2020年下半期に読んだバンドデシネ(等)まとめ

2020年7月~12月に読んだバンドデシネ(フランス語圏漫画)など紹介のまとめです。ほか、フランス産MANGAや他のヨーロッパ圏作品の仏訳もの、英語グラフィックノベルなども
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ty @te_igrec

“Malgré tout” 長い任期を終え引退した市長 不思議な経歴を経たらしい謎めいた老人 の2人、人生の大半をかけて描くスケールの物語です  最初の場面では会話・背景描写のみで描かれた要素がどれほど大事なものだったのか、時間を遡った語りを読みながら記憶の追体験ができる 洒落てるなー

2021-01-01 09:44:14
ty @te_igrec

読んだ #バンドデシネ の紹介 Véropée “Le Cid en 4eB” 「4年B組のル・シッド」。コレージュ4学年、中2相当クラスの授業で古典演劇の”Le Cid”を読む…という、基本それだけのストーリー。教師に問いかけに答えながら古い表現を学び、次第に生徒たちの言葉が変わっていく様をユーモラスに描く主題です pic.twitter.com/4VuQlvjy1O

2020-10-09 00:16:29
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ty @te_igrec

“Le Cid en 4eB” 教師が画面に一切出ず、黄色い吹き出しが教師の語りを示している形式。教材としてLe Cid(グレー部分)を読む生徒たちを観察しているようなメタ視点で描かれる漫画です 仏語を外国語として読む自分としては、どちらかと言えば生徒側に入り込んで読みなおさら面白かった pic.twitter.com/HCEjD7ZT6O

2020-10-09 00:21:17
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ty @te_igrec

“Le Cid en 4eB” セリフを読まないと面白さが伝わらないやつ。教師目線に同調する感覚もありなかなか楽しいです 主観視点に入り込む感覚も 学習により言葉が変化していく過程、と言語がテーマな作品、自分の趣味にはめちゃくちゃ刺さりました  あ、作者さんにサインもらいました(自慢) pic.twitter.com/pG4msOdX9N

2020-10-09 00:26:20
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フランス産オリジナルMANGAも読んでます。特におすすめの2作↓
Caly "Nova"
Zelihan "Wondering Souls"

その他に読んだやつは後で出てきます

ty @te_igrec

読んだフランスMANGAの紹介 Caly “Nova” 1巻 面白いから読んでください(先制攻撃) 少年が1人で過ごす夜、突然部屋に現れた女性に「君を調べる。結果次第で君を守るか、排除する」と告げられ同じ屋根の下で暮らす事に…という導入から始まる、ライトSFなボーイミーツガールです。キャラが…かわいい… pic.twitter.com/vMEfKw3WaB

2020-12-30 22:59:45
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ty @te_igrec

“Nova” 支離滅裂な経緯で突然現れた変人の少女Nova、内気ながら優しく思いやりのある少年Reaseが、不器用ながら互いの欠落を補うように理解を深めていく流れがまず最高で、 20歳と13歳の歳の差カポーとして見ても…いやそういう見方は…アリですね(豹変)

2020-12-30 23:03:53
ty @te_igrec

“Nova” SF要素は、14年前に飛来した隕石により、人類の一部に(致死性はないが)精神/肉体への影響を及ぼす寄生体が巣食う例が見られる…という設定 主人公2人もその寄生体に関係があり、Novaは調査、Reaseは調査対象。2人で「私は/僕は普通の人間なのか」と共通した問題に立ち向かっていく構造です

2020-12-30 23:08:35
ty @te_igrec

読んだフランス語漫画の紹介 Zelihan “Wandering souls” 自然と死生観をテーマとして前面に出す、ややダークなファンタジー。主人公は、動物の死骸を通じて精霊と会話できる異能を持ち、故に孤立した少女。村を追われた先で土着の神を祀る遺跡に辿り着き、自らも人ならざる存在だった事を…と始まる話 pic.twitter.com/hgS2EQctzU

2020-09-16 00:10:39
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ty @te_igrec

“Wandering souls” 生死を司る「Shagaï」という超常存在を核にしているのですが、作中でも依然謎なためテンポが速い印象はある ただ「生死」「食物連鎖」など鍵になる要素に絞り語っているので理解はしやすく楽しい 絵も好き。死体の描き方に生臭みがあり好印象 あと少年くんがかわいい(目覚め) pic.twitter.com/ILD505QK3V

2020-09-16 00:13:09
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ty @te_igrec

主人公の連れになる少年くんが…こう何というか…ショt… 健気でかわいいですね pic.twitter.com/6OBqSHqq9w

2020-08-11 19:09:32
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英語グラフィックノベルも読みました↓
Craig Thompson "Blankets"
Kayla Miller "Click" "Camp" "Act"
Svetlana Chmakova "Awkward" "Brave" "Crush"

ty @te_igrec

読んだ海外漫画の紹介 Craig Thompson “Blankets” 作者の幼少期〜青年期を元に、 家庭/家族との関係 両親からの抑圧・宗教(キリスト教福音派)戒律への葛藤 初めての恋/愛への耽溺や困惑 など、自我を確立するに至る経験を痛みと憂いを伴いながらも美しく描きあげた、私小説的作品の金字塔です pic.twitter.com/K0O22Jj1OV

2020-09-16 23:18:16
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ty @te_igrec

“Blankets” 2004年のハーベイ賞、アイズナー賞を複数部門で同時に受賞しているから「金字塔」とか言いきっちゃってもいいはず…(雑) 白黒漫画としても黒が多めの濃い絵で、かつ内容も重厚な語りで深刻な内的葛藤を描いた作品、物理的にも実際重い(582p)のですが、一生に一度は読みたいやつ

2020-09-16 23:22:21
ty @te_igrec

“Blankets” キリスト教福音派の価値観と自我の対立が一つの軸ではあり、ややピンとこない部分は正直あります ただそういう全く異質な価値観に触れる体験自体が既に面白味でもあるので、やはり一度は読んでおく価値のある漫画かと思います

2020-09-16 23:28:46
ty @te_igrec

読んだグラフィックノベルの紹介 Kayla Miller “Click” 児童向け作品です。教育にいいやつ。学芸会(的な発表)に向け、誰と何をしようか、迷ってたら孤立して…と辛い状況で、自身の関心や友人関係を見つめる話  主人公が快活で社交的な良い子で、そのおかげでメッセージの普遍性が増してるのが面白い pic.twitter.com/SWOjOjAt1Y

2020-12-23 22:27:35
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ty @te_igrec

“Click” 主人公のOliveちゃんが、高い社交性 を持ち・友人が多く・聡明で快活…とまあ「陽」の強キャラで、それでも人間関係には悩みが尽きない(誰の問題でもある)という構造なのが面白かった 皆と仲が良いけど誰かの1番にはならない自分は、どうあれば良いんだろう とまあ結構深い感じ

2020-12-23 22:33:25
ty @te_igrec

読んだグラフィックノベルの紹介 Kayla Miller “Camp” 同作者”Click”シリーズ2作目。サマーキャンプを舞台に、大切な友達との関係が悪くなりそうな時に何を考えるのか、とやや重くも大事な問題を語る、教育にいいやつ。「一方的に重い執着を向けられた時どう振る舞うか」という興味深い要素あり pic.twitter.com/Wsp4VM4BsA

2020-12-23 22:44:31
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ty @te_igrec

“Camp” 圧倒的に陽の者である主人公Oliveちゃんと、少し引っ込み思案の友人Willowちゃんが、知らない人だらけのサマーキャンプに参加します WillowちゃんはせっかくのキャンプでOliveちゃんと遊びたい Oliveちゃんはせっかくのキャンプで皆と仲良くしたい そういう話です

2020-12-23 22:49:21
ty @te_igrec

読んだグラフィックノベルの紹介 Kayla Miller “Act” 同作者”Click”シリーズ3作目、テーマは政治。家庭の事情で社会科見学に行けなかったクラスメイトの為、何か学校に働きかけられないか模索する主人公Oliveちゃんの姿を通じ、草の根市民運動から選挙活動まで政治の成り立ちを語る 教育にいいやつ pic.twitter.com/6okCoh9UML

2020-12-23 23:06:13
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ty @te_igrec

“Act” 以下含まれる要素 ・経済的理由による孤立(への支援) ・草の根活動 ・抵抗運動 ・選挙キャンペーン ・資金繰り ・支持候補の違いによる分断 ・ポピュリズムの弊害 児童向けとはいえ「ガチ」ですね  とてもわかりやすい上にごまかしはなく、真摯で誠実ないい漫画です

2020-12-23 23:10:08
ty @te_igrec

読んだグラフィックノベルの紹介 Svetlana Chmakova "Awkward" アメリカのミドルスクールを舞台に少年少女が繰り広げる群像劇。文化祭の出典をかけ美術部と科学部が争う中、本当は仲直りしたい主人公の2人(表紙)を取り巻く"Awkward"な、気まずくぎこちない状況を繋げドラマ仕立てにしたお話 おすすめ pic.twitter.com/DGqwkZpP7e

2020-12-28 17:48:58
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ty @te_igrec

"Awkward" "Berrybrook middle school"という3部作シリーズの第1巻です。内容の方向性は表紙に描いてあるので、興味を持った方は表紙買いして正解だと思う 作者のSvetlana Chmakovaさんは最初はMANGAジャンルを描いていた事もあり、表情のデフォルメ・話のテンポ・ユーモアが割と馴染み深い印象でした

2020-12-28 17:52:49
ty @te_igrec

読んだグラフィックノベルの紹介 Svetlana Chmakova "Brave" ミドルスクール生徒の人間関係トラブルをドラマ仕立てに描く群像劇シリーズ2巻。優しく内気な気質の男の子が、苦手分野・自分への嫌がらせ・友人の困難などに立ち向かう"Brave"な状況を繋げたお話 イジメや孤立などちょっと辛い描写あり pic.twitter.com/e1tBik8l29

2020-12-28 17:53:08
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ty @te_igrec

"Brave" 同作者のBerrybrook Middle Schoolシリーズ2作目。1作目の"Awkward"にも出てたサブキャラが主人公となり、同じ学校の人間関係を別の視点から見る形。 なので1冊読んだら2冊目も読むのが正しいです(強弁)

2020-12-28 17:55:49
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