シャドーボックスの作り方2021(基本編)
- hero_shadowbox
- 154576
- 287
- 1
- 0
ポケモンカードゲームのカードを使ったシャドーボックスを作っていきます。
今回は曲げや彫りなどの加工を一切行わずに「イラストをどうやって切り貼り重ねていけば立体的になるのか」を説明します。
ポケモンカード「ピカチュウ」を使ったシャドーボックス(※)のシンプルな基本の作り方をご紹介します。画像は私の作ったポケカ作品です。 (※)シャドーボックスとは複数枚の同じイラストを切り貼り重ねて立体的に組み立てる工作で、ジャンルとしては中世から、TCGでは25年ほどの歴史があります。 pic.twitter.com/6ZDn56n1tl
2021-02-02 21:41:50題材となるポケモンカードゲームのカード「ピカチュウ」。イラストはつるたさやさん。電撃を纏って飛び出してくるピカチュウが可愛いです。 このイラストを階層に分けて重ねて立体的に組み立てていきます。 pic.twitter.com/lpUOn9j90Z
2021-02-02 21:43:25まずは製作に使用する道具のご紹介です。
最低限必要なものをご紹介しています。
まずは製作に使う道具のご紹介から。 画像左から ・デザインナイフ ・筆ペン ・定規 ・クッション付き両面テープ ・ボンド です。 今回は曲げなどの加工を行わないのでこの内容。画像にありませんが、ナイフを使うのでカッターマットも必要です。 次にそれぞれの道具について説明します。 pic.twitter.com/sW210bRMDI
2021-02-02 21:45:49道具紹介:デザインナイフ 普通のカッターよりも細かい切り抜きが出来るデザインナイフです。私はNTカッターのD-400Pを愛用してますが、OLFAやタミヤなど使いやすいものを選んでください。刃の切れ味が落ちると失敗しやすいので、替刃も準備しておくといいです。 作業の際の怪我にはご注意ください。 pic.twitter.com/whBwGPsWFx
2021-02-02 21:47:03道具紹介:筆ペン 切った後の断面を塗って、切り口を目立たないようにするために使います。 一般的には画像左端の黒筆ペンがあれば事足りますが、イラストの色に合わせたカラー筆ペンを使うこともあります。 画像真ん中の3色はDAISOのカリグラフィーペン、茶色はガンダムマーカー、銀色は呉竹です。 pic.twitter.com/7rMoGPaKE0
2021-02-02 21:48:04道具紹介:定規 直線を綺麗に切るのに使います。フリーハンドで切る人もいるので必須道具ではありませんが、あると便利です。 定規も種類がありますが、木製やプラスチック製だと切り進めていく中でナイフが本体ごと削ってしまったり、怪我に繋がる可能性があるので必ず鉄製のものを使いましょう。 pic.twitter.com/wuHyKXO8PI
2021-02-02 21:51:46道具紹介:クッション付き両面テープ、ボンド 100均で買える1mm厚のクッション付きの両面テープ。層と層を貼り付ける際に使うと均一な厚みで重ねていくことが出来ますし、立体感が出しやすいです。 また、両面テープの表面にボンドを塗っておくと重ねた後に微調整が出来て便利です。 pic.twitter.com/NGWpX1XP2w
2021-02-02 21:53:48実際に作っていきますが、その前に作る前の大事なポイントをご紹介します。
改めて今回の題材であるピカチュウのカード。イラストを立体化する時に大事なことは「イラストをじっくり見て完成イメージを固める」です。 ここで完成イメージをどれだけ具体的に思い浮かべられるかで仕上がりが変わってきますし、完成イメージを分解していくとそれが作品の設計図となります。 pic.twitter.com/bjHQEreuQ4
2021-02-02 21:55:56立体化に当たって、まずはイラストのどの部分が一番前に来ているかを考えます。このイラストだとピカチュウ(赤丸)が一番手前、岩山(青丸)がその奥、青空が一番奥とざっくり3分割することが出来ます。 更に岩山は幾つかの岩が重なっていることがわかるので、ここを分割すると立体感が出そうです。 pic.twitter.com/Zb0KjSSKfb
2021-02-02 21:57:05作る前に、初心者でもシャドーボックスを綺麗に作るために、これを押さえておけば大丈夫!な3つのポイントがあります。 ひとつめが「切り口を均す」 ふたつめが「断面を塗る」 そしてみっつめが「層と層と間に隙間を作る」 です。これらを意識して実際にシャドーボックスを作っていきましょう。
2021-02-02 21:57:45では製作スタート!
層の切り出しから初心者でも綺麗に作れるポイントのご説明、実際に切って重ねてみた完成作品まで一気にご覧ください。
まずはベースとなる階層から作っていきます。 …カードそのままです。何もしません。 てことでベース階層の準備終わり。 pic.twitter.com/tAjKfUJXmY
2021-02-02 21:58:48先程のベース階層に重ねる一層目。空の部分を切り取りました。 細かいギザギザがたくさんありますが、デザインナイフの刃先を使ってチクチク刺していくようにゆっくり丁寧に切っていくと綺麗に切れます。 pic.twitter.com/6Dm7FOnjdR
2021-02-02 21:59:52続いて第二層目。空と岩山の奥に当たる部分を切り抜いていきます。 これで空→岩山1→岩山2の3階層まで出来ました。岩肌の丸みや電撃のギザギザが綺麗に切れると嬉しいですね。 pic.twitter.com/dNSyIbsX46
2021-02-02 22:01:07第三層目。手前の岩山とピカチュウを残して切り抜いていきます。 イラストをカットする時は「内側から外側へ」「くり抜きを一番最初に切る」を意識すると千切れるなどの失敗が減ります。この層だと赤丸で囲ったくり抜く部分から切っていくと作業がしやすくなると思います。 pic.twitter.com/N1WYbv0xi1
2021-02-02 22:02:54第四層目はピカチュウのみを残して全て切り抜きます。電撃の細い部分が千切れないように、焦らず、ゆっくり、確実に切り進めていきましょう。 シャドーボックスを作る際の大敵は「焦り」です。始めたての頃にとにかくじっくり丁寧に作業をしていく癖を付けておくと上達が早くなると思います。 pic.twitter.com/AoAzbHZJqF
2021-02-02 22:04:03そして最後に枠だけの層を作っていきます。枠の直線を切る際に鉄製の定規を使うと綺麗に切れます。一度で切ろうと思わず、何度か刃を入れて確実に貫通させていきましょう。 フリーハンドで直線を切る場合は刃を動かす少し先に目線を置いて、目線をガイドに目線と刃の距離を詰めていくと良いです。 pic.twitter.com/W8Bqu4wenH
2021-02-02 22:05:18続いて作品のクオリティを上げる「初心者でも綺麗に作れるポイント」を実践していきます。まずは「切り口を均す」から。 切ったばかりの状態では、ナイフの刃を引き抜く際に切り口の紙がめくれるため、どうしても切り口が粗くなってしまいます。この切り口を均すことで見た目を綺麗にしていきます。 pic.twitter.com/XzlnLZMHJs
2021-02-02 22:07:21切り口を均すためには先の丸いものやヘラなどを使います。私はデザインナイフのおしりや曲げ加工をする時に使うモデラーという道具を使ってこの作業を行なっていますが、イラストの表面を傷つけない丸いものであれば切り口を均す道具は何でも良いです。 pic.twitter.com/1Ck3kXdODu
2021-02-02 22:09:06先程の荒れた切り口を道具を使って均していきます。イラストの表面を傷つけたり、跡が付かないように丁寧に輪郭を均していくと画像のように切り口が綺麗になります。 これを切った部分全てに行います。後からまとめてやると面倒くさいので、切る→均すの繰り返しでやりながら進めていくと良いです。 pic.twitter.com/klvJJkf4x1
2021-02-02 22:10:03続いての初心者でも綺麗に作れるポイントは「断面を塗る」です。黒の筆ペンで塗るのが一般的ですが、黒い輪郭になるのが嫌な場合は画像のようにイラストに合わせた色の水性ペン、筆ペンを使って塗っていきます。 今回の場合は枠を銀色、岩山を茶色、電撃には3色のペンを使い分けてそれぞれ塗りました。 pic.twitter.com/Zqd0itdhc8
2021-02-02 22:10:53断面を塗る際の注意点は切り口を均してから塗ること(切り口が荒い状態で塗るとイラストに滲みやすい)、事前に切れ端などに塗ってみてどれくらい滲みるかを確認すること、です。 せっかく断面を塗ったのにイラストにペンのインクが滲みてしまったら勿体ないので、塗り過ぎないことを注意しましょう。 pic.twitter.com/YfxJmPPsNx
2021-02-02 22:12:18