新ジャンル:鈍感ほむらさん (まどか☆マギカ妄想スピンオフ)

もしもほむらが、ハーレム系主人公の如く鈍感さんだったら? ほかの魔法少女たちがみんな、ほむらが大好きだったら? そんな感じの素敵スピンオフ。読むと心がほっこりするかも。SSのネタのヒントになるかも!
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鐔倉⊿ @tubakurozero

実は"先輩"とその人を呼んでいませんでしたが、ほむらちゃんに合わせることにしました。「先輩と…仲良かったんだね。」私の目には、お互い牽制し合うような関係しか映っておらず、2人がそこまでの仲とは想像もつきませんでした。 #twnovel

2011-08-03 11:08:54
鐔倉⊿ @tubakurozero

「…そう、ね。」しかしほむらちゃんは、合ってるとも違うともとれるような曖昧な返事でした。簡単に表せる仲ではなかったようです。そんなつもりはなかったのに、何とも気まずい空気が私達の間を通っていましたが、注文が出来上ったおかげですぐに抜けました。 #twnovel

2011-08-03 11:17:26
鐔倉⊿ @tubakurozero

注文の品は飲み物以外に桃と紫のケーキが2つ、一緒に出てきました。不思議に思ってほむらちゃんの方を振り向くと、少し朱が差した顔色で「飲み物だけでは物足りないかと思って…感性で勝手に選んでしまったけど…」と、申し訳なさそうに目を少し伏せました。 #twnovel

2011-08-03 19:43:16
鐔倉⊿ @tubakurozero

「そんな顔しないで。飲み物だけじゃ寂しいもんね。頼んでくれてありがとう、ほむらちゃん。」初めての店だったので、勝手が判らずケーキのことなどすっかり忘れていました。常に気を回してくれる姿が可愛くて、私はつい自分の腕を彼女の腕に回してしまいました。 #twnovel

2011-08-03 19:52:12
鐔倉⊿ @tubakurozero

「は、運びにくいから…腕を解いてもらえないかしら?」ここで私はわざと、悲しそうな顔をします。「!?…決して嫌なんじゃなくて、その、」「冗談だよ、からかってごめんね?」慌てる姿も可愛いなぁと、ひとり堪能しながら腕を放しました。 #twnovel

2011-08-03 20:03:22
鐔倉⊿ @tubakurozero

「そのケーキ、いくらくらいしたの?高い方を私が払うよ。」席についたとき、私はほむらちゃんに尋ねました。「同じ値段だけど気にしなくていいわ。私が全て払う。それより、どちらがいい?」しかし彼女は首を軽く振って、桃と紫を私の前に並べました。 #twnovel

2011-08-04 15:05:48
鐔倉⊿ @tubakurozero

奢ってもらうわけにもいきませんが、やんわりと有無を言わさないような態度のときは、ほむらちゃんは譲りません。なので、今日は素直に受け入れてまた別の機会に、私が払うことにします。 #twnovel

2011-08-04 15:11:07
鐔倉⊿ @tubakurozero

それから桃と紫のケーキを半分こにして、(相変わらずこれはかなり抵抗されましたが)ほむらちゃんと食べさせ合いました。「でも、意外だなぁー」「?」「杏子ちゃん、こういうちょっと高めのお店によく来るなんて。」「杏子?」 #twnovel

2011-08-04 15:16:33
鐔倉⊿ @tubakurozero

「え?"先輩"って、杏子ちゃんじゃないの?」「杏子なら、回りくどく言わず"杏子"と言うわよ。」心なしか語調が強い気がします。「だ、だよね…ごめん。」よく考えれば、ほむらちゃんがわざわざ呼び方を変える筈はないのに、私は"先輩"を勝手に杏子ちゃんだと思っていました。 #twnovel

2011-08-04 15:22:05
鐔倉⊿ @tubakurozero

「そんな申し訳なさそうな顔をしないで。私が先輩とまどかが面識ある仲と、勘違いしていただけだから。こちらこそごめんなさい…(この時間軸では違ったか…)」私の様子に、最後の方は聞き取れませんでしたが、ほむらちゃんが説明してくれました。 #twnovel

2011-08-04 15:28:56
鐔倉⊿ @tubakurozero

「ううん、誰にでも勘違いはあるよ。その"先輩"とは、どんな関係なの?」直後に、穴があったら埋まりたい聞き方をしてしまったと、ひとり脳内で悶え転がりました。「…」そのせいか、ほむらちゃんは思案し始めてしまいました。私はまた悶え転がります。 #twnovel

2011-08-04 15:34:52
鐔倉⊿ @tubakurozero

店内のざわめきが大きく聞こえるほど、私達は静寂の中にいました。暫くして、耐え難くなってきたので何か言おうとしたとき、ほむらちゃんが静かに口を開きました。「…入院しているとき、お見舞いによく来てくれたところから、親しくなったわ」 #twnovel

2011-08-04 15:41:42
鐔倉⊿ @tubakurozero

「もしかして、親戚?」それにしては妙な言い回しだと、疑問に思いました。「いいえ。偶然病院で会って、それから…という感じよ。退院してからも、同じ学校だったから時々会ったわ。」 #twnovel

2011-08-04 15:47:29
鐔倉⊿ @tubakurozero

魔女退治に多忙だったようであるほむらちゃんから、そんな時間があったとは全く想像できませんでした。「退院して、入学するまでの間に此所に連れてきてもらったの。遠出なんてしたことなかったから、とても緊張したけど嬉しかった。」 #twnovel

2011-08-04 15:53:43
鐔倉⊿ @tubakurozero

私は楽しそうに訥々と"先輩"の話をするほむらちゃんを見て、特別な人なのかなと思い、人との繋がりが私達に止まらないことに驚く反面、何とも言えない澱が溜まっていく気分を同時に味わっていました。 #twnovel

2011-08-04 16:02:34
鐔倉⊿ @tubakurozero

「久しいな、ほむら。」突然、低く重い声が私の上から聞こえました。振り返ると、大きな袋を肩に掛けた男か女か判らない人が立っていました。私は怖くなってほむらちゃんの方を見ました。すると、彼女は微笑んで思いもよらぬことを言いました。「お久しぶりです、先輩。」 #twnovel

2011-08-04 16:08:52
鐔倉⊿ @tubakurozero

「…せ、先輩!?」私は隣に立つ怖い人が、まさか今まで話を聞いていた"先輩"だとは考えたくありませんでした。「む、驚かせてすまない。」"先輩"は軽く私に頭を下げました。「おい、先に行くなよ。」また怖い人が増えました。 #twnovel

2011-08-04 16:14:47
鐔倉⊿ @tubakurozero

「おぅ、この子達がお前の後輩か?」「こちらの少女は話にしか聞いてはいないが、向こうの少女は確かにそうだ。偶然会ったに過ぎないが。」後から来た人(こっちは女性と判りました)は猛禽類のような目で、私を見ていました。初めて杏子ちゃんに会った時より怖いです。 #twnovel

2011-08-04 16:19:54
鐔倉⊿ @tubakurozero

「大丈夫よ、まどか。確かに見た目は物々しいけど、優しい人達だから。」ほむらちゃんが落ち着かせるためか、私の手を握ってくれました。「怯えてんのは、お前の目付きが悪いせいだろ?」「貴女に言われたくない」「怖さの質は違えど、どっちもどっちよ。」また人が増えました。 #twnovel

2011-08-04 16:25:41
鐔倉⊿ @tubakurozero

3番目にきた眼鏡でセミロングの少女の言う通り、確かに怖さのタイプは違いますが怖いことには変わりありません。「貴女の場合、口調を変えればだいぶ印象が変わるのに。」「今更変えらんねぇよ。」猛禽類の少女は眉をひそめました。 #twnovel

2011-08-04 16:31:36
鐔倉⊿ @tubakurozero

「ところでよ、お前が鹿目まどか、だろ?おめぇの友達から話は色々聞いてるぜ。」眼鏡の少女といがみ合っているかと思えば、突然猛禽類の少女は私に顔を近づけてきました。焦茶の瞳は人より縦長で、より獰猛に感じます。 #twnovel

2011-08-09 14:21:48
鐔倉⊿ @tubakurozero

「ちょっと!私の大切な後輩を苛めないでくれる?」また新たに、怒ったような声が私の頭上から聞こえました。「苛めてねぇよ!ったく、普通に話しかけただけでどいつもこいつも…」「とてもそういう風には見えないけど…鹿目さん、大丈夫だった?」声の主は私の頭を撫で始めました。 #twnovel

2011-08-09 14:34:04
鐔倉⊿ @tubakurozero

「大丈夫ですよ、マミさん」声の主ことマミさんは、安堵したようにため息をつきました。「この不良が大事を起こす前で良かったわ」「おい待てどういう意味だてめぇ…」「憂いても仕方ないわマミ、存在が不良だから。」「お前もいい加減にしろよ!こう見えても毎日学校行ってるぞ!」 #twnovel

2011-08-09 14:44:20
鐔倉⊿ @tubakurozero

「あれー、今日は人がおおいねー」またまたこの人をはじめ、何人か増えました。この人達も、ほむらちゃんの"先輩"なのでしょうか? #twnovel

2011-08-09 14:52:06
鐔倉⊿ @tubakurozero

「最初私に声を掛けた人が先ほどまで話していた先輩、後から来た2人と今来た人達は先輩と巴先輩の友達よ」私の様子に気付いたのか、ほむらちゃんが説明してくれました。机を隔てた先なのに、どうしてか、遥か遠くにいるような気がしてなりません。少し前まであんなにも側にいたのに #twnovel

2011-08-09 14:55:57
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