蒼空市場の東方Projectファンブック(同人誌)「妖怪と鬼の境界 上下」を読んだ感想のまとめ

サークル「蒼空市場」さん(http://aozoramarket00.blog115.fc2.com/)の東方Project同人誌『妖怪と鬼の境界』を読んだ感想のまとめです。
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ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

妖怪と鬼の境界 上下」の感想です。2010年冬コミと2011年紅月の宴伍で蒼空市場より発刊された東方プロジェクト ファンブック。まあ、つまり同人誌ですね。久々に当たりというか衝撃を受けた作品だったので紹介も兼ねてつらつらと書いていきます。#touhou #東方

2011-07-14 00:24:22
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

今さら地上に興味は・・・無いさ」この台詞はZUN東方である地霊殿で霊夢と萃香に対し放った言葉です。『妖怪と鬼の境界』でもこの台詞が出てくるのですが、面白いのはZUN東方と同じシチュエーションで使われているこの台詞が「」として扱われていることです。#touhou #東方

2011-07-14 00:25:34
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

そしてこの台詞を起点に、物語は一気に収束へ向かいます。「鬼」がついた「嘘」によって星熊勇儀」が救われるのです。この発想が面白い。#touhou #東方

2011-07-14 00:26:00
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

地霊殿ではじめてこの台詞を見た時、萃夢想で解決した問題なのでは?と思いました。が、萃夢想で解決したのは伊吹萃香との関係性のみです。人と鬼の関係は、早々容易には元に戻らないのだなと感じました。#touhou #東方

2011-07-14 00:26:27
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

萃夢想では鬼との関係はどうなったかですが。#touhou #東方

2011-07-14 00:26:51
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

スペルカードルール、判明した博霊霊夢の能力の一つ「全てを受け入れる能力」、長い年月を経て幻想郷の在り方を監視・管理してきた八雲紫。これらが合わさって解決された、いや「退治」されたのは、あくまでも伊吹萃香という一人の鬼であり鬼全体ではありませんでした。#touhou #東方

2011-07-14 00:27:06
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

では、地霊殿で初登場した星熊勇儀は実際どうだったでしょう。彼女はZUN東方において、鬼と人との関係を想起させる台詞として、「今さら地上に興味は無い」という「決別」の言葉を放っています。#touhou #東方

2011-07-14 00:28:29
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

しかし、『妖怪と鬼の境界』では違います。彼女は鬼としてついた「嘘」によって紅美鈴という「妖怪」の好敵手を得るに至っています。#touhou #東方

2011-07-14 00:29:27
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

ZUN東方の地霊殿では、人間を諦め賢者達によって与えられた地下という楽園で過ごす、つまり決別の言葉として放たれた言葉が、『妖怪と鬼の境界』では紅美鈴を焚きつけ再び和解へと導く言葉として使われている。この逆転構造は非常に面白いなと思います。#touhou #東方

2011-07-14 00:30:19
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

勇儀は人間ではなく、妖怪と新たな信頼関係を築くことに成功したわけです。#touhou #東方

2011-07-14 00:30:33
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

しかし何故勇儀は嘘をついたのか。このファンブックでは、四天王として迂闊なことが言えなかったとあります。つまり体裁を保つための嘘であると。#touhou #東方

2011-07-14 00:31:00
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

従来の勇儀ならば体裁なんて何のそのって感じでしょうが、ここはおそらく賢者=紫のおかげなのでしょう。この本の面白いところは、勇儀の救済の他に、八雲紫幻想郷をどう愛しているかも描かれていることですね。#touhou #東方

2011-07-14 00:31:31
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

紅美鈴の幻想郷入りの手引き、人と妖怪そして鬼との力量差、意識差を埋めるために長い年月とルールが必要であると。#touhou #東方

2011-07-14 00:32:09
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

美鈴と勇儀を一度別離させたのは、力量差を埋めるためということもあるでしょうが、スペルカードルールが制定されていない時期だったことが一番の理由なのでしょうね。このままでは、紅美鈴は「鬼」になってしまう。#touhou #東方

2011-07-14 00:32:39
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

八雲紫はあくまで、妖怪と鬼が共存できる世界を作りたかった。そういう風に読みました。#touhou #東方

2011-07-14 00:33:09
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

そして、偶然もあるでしょうが紫は、血を吸う鬼であるレミリアと美鈴を邂逅させます。その中で、美鈴は新しい家族を、仲間を得ていくわけです。#touhou #東方

2011-07-14 00:34:00
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

直接的な台詞はありませんが、幼い咲夜との日々の決闘により、美鈴は勇儀がかつて感じたこと、萃香がかつて言ったことを理解していきます。そして月日は流れ、紅魔事変、萃夢想などの異変を経て、地霊異変へ行き着きます。#touhou #東方

2011-07-14 00:34:20
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

紅魔事変から適用されたスペルカードルール、伊吹萃香と博霊霊夢の関係から、紫は確信したのでしょう。「人」と「鬼」だけでなく「妖怪」と「鬼」も再び絆を結べると。それも限りなく対等な力関係で。#touhou #東方

2011-07-14 00:34:56
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

この関係性を証明するために、かつての怨敵との決闘までも紫は仕組みます。そして、美鈴が圧倒的な勝利を収めることで、名実ともに勇儀の好敵手になりえるわけです。しかも村を襲った怪物との再現決闘は、紫と美鈴のスペルカードによって表現されているんですよ。たまりません。#touhou #東方

2011-07-14 00:35:38
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

ZUN東方の時系列に沿ったまま二次設定を上手く混合させ、美鈴と勇儀を救済し、そして二人の関係を通して紫の幻想郷作りを垣間見ることができます。#touhou #東方

2011-07-14 00:36:18
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

ただの殺し合いではなく、ゆるやかな幻想を持って。いや、本当に物凄い作品だなと思います。#touhou #東方

2011-07-14 00:36:52
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

僕はこの本は、紅美鈴の東方萃夢想ストーリーモードと言ってもいいかなと思います。しかしゲームでやる分には、時間がかかりすぎる。更に言うと、和解すべきは伊吹萃香ではなく星熊勇儀だった。だからこそのファンブックであると。そう解釈することにしました。#touhou #東方

2011-07-14 00:37:23
ごみょ@嗚海護(おみまもる) @gomyo

最近出たばかりの同人誌なので、未だ同人誌委託店には置いてあるかと思います。興味をもたれた方が居れば是非どうぞ。上:http://bit.ly/phuxTn 下:http://bit.ly/oLAMmx #touhou #東方

2011-07-14 00:37:49