2011年7月27日厚労委　放射線の健康影響に関する参考人質疑レポート

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

厚労委、放射線の健康影響に関する参考人質疑。放射線医学総合研究所理事の明石真言氏、日本学術会議副会長の唐木英明氏、長崎大学名誉教授の長瀧重信氏、名大名誉教授の沢田昭二氏、東大アイソトープ総合センター長の児玉龍彦氏、京大原子炉研助教の今中哲二氏。各参考人の陳述の後、各党が質疑。

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明石、唐木、長瀧参考人の陳述は、基本的に「100msv以下の放射線のリスクはゼロではないが極めて小さい」として、政府のこれまでの対応を妥当と評価する立場。一方、沢田、児玉、今中参考人は、それぞれ立場が違うものの、低線量内部被曝の問題等について、政府の対応を十分とは見ていない。

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写真は、唐木参考人の提出資料。セシウム汚染牛も100msvの放射線被曝も、癌のリスクからすれば、高塩分食品や運動不足、飲酒や喫煙よりもリスクは小さいと。 http://yfrog.com/gzcicczj

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唐木参考人、食品の暫定規制値は食品全体で5msv/年を超えないよう厳しく設定。一つの食品で1msvにならないよう基準を決めている。その結果、牛肉は500Bq/kg=0.008sv/kgとなり、基準の10倍の牛肉を200gずつ、5日間食べたとしても、0.08msvにしかならない。

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唐木参考人、食品安全を守るには、ゼロリスクではなく、実質安全を目指すべき。「全品検査」は実質的に不可能。食品を壊して検査するので、全品検査すれば食べる物がなくなる。「抜き取り検査」が基本で、仮に検査をすり抜けた違反食品を食べても危険がないよう、厳しい基準を決めている。

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厚労委、参考人質疑、最も熱弁をふるったのは東大アイソトープ総合センター長の児玉龍彦氏だった。3月15日に東海村で10μsv/hを計測、驚愕した。高線量の放射線源をどう扱うかではなく、膨大な量が200キロ圏に薄く広く散らばっているのをどうするかだ。既存の法令はなきに等しいと。

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

児玉参考人、「高い線量の少量の汚染」を考えたこれまでの「放射性同位元素による放射線障害の防止に関する法律」では対応不可能。南相馬市に行って、セシウム汚染土壌の剥離と除染をやっているが、剥離した表土を東大に持っていくのも本当は法律違反だ。国の立法が必要なのに何をやっているのかと。

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

ご指摘の通りです。誤記です。 RT @tautautau1976 「500Bq/kg=0.008sv/kg」の単位「sv/kg」は「mSv/kg」が正しいのでは？

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

児玉参考人、「放射線取扱主任として長年、やってきた。科技庁告示で妊娠可能な女性は内部被曝を1mSv以下にと求められてきた。妊娠中の女性の腹部は2mSv以下に、それを守るべく30年やってきた。ところが原発事故で広島原爆20個分の放射線がまき散らされた途端、基準が反故にされている。」

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

児玉参考人「福島県の議員から『どのようにしたら安心か』とのご質問が。私は、安全に関しては、基準を決めたら、危機になったらそれを変えるというのでは駄目だと思う。今は駄目でも来年は、再来年はその基準に持っていくという事がなければ、住民が安心できる訳がないではありませんか！」

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

児玉参考人「広島原爆20個分の自然にないセシウム137をまき散らした東電と政府の施策を反省し、これを減らすために全力を挙げる以外に、安心できる解決などあり得ないんです！その事を抜きにして、どうすれば安全だという議論をやっても、国民は絶対に信用しません！」

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

厚労委、参考人質疑、私はまず長瀧参考人に。原子力災害専門家チームの一員として、「チェルノブイリ事故との比較」という文章を4月15日に官邸HPで発表している。そこには「チェルノブイリでも健康影響のエビデンスは一部の例外を除いてなく、福島でも起こらない」との趣旨のコメントがある。

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官邸HPに4月15日にアップされた「チェルノブイリ事故との比較」http://bit.ly/gisJwM　これについて聞いたが、長瀧参考人は「私の意見というよりUNSCAR（国連科学委）報告書に書いてある事をそのまま記した」と。しかしコメント部分は違う。そこが重要なのだ。

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

今中参考人に感想を求めた。「チェルノブイリは事故後2週間余り、何が起きていたか今も分からない。きちんとした追跡調査もできていない。『放射線による健康影響のエビデンスはない』というのは、健康影響がないと言うより、そもそもデータがない、という事だろう」と。

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

食品の暫定規制値について。ウクライナは97年に内部被曝を考慮してセシウムの許容濃度を改定、パン20Bq/kg、野菜40Bq、肉200Bq、魚150Bq、卵6Bq、牛乳100Bq等、詳細かつ厳しい基準を設定。一方、国際的な政府間機関のCODEX委員会の食品基準は1000Bq/kg。

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

日本の暫定規制値の食品500Bq/kg、飲用品200Bq/kgは、ウクライナ基準と比べれば大雑把で甘く、CODEX基準と比べれば厳しすぎると、両極端の意見がある。どう考えるのか。唐木参考人「ウクライナは年間1mSv、日本の暫定規制値は緊急時で5mSvを許容量としているので」。

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

児玉参考人に。細野原発相が早くも避難区域の解除を言っているのは、どのように考えるか。「同心円状の避難区域は実態の線量に合っていない。南相馬市では線量の低い20-30キロ圏内の学校を閉校して、線量の高い30キロ圏外にスクールバスでわざわざ運ぶような馬鹿げた状況も起きている」

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

児玉参考人「だから原発からの距離基準による避難区域は実際の線量に合わせて見直すべきだと思う。だが、ここで一つ問題が生じるのは、避難区域が解除されると、そこの住民は補償の対象でなくなってしまう事。経済被害は続いても補償はなくなる、これを政府は解決しないといけない」

柿沢未途 衆議院議員（江東区・東京15区） 自由民主党 @310kakizawa

今日の厚労委、放射線の健康影響に関する参考人質疑、私の質疑はこちら→http://bit.ly/q347um　タイムリーなテーマ設定で、政府寄りの人、そうでない人、専門家が集まって、非常に参考になった。全編、ご覧頂くと良いと思う（長いが）。中でも児玉龍彦参考人だ。