稲川淳二の『つぶやき怪談』(2020.09.25)

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「毎回聞くけど、なんで？」 って聞いたら、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「実は、夜になると、階段を上がってこられる音がするんで、 ぼっちゃんが心配でね、奥さんが見えられてるのかと思ったんですけど、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

それにしては、扉が開く音がしないものですから･･･」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「いいえ、私、行かないけど。 他に行く人は、いないはずだし･･･なんなんだろう･･･？」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

で、結局、看護婦さんの気のせいなのかな、 ぐらいだったんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そうしたら、その時電話が鳴ったんですね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

お婆ちゃん、Ｈさんのお母さんからだったんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

孫のこと聞いてきたそうですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

Ｈさん、お婆ちゃんに話してなかったんですね、 心配かけるといけないと思って、息子さんのこと。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

急に名前を言われたから、 「実はね･･･」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

と、言ったら、お婆ちゃんが、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「具合悪いんじゃないかい」 と言うんで、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「なんで？」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「やっぱり、当たったかい」 って、お婆ちゃんが、言ったんですよね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

実はお婆ちゃんが、 そういう力のある人にたまたま会ったら、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「あなたのお孫さんは、 今、病気だけど、それを治す方法があるんだよ」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

って言うんだそうですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「えっ！？うちの孫は、どこが悪いんですか？」 って聞くと、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「あなたの娘さんの家から、 大体一五○メートルぐらい行ったところに、お地蔵さんがあって、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

もう今は、道も草むして、わからないかもしれないが、 そのお地蔵さんが、水を飲みたいのだけれど、

稲川淳二 @Junji_Inagawa

湯のみ茶碗が、引っ繰り返ってしまって、 水が飲めないでいるから、それを掃除して、 水をあげたらいい」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

って言われたと、 お婆ちゃんが言うんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そして、 「私、心配だから、これから行くよ」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

って、お婆ちゃん、飛んできたんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

で、あまりにも、息子の病気とタイミングが合いすぎるんで、 自分とこのスタッフから兄弟まで集めて、まわり見たんですよ。