たせてほしい。もしかしたら自分が聞き取れていなかっただけかもしれないけれど。それと、男の影をもっと濃くしても良かったのでは。 女性という生き物はどうしてこんなに美しいんだろう。そこにあるだけで舞台になるその魅力とは。と感じた芝居。
2018-06-12 10:01:34