Google+とWindows Phone 7から見るGoogleとMSの違い
ここ数日、G+とWP7についてずっと考えているけど、アプローチこそ違えどこの2つが提示するUser Experienceがとても似ているように思える。でも、当然のごとく両者のビジネスモデルは違うわけで、それ故に同じ体験を示しながらもその裏にある価値観がまったく異なっている。
2011-07-27 03:01:24WP7の特徴であるPeopleハブ。これは「アドレス帳」を軸にして、複数のコミュニケーションツールやSNSをすべて束ねてしまうもの。電話、メール、メッセンジャー、SNS、ブログなどなど、複数のツールとサービスに分散したアカウント情報をユーザーの手元の端末の中で名寄せする。
2011-07-27 03:01:33これと同じアプローチはすでに一部のスマートフォンで実装されている。KDDIのjibeやサムソンのSocial hub、そしてAndroidの電話帳。WP7のPeopleハブは、それらの完成形。通話や会話の履歴をサービスを越えて集約し、サービスを意識せずにコミュニケーションできる。
2011-07-27 03:02:33WP7のPeopleハブは、インフラを土管化したサービスの上を端末によってさらにオーバーレイし、ソーシャルサービスを土管化する。人とどのサービスでつながっているかを意識せずに、コミュニケーションすることにだけ集中できる。その意味でWP7は相当ラディカルなOSだ。
2011-07-27 03:02:44そして、G+アプリをインストールしたAndroid端末も、WP7に似ている。そしてG+もそれに近づきずつある。ローカルの自分の画像とネット上のコンタクトの画像をシームレスに見られたり、コンタクトのアクティビティをガンガンとプッシュしてくるところなどはそっくりだ。
2011-07-27 03:02:53さらに、Googleプロフィール上での紐づけ、Gmailの連絡先のマージ機能、そして急激な実名推奨と紐付けてみると、GはWP7が端末上でやろうとしていることを、G+上で行おうとしているのかもしれない。OSという形で端末と結びついた形のWP7と、サービスとアプリで展開するG+。
2011-07-27 03:03:01やっぱりGとMSってネガとポジの関係だ。MSはその独占的地位から誤解されがちだけど、それ故に逆に支配者として振る舞うことや、そのように見られることを避けようとする。もちろんantitrust law対策もあるけど、そもそもの哲学としてリベラリズムが貫徹している。
2011-07-27 03:03:16そのMSの立ち位置と照らし合わせると、Gはとても全体主義的に見える。それはGのPrincipal自体の性質もあるし、またそれを実現するためにも必要なアプローチがそれを要求してしまうから。
2011-07-27 03:03:26かといって、これからGが支配的に振る舞うわけではない。GのPrincpalはデータの集約と整理であって、その独占ではないから。ただ、Gのサービスを利用する上で、ユーザー側が無償の対価として差し出す何か、または引き受けなければならない何か、が今後増えるのかもしれない。
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